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星羅後宮物語〜孤児でしたが、王妃に選ばれ神の民を救いました〜  作者: 地野千塩


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番外編短編・お妃選びの裏側

 お妃選びの日。王様はさほど期待などしていなかった。


 一応都で舞台なで設営し、国中の巫女を集めて審査する事になったが、予想通り、見た目だけ派手の巫女が出てきた。


 しかも歌や踊りの才能もなく、中には胸の谷間を強調するような女もいて、ため息しか出ない。


 昔、陽翔国の神殿は娼婦の職場だった。それがいつの間にか今のような神に仕える巫女になったという歴史もあり、単に先祖返りしただけか。王はため息をつきつつ、お妃選びの審査を続けた。大して期待していなかったが、基準の低い巫女達が続いた。桃子というとても声が低い巫女が現れ、これは失敗に終わるだろうと感じていた時。


「羽田星羅です」


 舞台には地味な女がいた。普通の巫女姿で、長い髪の毛は何の飾りもつけていないが、絹のように艶があり、踊るたびに鮮やかな光彩も見せていた。


 そして顔だちも、ほぼ化粧をしていないのに、大きな目は王を惹きつけ、いつの間にか頬を染めながら舞台を見ていた。


 周りの宦官や女官達も星羅に惹きつけられ、少しどよめいているぐらい。


「決めた。あの子にする。あの子を妃に迎えよう」


 即決だった。王として国の政をする時は、決断力も試される。戦争が起きそうな時も王の一存ですぐに収束した過去もあったが、お妃選びでも即決するとは、王は知らなかった。

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