アキレスの弱点
アキレスがトロイア城の門の前までやってくる。
アキレス:「ヘクトル!ヘクトル!」
大声で叫ぶアキレス
アキレス:「俺と勝負しろ!、俺の友パトロクロスはお前と戦い敗れた!」
アキレスの声はトロイアの城内に響き渡った。
アキレス:「だが、パトロクロスは俺の甲冑を着ていた。お前は俺と思って戦ったのだろう!」
トロイア城の中では、このアキレスにどう対応するか議論が行われていた。
ヘクトル:「相手は1人で出てきた。出ていかぬわけにはいくまい」
プリアモス王:「おまえを行かせるわけにはいかん」
ヘクトル:「なぜです父上」
プリアモス王:「お前は勇敢で有能だ。無益な戦は避け努力も惜しまない。立派な王になれる男だ。」
パリス:「なにも兄さんが出ていく必要はないよ。」
アイネアス:「わたしが出向きましょう」
ヘクトル:「おまえが、出ていってアキレスに勝てるのか?」
アイネアス:「・・・勝てないでしょう。ですが、ヘクトル様を失うわけにはまいりません。」
ヘクトル:「俺がアキレスに負けると?」
アイネアス:「・・・」
奥にいたヘクトル妹のカサンドラが出てきた。
彼女は何かに取り付かれたように言った。
カサンドラ:「兄さんはアキレスと戦って死ぬわ。でもアキレスも後で死ぬわ。」
ヘクトルは笑った。
自分でもアキレスに勝てるとは思っていなかったが、その後、アキレスが死ぬというのだ。
ヘクトル:「あいかわらず、お前は変な事をいうな。」
プリアモス王:「おまえを失うわけにはいかん」
ヘクトルを失うと思うプリアモス王は半狂乱だ。
ヘクトル:「わたしが死んでも、パリスがいます。」
パリス:「僕には王は勤まらないよ」
カサンドラ:「この国は滅ぶわ」
プリアモス王:「カサンドラやめないか!、誰かカサンドラを連れていってくれ!」
カサンドラは侍女たちにより連れ出された。
この戦いの原因になったヘレネは、これから自分達がどうなっていくのかようやく考え始めた。
ヘクトルを失ったらこの国はどうなるのか?
アキレスにどうやって勝つというのか?
心配そうにする皆のもとに、巫女ブリセイスが入ってくる。
ブリセイスはしばらくの間、アキレスの女になっていた巫女だ。
ブリセイス:「アキレスには弱点があります」




