アキレスの離脱
この戦いが嫌になったアキレスは、荷物をまとめて陣を後にした。
ゆっくり旅をしながら故郷のテッサリアに帰るのだ。
アキレスのいなくなったギリシャ軍は、疫病の影響もありトロイア軍に攻めこまれていた。
トロイアの将ヘクトル:「ここ数日、アキレスの部隊が出てこないな」
アイアネス:「最近ギリシャ軍の中で疫病があったらしい、もしかするとアキレスの軍も・・・」
ヘクトル:「あのアキレスだ、病に倒れるタマじゃない」
巫女ブリセイス:「パリス様、大丈夫ですか?」
巫女ブリセイスは負傷したパリスを支えながら、広間にやってきた。
パリス:「兄さん、アキレスが出てこないのは、出てこられない理由があるのでは?」
ヘクトル:「どんな理由かはわからないが、出てこれないなら好都合だ」
ヘクトルは馬を準備させ自ら出陣した。
ヘクトルは、アキレスには劣るもののトロイア軍最強の戦士。
ヘクトルの軍は、ギリシャ陣営をかきみだし大きな成果をあげた。
ギリシャ側は、オデュッセウスが指揮をとり、親友のディオメデスが活躍するも、
アイアネスと兵士に入り込んだアレスにより、動きを封じられていた。
ギリシャ大将アガメムノン:「アキレスが抜けただけで、これほど違うものか・・・」
オデュッセウス:「兵士たちの士気も下がっています」
アガメムノンはうなだれ首をふった。
そこに、アキレスの修行仲間パトロクロスがやってくる。
パトロクロス:「わたしにアキレスの部隊を率いらせてください」
オデュッセウス:「お前では、ミュルミドンたちは従うまい」
パトロクロス:「わたしに考えがあります」
パトロクロスはアキレスの甲冑を身に付け、アキレスの動きをまねミュルミドンたちを指揮した。
アキレスが帰ってきたと思ったギリシャ軍の士気はあがった。
ヘクトル:「あれはアキレスの部隊・・・どうりで急に活気づいたと思った」
アキレスとまともにぶつかっても勝ち目がないと思ったヘクトルは兵を引き始めた。
しかし、このチャンスをパトロクロスは逃さなかった。
屈強なミュルミドンを使って、ヘクトルを追い込むことに成功したのだ。
アキレス(パトロクロス):「これでこの戦いも終わりだ」
トロイアの王はプリアモスだったが、実質の大将はヘクトルだった。
つまり、ヘクトルを討ち取れば、ギリシャ軍の勝ちはほぼ決まる。
ヘクトル:「ここまでか・・・」
ヘクトルはもてる全ての力を使って、アキレス(パトロクロス)に挑んだ。
パトロクロスも凄腕だったが、ヘクトルがわずかに上回った。
ヘクトルの剣が、アキレス(パトロクロス)の首を切り裂いた。
動揺するミュルミドンたち、ヘクトル自身も驚きを隠せなかった。
ミュルミドンたちに囲まれているヘクトルにアイアネスの部隊が参戦
主を失ったミュルミドンたちは撤退した。
ヘクトルは、アキレスの兜を外し遺体を確認した。
ヘクトル:「・・・・アキレスではない」




