巫女ブリセイス
アキレス:「なんだって!俺の獲物をよこせだと!」
兵士:「わたしに言われましても、アガメムノン様のご命令で」
ブリセイス:「どうしたのアキレス?」
寝起きのブリセイスは、状況を理解していなかった。
アキレス:「お前はそこにいろ、俺は少しアガメムノンの所へいってくる」
ブリセイスはすっかりアキレスの虜になりギリシャ側の生活も楽しめるようになっていた。
アガメムノンの天幕にやってきたアキレス
アガメムノン:「待っていたぞ、アキレス」
アキレス:「どう言うことだ!」
アガメムノン:「お前が怒る気持ちもわかる、まあ飯でも食って落ち着け」
目も前には立派な食事が並べられていた。
食料が尽きかけている状況で、これだけの食事を用意するのはアガメムノンとしても誠意を見せていた。
それだけ戦利品を奪うことは相手の名誉を傷つけることであり、ましては相手はあのアキレスだ。
アキレス:「ふざけるな!」
アキレスは並べられた食事を手で払い除けた。
無駄になった食料に、飢えた兵士達がゴクリと喉を鳴らした。
アガメムノンは目をつむり下をむいて、ふふんと笑った。
アガメムノン:「まぁ、お前にはこんなご馳走など関係なかったな」
アガメムノンは、床に落ちた料理を拾い、ムシャムシャと食べた。
次の瞬間、アガメムノンの目付きが変わった。
アガメムノン:「だがなぁ~、あの巫女がどうしてもいるんだよ!」ドォォーン!
アガメムノンは、テーブルを叩きつけ、残りの料理が浮き上がる。
にらみ会うアキレスとアガメムノン
アガメムノン:「俺はこの戦いの総大将だ、お前はその部下だろ!」
アキレス:「それがどうした!」
アガメムノン:「お前の獲物は!俺の獲物でもあるってことなんだよ!」
アガメムノンはアキレスを指差し威嚇する
オデュッセウス:(あちゃ~素直にアポロンの疫病を払うのに必要だと言えばいいものを・・・)
オデュッセウスは頭をかかえた。
オデュッセウス:「双方とも落ち着いてくれ!」
アキレス:「話にならんな・・・」
アキレスはきびすを返して天幕を後にした。
アガメムノンは「ふん!」と鼻をならした。
アキレスが自分のテントに戻ると、そこにブリセイスの姿はなかった。
慌てて、外に出て辺りを見回すアキレス
アキレス:「誰か!ここの女を見なかったか!」
アキレスが周りの男達に叫ぶと、よたよたと歩く大男アイアスがこたえた。まだ傷がなおらないらしい。
アイアス:「さっき、兵士がつれていってたぞ」
アキレス:「なんだって!」




