-6日
あんな衝撃的な現象がおこっても日常は普通にすぎていくわけで
休みも終わり普通に出勤をした、職場ではそんなに話題にはなってなかったし
お客さんの年齢層もご年配の人が多いから話題にもならない
休憩時間でたまたま一緒になった同僚と一昨日の話をする。
彼女は数少ないこういう話ができる人だ。
「えっ旦那さん異世界いくの?」
「バグかわかんないけどその日の内に決められたからってこっちに一言の相談もなく」
「うわぁ・・・」
「ホントでも嘘でもそんな大事な事は相談して欲しかったのよ」
「旦那さん仮にホントだとして子供さんに会えないのわかってんの?」
「そこまで深く考えてないと思う」
ピロリン♪
「「?」」
ここ数日で聞きなれた着信音がなると勝手にステータスみたいなメッセージボードが立ち上がった。
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お知らせ
この度は皆様のご協力ありがとうございます。
スキル登録がありました皆様にスキル使用の限定解除の通達です。
スキル使用に際し未経験のまま使用し事故などになる可能性を加味しこの度の運びとなりました。
使用時の危険性を考慮しスキル練習用の夢をご用意致します。
スキル使用練習を希望の際は睡眠前に修練のアイコンをタッチしてください。
あなたの使用可能スキル
錬金術
付与魔法
箱庭
また隠蔽と過剰エネルギー魔力変換はオートモードのため今回の対象を外れました。
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「染谷さんスキル登録してたんだ」
「もし悪戯でもデメリットないと思ったからね」
「ところで過剰エネルギー魔力変換ってどんなスキル?」
「一言で纏めると・・・楽してダイエット」
「何それ詳しく!」
どうせこの会話も忘れることになるだろうからと魔力変換について彼女に説明した。
めちゃくちゃ食いついてた・・・
その日は美結を寝かしつける前にアイコンにタッチしてからベッドに入った。
いつもの通り寝かし付けていつの間にか自分も寝落ちしたら気がついたら白い部屋にいた。
「何か精神と○の部屋みたい・・・」
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ようこそ、修練の間へ
練習するスキルを選択してください
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そういえば錬金術スキルの試験もあるし今日は錬金術にしよう
錬金術のスキルを選ぶと昨日送られてきた触媒キットがでてきた
「作んなきゃいけなかったな、そういえば」
キットを目の前にいつの間にか現れた作業台へ広げる。
「金属粘土、魔石の粉末、ヘラなんかの道具一式と錬成陳構築用のプログラミングセット」
不足分なし、さてどんな触媒にするか・・・
○の錬金術師だとみんなそれぞれだけどわりと身に付けるものとかだったよね、手袋とかガントレット?だっけかな
後は自分自身かその場に書くんだよね
アト○エシリーズだと釜だよね
うーん・・・こう板状のものってゆうのもなんか・・・うんまな板みたい
乳鉢?釜?でも工房持つだけのお金ないからコンパクトな・・・でも箱庭使えば大丈夫か・・・
オーブンレンジだと中見えないしなぁ・・・でも面白そう
こう、材料入れてボタンを押したら・・・チンッて
でもそれだと大量に作れないよねー・・・釜ってその点ではいいのか
でも大きいんだよねーもうちょっとコンパクトにして
コネコネ
魔力を必要なだけ自動で調節してくれてー
コネコネ
錬成陳をプログラミングできるなら最初の時点で選択式にして
ついでに数とか混ぜる回数とか指定できちゃってー
ポチポチ
材料を入れるところが決まってて自動で順番に入れてー
「あれ?なんかこれ・・・」
背丈が大体腰かお腹辺りくらいまでの四角いフォルム
上部に材料の投入口とプログラム基盤
正面に扉がついていて・・・
「洗濯機みたいじゃない?」
どうしてそうなった?
とりあえずキチンと動作するか確認するため一番簡単な中和剤を作ることにした。
材料を入れて、メニューをセットメニューは大まかに
回復・調合・攻撃・装備・インテリアの五つにした
今回は中和剤なので調合を選択して、魔力結晶を投入、タイマーなしの数は1で
「スタート」
仕上がり時間まで表示されてる
うん、やっぱり洗濯機っぽい
ピーピーピー
出来上がりの音がなったので扉を開けてみる。
硝子砂を入れておいたので液体が溢れることなく瓶に入った状態でそこにあった。
成功したので今日からこの洗濯機が私の錬金術の触媒となった。