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積極的な朝

 結局夜は仕事らしい仕事はせず、と言うか2人っきりで盛り上がり過ぎた。

 キスの後はちょっと雰囲気に流され過ぎたと言うか、とにかく屋敷に戻って来た時はお互い顔が真っ赤で意識し合っているのがまるわかりだった。

 ベッドに入っても背中を向け合った状態だったし、流石に気恥しい。


 そんで翌朝。

 目が覚めるとルビーの顔が目の前にあった。


「………………」

「………………あ」


 ルビーが俺にどう見てもキスしそうな状態になっている。

 ちなみにあっと言ったのはルビーだ。


「…………とりあえず、おはよう」

「………………おはよう」


 そう言った後ルビーは布団の中に潜り込んだ!!

 なんか呻き声も上げてるちょっとホラーっぽい。

 とにかく布団の中にいるルビーを引きずり出そうとするが、抵抗される。


「ルビー起きろ」

「な、何であのタイミングで起きるの!?」

「何でって言われても……なぁ?」


 ふと起きたらルビーの顔があったんだ、俺は悪くない。

 ルビーはいまだにベッドの中だから表情は分からないが、尻尾が激しく動いている所を見るとおそらく羞恥に悶えている、と言った感じだろう。

 尻尾だけは布団の中に入り切らず、ブンブン振っている。


「だって、だって!マスターの寝顔見てたら我慢できなかったんだもん!!つい昨日のこと思い出しちゃって、柔らかそうだな~柔らかかったな~って思いだしたらしたくなっちゃったんだもん!!」

「俺は別に構わない……あ、やっぱ気になるな」

「そんなに嫌だった!?」


 布団をかぶったまま顔を上げるルビーに優しく言う。


「気になったのは俺の口臭。一応歯は磨いているがちょっと臭くないか気になった」


 流石に寝起きだからそのぐらいは気になる。

 それにどこかの豆曰く、キス1秒で2億の菌が口の中を行き来するとかしないとか。

 普段なら気にしないが、寝起きとなると別だ。

 そう言うとほっとした様にルビーは息を付いた。


「そっか。襲った事は気にしてないんだ」

「惚れた相手とのキスを拒む男はそういないと思うぞ?」


 多分だが間違ってないはず。

 そう言うとルビーの尻尾は嬉しそうに振る。

 表情を見るよりもこの方がやっぱり反応が分かりやすいな。


「そっか、嫌じゃないんだ。なら……うん。ならいいや」

「そんじゃちょっと歯磨いてくる。その後キスしような」

「マスターちょとこっち向いて」

「ん?」


 何だろうと思うとルビーに襲われた。


「ん……ふぁ、んん」


 襲われていきなり口に舌を突っ込まれる。

 いきなりディープだ。

 流石にこれには驚く。


 しかも襲われたので今日は俺の方が下になっている。

 ルビーの唾液が入り込み、ただ口の端から垂れ流すのも何か違う気がするので昨日のルビーの様に飲む。

 するとルビーはその行為に喜んだのか、さらに激しく俺の口の中を舐めまわす。

 こりゃ咽るわと、昨日ルビーが咽た事を思い出す。


「ちょっとマスター、昨日は大人しく…………………………」


 横目で見ると方にキュイを乗せたドラバカが居た。

 ノックなしに入るとはマナーがなってない。


「……………………………………………………キュイ、ブレス」

「キュ?」

「あのバカに本気のブレス!!」

「キュ!?キュイ!!」


 え!?ちょっま!!

 キュイがドラバカに言われるがままブレスをぶっ放した!

 ヤバい!!と思っていると不機嫌そうに顔を上げたルビーが尻尾でキュイのブレスを消した!

 えっそんな事出来たの?


 少し聞く前にルビーはキスの邪魔をしたドラバカとキュイに冷たい目線を送る。

 キュイは即座に逃げた。

 ドラバカの方は……あれ?ドラバカの姉貴達と似たような真っ暗な瞳になっている。

 あの眼お前も出来たの?と言うか何でこのタイミングでその眼をするの?


「何でキスの邪魔をするの?アイリア」

「それはこちらのセリフですよルビー。何故マスターとキスをしていたのですか?」

「これは歯磨きだよ。ドラゴンの唾液は弱い毒だからね、口の中の虫歯ぐらいは退治できるよ」


 弱い毒、虫歯の酸性を中和する働きの事か?

 あれって毒って感じないんだけどな?


「虫歯ぐらいマスターには関係ありません。『健全』の影響で虫歯にだってならないんですから」


 それは確かに。

 今まで病気も虫歯もなった事がない。

 怪我とかは普通の回復スピードだからあくまで病気に罹らないだけだけど。


「それでも関係ないよね?病気にならないから歯を磨かないって訳でもないし。それにマスターだって気持ちいいでしょ?普通に歯を磨くだけよりもね」


 ………………何だろう。普段よりもより妖艶な気がする。

 普段は明るくて元気な娘なのに、こういう雰囲気も出せるから女は不思議だ。

 それに対して更にキレているのがドラバカ。

 背後から何かが這い上がって来る様な幻影が見えるんだが、これも姉から引き継いだものなんだろうな……


「そんな事でちゃんと歯が磨けてる訳がないでしょ。それに歯磨きは歯肉のマッサージでもあるんだから、そんなあなたの舌なんかで代用できる訳ないでしょ」


 これはこれで正論。

 野生動物が生肉などの硬い物を食べているのならともかく、調理して柔らかくなった物じゃ当然虫歯になるだろうな。

 歯周病大丈夫だよな俺?

 歯肉炎とかになりたくねぇな~。

 トマトの様な歯肉にはなりたかない。


「……………………」

「……………………」


 2人はとうとう頭突きをしたかと思うと、そのまま睨み合いを始める。

 こうなったら俺は大人しく歯でも磨いてこよう。

 こういう時男は本当に無力だ。

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