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僕の部屋にて

 あれから数日。


 いまだに騒動が治まらず、仕方なく僕の部屋に亜美とあずささんがいるのだが、


「別にずっといる必要なくない?」


 ふと疑問に思ったので、尋ねてみた。


「何を言ってるのですか久弥さん、夜は怖いんです。 危険を避けるためにはどこかの家に入るしかないんです」


 亜美と人生ゲームをしているあずささんが言ってきた。


「幽霊が何を怖いって言ってるんですか」


 幽霊が怖いものって何が出るんだよ。

 いや、そもそも本人たちが怖がられるか。


「とはいえ、どうして僕の家なんですか?」


 別に幽霊で誰からも見えないんだし、どこの家でもいいはずだ


 まあ、その理由に関しては大体予想がついている。


「久弥さんと一緒にいたいからに決まってるじゃないですか」


 やっぱりか。

 てことは亜美もそうだな。


「ところであずささん」

 

「なんですか」 


 僕はずっと疑問に思っていたことを聞いてみる。


「二人の幽霊でやる人生ゲームは楽しいですか?」

 

「そんなこと言うんでしたら久弥さんも入ってくださいよ。 そろそろ一人ぐらい増えてほしいと思ってましたから」


 あずささんの言葉に亜美もコクコクと頷く。

 あ、そういうことなら。


「じゃあ心当たりがあるので、一人誘ってもいいですか?」


「え、心当たり? あ! 前に来た西条さんとかですか? それなら―――」

 








 わずか10分後


「愛しの亜美さん! 今日も一段と美しいです」


「「帰って(ください)」」


 亜美とあずささんが口をそろえる。


「西条先輩なら今は入院してます」


 僕が読んだのは浩司さん。

 西条先輩は、どうやらまた体調を崩したらしい。この前お見舞いに行ったらはしゃぎすぎて看護婦さんに注意されていた。

 だがそのことは亜美たちには話していない。


「とにかくこいつとはやりたくない」


 ド直球だな、浩司さんもお気の毒に。


「あの、今二人が人生ゲームをやってたんで、それで浩司さんもやらないかと呼んでみたんですけど」


 とりあえず、浩司さんに呼んだ理由を説明した。

 さっきの亜美の言葉にひどく落ち込んでいる。というか疲れてる感じか?


「亜美さんに会えるのなら、たとえ仕事中でもどこにいても駆けつける。それが私の亜美さんに対する愛だ!!」


 なんか熱く語ったな、ていうか、


「仕事中だったんですか?!」


「ん? そうだが」


 何しれっと言ってるんだ?

 大丈夫なのか? 社会人だろ。


「もういいです。久弥さん、三人でやりましょう。」


 あずささんが不満な顔で、隣に座れと言わんばかりに床をポンポンたたいた。

 亜美もこういうことは初めてなのか、すごくワクワクそわそわしている。


「いや、でもせっかく浩司さん来てくれたんだし――――」


 僕が言おうとしたその時、


 ピンポーン


 僕の家のインターホンが鳴った。


「あ、僕出てくるんでちょっと待っててください」


 そういって部屋を出た。

 出る途中、亜美とあずささんが頬を膨らませていたが、見て見ぬふりをした。




 二階から降りて玄関を開ける。


「はい、どちら様で……」


 ドアを開けて驚愕した。

 そこには、とてつもない美女がいたのだ。スーツ姿で長い髪を肩にかけた大人の女性。

 目もきりっとしていて、真面目な感じの人だ。

 そしてその人が口を開けて―――


「すいません。ここにクール気取った眼鏡野郎が来たと聞いたのですが」


「…………へ?」



 





お久しぶり? です。 

ずいぶん勉強期間が続いたので、三連休はゆっくり過ごそうと思います。


感想、誤字などありましたら気軽にお願いします。 

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