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心の底から

 僕の二人に対しての気持ち、か。


 亜美とあずささんが身を乗り出し僕を見ている。

 …近い。


「さあさあ久弥さん、私たちのことをどう思っているのか、教えてください!」


 あずささんの勢いのある質問に、亜美もキラキラとした目で頷いた。

 若干、ノリが違う気がする…。


 僕はしばし考え、質問に答えた。


「どうって、そりゃあ亜美は可愛いと思うし、ちょっとうぶなところもあるけど、そこがまたいいところでもあると思う」

 

 そういうと亜美が顔を真っ赤に染めた。

 それを見て後ろにいた、浩司さんが再再度崩れ落ちた。


 てかあれだけ聞きたがって結局恥ずかしいんじゃん。


 そう思ってると、あずささんがニヤニヤして僕を見てきた。

 そこで僕は自分の顔が赤いことに気付く。


「………」


「久弥さん可愛いですね」


「やめてください」


 照れ隠しにそういったがやっぱり恥ずかしい。

 拷問だな。  

 

「それで久弥さん、私は」


 あずささん、目が笑ってないです。

 

 惚けている亜美と、泣いている浩司さんをよそに、僕はあずささんに対しての気持ちを伝える。


「あずささんには、助けてもらったこともあるし、とても感謝しています。 美人で礼儀もきっちりしててとても素敵な人だと、思い、ます。」


 言ってて途中で恥ずかしくなってしまった。


「久弥さん」

 

 俯いていたらあずささんに声をかけられ顔を上げる。

 

「はい?」


「それ以上はやめてください」


 突然、涙目であずささんに訴えられる。

 わけがわからず、疑問を浮かべることしかできない。


「どうしたんですか?」


 あずささんに聞く。

 するとあずささんが泣きながら。


「それ以上言われたら、私、消えてしまいそうです」


「えっ」


 そこで僕はこの人が幽霊だと忘れていたことに気付く。

  

 そう、幽霊はこの世に未練がある人たちのことだ。

 当然、未練がなくなれば成仏して消えてしまう、それがあずささんは嫌だったんだろう。


 やけに部屋の空気が急変して重く感じた。


 

 

 

 

 

「お騒がせしました。 私から聞き出したのに申し訳ありません」


「いや、そんなことないですよ。 むしろ僕が悪かったです」


 とりあえず、あずささんが落ち着いたようなので謝った。


「そんなことありません。 とても嬉しかったですよ」


 今度は笑顔で優しく答えた。

 そんなあずささんを見ていると自然と笑みがこぼれた。

 


「それでどちらを選ぶんだ、久弥君」


 

 すごくほっこりしたいい雰囲気だったのに。

 浩司さんの言葉で一気に亜美とあずささんの表情が真剣なものになる。


 圧がすごいです。


 でも答えは決まっている。



「亜美もあずささんもいい人なのに、選ぶなんてできません」


 

 僕は心の底から笑顔でそういった。


「「えー」」


 二人でハモる幽霊。

 そしてあずささんが、


「何でですかーー!!」


 大きな胸を揺らしながら、僕の肩を揺さぶる。


「や、やめてくださいよ!」


 僕はそういいつつ、この楽しい日々がずっと続けばいいなと思った。












 のが間違いだったんだ、本当に。

 結局、お決まりの流れじゃん。

 なんでこの二人の幽霊はいいことがあって浮かれると何かしでかすのだろう。


 そうつくづく思いつつ経緯を聞く。


「なんでこうなったんですか?」


「うれしくてつい周りの通行人にいろいろしてしまいました」


「私も一緒に」


 あずささんと亜美が言う。


 ここは僕の家だ。

 なんで屋敷ではないかというと。


 僕はテレビに映ったあの屋敷を見る。

 画面の右上には、幽霊屋敷?とのっていた。


 そう、あの後熱くなったから外へ出ようということになり外へ出たのだが、僕が見ないうちに、このお化けたちが通行人の人にいろいろ悪戯したらしい。

 それで悪いうわさがいろいろあったあの屋敷が心霊スポットになり、マニアの人がかなり来るようになり行ける感じでなかったので僕の家に避難してきたのだ。


 しかし夏だけあってすごい人で、終いにはテレビの撮影も来るようになった。


 



 本当、幽霊って何なのだろう。


 

 

最近なかなか書く時間が取れてない。

とりあえず明日は投稿できます。お待ちください。



感想、誤字ありましたらご報告ください。

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