悲しみを乗り越えてからの、学園アイドル
いつもの部屋で、
「久弥!!」
亜美が抱き着いてきた。
どうやら心配してくれていたらしい。
少し、目に涙が見えた。
「ごめんね、心配かけて」
「ううん、私も、悪いことした」
「そんな、亜美は何も悪くない」
そう、本当に悪くない。 隼人の事も、根にもっていても、もう隼人は戻ってこないから。
だから前を向くことにした。
その点では、亜美にもあずささんにも迷惑をかけてしまった。
「これから、どうするんです?」
後ろで見ていてくれたあずささんが聞いてくる。
正直、僕もどうしていいか分からない、でも。
「亜美の記憶を戻すのを続けようと思います」
もうどうこう言っていてもしょうがない。
「分かった」
「分かりました」
二人は快く了承してくれた。
次の日
僕は久しぶりに学校に登校した。
以外にも、クラスのみんなは、普段話さない人も、普通に励ましてくれた。
僕が、隼人と仲が良かったことを知っていたからだろう。
隼人がいない休み時間
僕は教室で読書をしていた。
その方がずっと気楽だった。
廊下がざわついている。
普通なら、何事かとなるが、この学校では違う。
2年生、西条哀歌
成績優秀で可憐な容姿で、多くの男子生徒から人気がある。
いわゆる学園アイドル、まあアニメでよくいるキャラだ。
しかし本当に美女なのは納得いく。
まあ僕には関係のない事だけど。
なぜならその西条先輩にも負けない美女が日常にいるのだから。
「ひ~さ~や~さん!」
噂をすれば。
僕は席を立ち、無言で教室を出る。
一瞬、廊下で西条先輩と目があってしまう。
がすぐに視線を逸らす。
そして屋上に向かう。
屋上で、
「久弥さん!!!」
あずささんが頬を膨らませている。
これでも怒っているいるのか。
「なんで無視するのですか!!」
なんで何回言っても分からないんだこの人…幽霊は!!
いつもいつも教室で話しかけてくる!!
「だから教室では話しかけないでください!」
「うっ・・」
さらに続ける。
「見えない相手と話してたら、みんなにひかれるでしょう?!」
「あっす、すいませんでした」
素直に頭を下げる、あずささん。
……かわいい。
どうも前の事があってから、変にあずささんを意識してしまっている。
やばい、相手は幽霊だぞ。
「せめて放課後に来てください。人が多いですから」
「分かりました」
「お願いしますよ」
と、その時だった、
「あ、あの……」
ドアの方から声がした。
ふと後ろを見る。
「あ、いや、これは」
「誰と話しているの?」
そこには我が校の学園アイドル、西条先輩こと、西条哀歌さんがそこにいた。
疲れたから寝る、明日も投稿できるかもです。
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