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オリジン  作者: イニシアチブ
1/1

セイ三歳①

大抵のことはやればなんでもできた。

やりたいことはなにもなかったけれど。

期待に応え、希望はなかった。

軽薄な男の空虚な人生は幕を下ろした。

生の喜びも、死の恐怖すら得難く。

ならば人生とは一体。

下りた幕が再び開く。

その答えは、そこにある。




私は目を覚ました。

血の臭いが鼻について不快だった。

まだぼやけた視界を左右に散らす。

そこらで火柱が上って、雲がかった夜というのに辺りがよく見える。

ぜい、ぜい、今にも消え入りそうな二つをこちらに向ける女がいた。

そしてその二つに映る自分も儚い存在に見えた。

転生、と言うのだろうか。

命の火が、また灯された。



私は覚束無い足取りでその女に近寄ると、いつものように尋ねた。

女は、多くを望んだ。

私には生きろといい、自分はもう助からないから捨て置けと言った。

私は応えた。

自分の顔ほどの大きさのナイフを拾い、女に突き立てた。

女は、赦して、と遺して息を引き取った。

私は四つで立ち上がり、覚束無いまま歩き始めた。






主人公、三歳。

気がついたら村が焼けているところからスタートになります。

これ、異世界転生でいいんかなー。

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