僕大切なものを失う(着替え編)
「さあ、おねーちゃん!お着替えの時間だよ〜?」
さっきまで反省して…なかったね。希、ここまでくると尊敬するよ…。
「僕はスカートも女物の下着も着ないからね?」
「じゃあ、おねーちゃんは下半身裸で過ごすんだね?おねーちゃんの部屋の男物の服は処分してあるから。」
「へ?」
なんて事してくれたんだ!この妹は!
「いつのまに捨てたんだよ!」
「楓姉がおにぃと話してる時だねっ!楓姉に着てもらう服はすぐ決まったからー、着ないなんて言われないようにぃー、捨てといたよっ!」
この妹は…。語尾延ばして可愛い振りしてるけど、とんでもない策士だよ…。
「さあ、覚悟を決めて着なよ。ね?」
「絶対に嫌だ!!」
「じゃあ仕方ないね。」
「諦めてくれるの?」
「そんなわけないじゃん。おにぃ取り押さえて。」
「何言ってるの?秀兄が僕の事捕まえるわけっ」
おかしいな僕の体が宙に浮いてるよ?なんで?
「秀兄裏切ったな!!」
「裏切るも何も、俺は自分の欲望に忠実だからな!」
カッコよく決めても言ってる事最悪だよっ?
「はーなーせー」
「あまり暴れるな?俺がどういう体勢でお前を抑えていると思う?」
「体勢?そんなの右腕でお腹のとこ抑えて持ち上げてるんでしょ?」
「そう、右腕だけなんだよ。左腕はフリーなんだ。」
まさかっ!もう片方の手の行方は…。
僕は秀兄の左手を見ると僕は突然の事で気がつかなかったが、僕の尻尾を掴んでいた。
「お前がこれ以上暴れると言うなら、希。「準備おーけーだよ、おにぃ」よし、よくやった。楓、希の方を見てみろ。」
「なっ!?」
僕は絶句した。秀兄に捕まるまで何もなかったリビングに三脚に取り付けられたビデオカメラが設置されていた。
「ウソォッ?!希いつのまにそんなの用意したの?」
「ふふっ。希の特技その32だよ。」
32って事はこんな無駄な特技がまだあるって事?!
「楓、暴れると言うなら俺は心を鬼にして、お前尻尾をもふらなきゃならない。そして気絶するまでの状況を撮影し、海外の両親におくるっ!そしてついでに着替えも気絶してる間にやる。」
「そんな事しないよね?秀兄ぃ?」
「やるよ」
そんないい笑顔で言わないでよぉ〜。
ん?尻尾に違和感が…。
「し、秀兄?」
「どうした?楓。」
「手、動かしてないよね?」
「毛並み良いよなー」
ワシャワシャ
「暴れてないのにーはーなーせー」
「暴れたな?本気でやるからな。希」ニヤリ
秀兄謀ったな!
「任せておにぃ!」
ワシャワシャワシャワシャワシャワシャ
「やっやめっ!っ!んっ!」
結局こうなるのね…。僕は女の子になってから3度目の気絶を味わった。味わいたくなかったけどね!
「さあて、気絶したな。希動画は?」
「バッチリだよ、おにぃ!」
「着替えも撮るのか?」
「もちろんだよ!私が着替えさせて、あとで楓姉に見せながら教えるんだから!ああ、おにぃは外出ててね?」
「やっぱりダメか?」
「ダメに決まってるでしょ?見たら、ある事ない事お母さんたちに吹き込むからね」
「恐ろしいこと言うなっ。わかった出てくよ」
秀はしぶしぶ外に出た。
「さあて、楽しい時間の始まりだねっ。おねーちゃん」
〜30分後〜
「うーん、僕どうしたんだっけ?確か秀兄に…。ん?なんかスースーするような?」
僕は目線を下ろすと固まった。
なぜなら、さっきまで着てた男物の服から、フリフリのワンピースに変わっていたからね。もちろん下着も女物だよ!ブラもつけてるよ!もうやだよぅ。僕は男なのにぃ〜。
「楓姉起きた?うん。やっぱり似合ってるね。さすが私」
胸張られても反応に困るよ…。
「もう入っても良いのか〜?」
秀兄の声が遠いような。
「あっ。おにぃのこと忘れてた。楓姉着替えさせてた時、外に出てもらったんだった。良いよー入っても。」
忘れないであげてよ…。流石にかわいそうだよ…。
「なら入るぞー」
秀兄は入って来て僕を見て
「似合ってるじゃないか。可愛いぞ。」
「何言ってるんだよぅ」
顔が熱いよぅ。
「おねーちゃん赤くなってるぅー」
「からかうな!」
「ごめんごめんっ。あと、おねーちゃんはこれから着替えのお勉強ね?」
「へ?」
「さっき、おねーちゃんの着替えを取った映像見ながら下着とかのつけ方教えてあげる。」
「拒否権は?」
「ないね。まあ裸で居たいって言うなら別だけど。」
「はぁ」
その後僕は希式よくわかる着替え方下着編を受けてまた男として何かを失った。
誤字脱字がありましたら教えて頂けると幸いです。
お読み頂きありがとうございます。