プロローグ
初めまして、wepharaと申します。
この小説が初投稿作品となるのですが、如何せん初心者なものですからいろいろと不足なところがあるかもしれません。
読んでくださる方がおもしろい思っていただければ幸いです。
プロローグ
辺りが暗くなりだしたころ都市中に警報音が響きわたる。
『BブロックEゲート付近に異生物が現れました。一般住民は屋内に避難、待機してください。繰り返します―――』
都市と外界をつなぐゲート付近に現れたのは異生物と呼ばれる数体の異形の生物。
何に似ているかと問われれば、かつて生息していたとされる虎の様ではあるが明らかに虎ではない。
荒れ狂う土地で生きていくために異形の変化を遂げた生物たち。
ある時は食料を求め、ある時は縄張りを広げるため、異生物が都市に侵入ようとする目的は様々だ。
異生物が現れたゲートへ一台のバイクが走っていく。
黒い戦闘服に身を包んだ少年が乗っている。腰には刀をぶら下げ、足には拳銃が入っているホルスターが括り付けられていた。
異生物の駆除に向かうのである。
「聞こえるか?」
ヘルメットに備え付けられている小型通信機から声が流れる。威圧的な男の声だ。
「聞こえます」
少年は短く答える。
「任務の確認を行う。任務成功条件は異生物の殲滅。敵数は5体。少数とはいえ油断しないことだ。今までの模擬戦と違い、本物の異生物と対峙することになる」
今回の任務が少年にとって最初の実践になるが、ヘルメットの下の表情に緊張の色はなく平然としていた。
「以上だ。無事任務を遂行せよ」
「了解」
少年がそう言うと通信が切れた。
都市と外界をつなぐゲートに着き、少年はバイクを降りた。
『BブロックEゲート開放準備完了。これよりゲートを開放します』
ゲートの管理システムがゲート開放の合図を告げた。
少年は鞘から刀身の黒い刀を抜刀した。
「任務開始します」
少年は外界へ飛び出した。