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変化は突然に
都会の喧騒を離れ、田舎で1人暮らし。野菜類は自給自足。お肉や魚等は約2キロの道のりを経て、集落までまとめ買いをしに行く。自宅であるウッドハウスの周りには広い草原、穏やかに流れる大きな川。その川の向こうにはまだ峰に雪を残す、雄大な山。お隣さんもお向かいさんも居ない。こんな山奥でも、電気、ガス、水道、ネット環境は完璧。だから食料を確保しに出かける時以外はずっとこの家に引きこもっていることが可能。
そう、これこそ私が夢見ていた生活。誰にも邪魔されない、夢の空間。都会で生まれて都会で育ち、都会の喧騒に嫌気が差していた私に与えられた、至福の一時。
しかし平和というものは長く続かないのが世の常で。そんな私の生活を乱す、ふざけた3人組が川向こうに引っ越してきた。
全員変人という、ある意味最高な3人組が。




