第八話 ディレイは男のロマンだっぜ!
思いの外、早く投稿できました!
とゆうわけで、怒濤の三連投稿、最後の一話です。
・・・どれも短いですけどね。
英司は、ひとまず研究所近くの部屋に泊まる事になった。
とは言っても、皇城の中だ。
ちなみに反対側の部屋はユニの部屋になっている。
以前は、研究所の予備の部屋だったが、今ではユニ専用の研究室のようになっているそうだ。
家具なども、ひととおりそろっている。
面識がある者が近くに居た方がいいだろう・・・という事らしい。
最低限必要な物は、研究所の方で用意してくれるそうだ。
とりあえず特にやる事がなくなった英司は、ユニと共に、大きな演習場のような場所に来ていた。
ユニとフィアに頼んで、魔術を教えてもらう事になったのだ。
「それじゃ説明するよ?」
「チュートリアル編キター!!」
「・・・よくわかんないけど楽しそうだね・・・
まぁいいや。
まずはマナと魔力についてだね。」
「うむ、基本じゃな」
「この世界は、マナで満ちているんだ。
英司のいた世界には、マナや魔術が存在しなかったって本当なの?」
「ああ、なかったな。
物語の中とかならたくさんあったけど、実際に見たことないし、きいた事はあるけど大抵インチキだし。
それに、このマナっていう『力』も感じたことはないよ。
それに比べてこの世界は、なんだか『力』に溢れてるような感じがする。」
「それは不思議なのじゃ・・・本来、生き物はマナが無いと生きていけないのじゃ・・・」
「まぁそれはおいといて続き。」
「うむ。
『マナ』とは、世界に満ちており、どこにでもある。
まぁ、霊脈などと呼ばれる場所から湧いているともいわれているのじゃ。
この近くにもあるのぅ。
そして、生き物も体内において、僅かながら作り出すことも出来るようじゃ。
そうは言っても本当に僅かじゃがの。
そして魔力じゃ。
これは、マナを操作する力のことじゃな。
これが強ければ強いほど、支配下におけるマナの量や効果範囲、魔術の効果や術式強度も強くなるのじゃ。」
「なるほど、魔力は強い方がよい、と」
「まぁそんな感じじゃ。」
「それじゃ、魔術についてだね。
魔術、と言ってもいろいろあるけど、大きく分けて2つあるんだ。」
「魔法陣や魔術回路を利用した、『集積魔術』。
それと、基本的に詠唱のみで発動させる『詠唱魔術』じゃな。」
「なるへそ。」
「まず集積魔術だけど、エイジがさっきやった回復魔術。 あれが集積魔術ね。
まぁあれは結構特殊だけど。
今この国で一番盛んな『機構魔術』も集積魔術だね。
マナを送り込むことによって動いたり、効果を出したりするんだ。
『魔導機械』っていうんだけどね。
ボクもそれが専門なんだ。
で、今からやるのが詠唱魔術。
単語を発してイメージを練り上げ、それに感応することで魔力によってマナを操作して、簡単な超自然現象を起こす、最もポピュラーな魔術だよ。
火を出したり、風を吹かせたりするんだ。
極めれば無詠唱でも使えるらしいよ?」
「それは楽しみだな!」
「唱える詞は、だいたい3つ以上の言葉で出来るんだ。
『起こしたい現象』、『それをどんなカタチにしたいか』、『何をしたいか』
の3つだね。
これを唱えることによって、明確に術式をイメージして行使することができる。
あとはテンションを上げて、自分のカッコよさに酔うことによって魔力が強くなるらしいよ?
だから、同じような効果でも、色んな詞があるし、もっと長かったりもするよ。」
「自分に酔うって・・・
なんだかなー・・・」
「うん・・・
だから魔導士にはイタい人が多いってゆう噂もあるよ。」
「そういえばフィアって大魔導士だったな!」
「な、なんじゃその目は!?
み、見るな!
私はイタい子などではないのじゃ!」
「どうやら黒歴史のようだな・・・
まぁいいや。」
「んじゃ、ちょっとやってみせるね・・・
『風よ、集え』」
ユニがそう唱えると、ふいにユニの周りの空気が渦巻き、差し出された掌の上に集まり始めた。
「こんな感じで起こしたい現象を言ってイメージするんだ。『集いて、敵を撃て』!」
掌に集まった風の塊が飛んでいき、広場の真ん中に叩きつけられた。
砂ぼこりが止むと、地面の表面が吹き飛ばされて小さくへこんでいた。
「まぁこんな感じかな。」
「おおっ!
かっこいいな!」
「本当は『風よ集いて敵を撃て』って繋げて言うんだけどね、意味が解ればけっこうどうでもいいんだ。
じゃ、やってみよう。
まず、周りのマナを把握するんだ。
魔力って言っても、要はイメージだからね。
なんかこぅ・・・力で風をうわぁーって動かして渦巻かせて加速させながら掌に集めるイメージ」
「まんまやん・・・」
目を閉じて集中する。
すると、まるで空気のように、自分の周りに『力』が溢れているのがわかる。
・・・なんだ、使いたい放題じゃないか・・・
『力』がある空間にある空気を、その『力』を以て掌握する。
・・・まるで空気分子の一つ一つが感じ取れるようだ・・・
「風よ集え」
把握した空気を加速させ、掌の上に集める。
加速は消さずに、そのまま掌の上で回転させる。
「・・・・・・ジ・・・エイジ!」
「はっ!?」
目を開けると、驚いているようなユニの顔があった。
なんだか掌が熱い。
「ねぇ・・・エイジ・・・それなに?」
言われて掌の上を見ると、シュゴォォォォッ!!っと音をたてながら・・・
・・・光る球体が浮いていた。
「なんで!?」
そんなバカな!?
ちゃんと風をイメージしたのに!?
「ボク知らないよ!?」
ついにはバチバチと放電を始めている。
「そうか!
これはプラズマだ!
圧縮された空気が、高圧、高熱になってプラズマ化したんだ!
・・・バチバチいってんのは静電気かな?」
「なにそれ?」
「クックック・・・此れなるは原初の光・・・
万物を光と還す、根源の光よ!!」
「はいはい。・・・で?」
「・・・グスッ・・・ヒドイや。
・・・これに触ると、光になって消滅するよ。
高熱の火に似てるけど、これだと灰も残らないよ。」
「す・・・スゴい・・・ね?」
「まぁ材質とか大きさにもよるけど、理論上、これで壊せない物質はなかったよ。
少なくとも俺の世界では。
・・・たしかそうだった・・・ような気がする。」
「・・・曖昧だね・・・」
「別に専門家じゃないもん。」
「適当じゃのぅ・・・
とりあえず放ってみたらどうじゃ?」
そうだ、少し面白い事を思い付いた・・・
「よし・・・『集いて敵を撃て』!」
・・・ヒュボッ!
・・・という音がして、50mぐらい先の地面に穴を開けて潜り込んだ。
「よく飛ぶのぅ・・・
しかし思いの外、地味じゃの。」
「穴開けたのはスゴいけどね。」
・・・フッ! そんな事を言ってられるのも今の内だ!
クックック、見るがいい!
「爆発!!」
ドッゴォォォォォン!!
・・・次の瞬間、地面が吹き飛んだ。
「「・・・・・・」」
「フッはッはッはッはッ!
見たかこの威力!」
「「・・・うわぁ・・・」」
・・・そこには、25m程のクレーターが出来上がっていた。
すいません別に知識もないのにプラズマとか書きました。
電気についてもよくわかんないのに書きました。
調べてみたけどよくわかんなかったんです。
誰か、詳しい人がいたら簡単に説明していただけないでしょうか!
なんかかっこいい使い方とかがあったら採用するかもしれません。