第一話 貴様の力はその程度
初投稿です!
未熟者ですがよろしくお願いします。
突然だが、『俺』こと『大神 英司』は、現在動けなかった。
・・・日曜日で高校は休み、昼飯を外で食べた後、ぶらぶらしつつ、ふと思いつき、近くの丘に登ってみた矢先の事だった・・・。
いきなり足元が薄紫に光ったかと思うと、俺を中心に同じ色に光る、魔方陣のようなモノが展開した。
「なっ!? ・・・なんじゃこりゃあぁぁあ!? 」
・・・思わず叫んでしまった・・・
魔方陣から出ようとするが、強い力で押さえつけられているようで、立っているのがやっとだった。
まるで、押さえつける力が、俺をそのまま何処かへ押し込もうとしているかのようだ。
「ぐうぅぅぅぅぅぅッ!・・・」
くっ・・・苦しいっ!
このままだと押し潰される!?
なんとかしなきゃっ!・・・
・・・押してダメなら引いてみな?・・・
だっ・・・ダメだ・・・早くなんとかしないと!
くっ・・・一か八かだッ!!
俺は『力』を受け入れるかのように、力むのをやめた。
よし! いっそこの『力』を取り込むぐらいの気持ちで行こう!
「ハアァァァァァッ!!」
ゆっくりと何かが染み込んで来るのがわかる。
「うぉッ!?」
・・・まじか!?
正直もう死んだかなーとか思ってた・・・
・・・これが俺の最期のギャグになるのかと思ったんだが・・・
人生なんでも試してみるものだな。
「おっしゃ来ーい!ばっちこーい!!」
力をためているような、限界まで吐いて止めた息をゆっくり吸うような、空腹がみたされていくような、不思議な感じがする。
しかし、足りない。
もっと、もっとたくさん入るはずなのに、少しずつしか流れて来ない。
「もっと・・・もっとだッ!もっと力を、力をよこせぇぇぇぇぇッ!!」
テンションのままに叫ぶ。
特に意味は無い。
『力』が渦巻きながら引き込まれて行く様をイメージして力を込める。
ゴォォオォオォォォォッ!
体の周りで『力』が凄まじい勢いで渦巻いているのがわかる。
まるで川のように『力』が流れ込んで来る。
・・・しかし、未だ足りない。
全くもって足りない。
「オォォォォォォオッ!!どうしたぁッ!?貴様の力はこの程度の物かぁッ!?」
さらに気合いを込めて叫ぶ・・・はたから見ると頭が沸いているようにしか見えない・・・
しかし、どんなに取り込もうとしても、一定以上の量の『力』は流れてこない。
「よかろう! ならば、此方から出向いてくれるわぁッ!!」
・・・テンションがおかしい。
もはやキチ○イだな・・・
そう叫ぶと、『力』の源流を突き止めるかのように、それを追いかけるかのように、イメージを操っていく・・・
ふいに世界が歪み、『大神 英司』は、この世界を去った。
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