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1話 始めまして…?

突然だが俺は転生者だ。

「は?何言ってんのこいつ…」

と思うだろう。確かに俺の家族は一般家庭であるし、傍から見たら俺はただの人間だ。特別能力が使えたり、ステータスと唱えてもステータスが出たり、特殊な耳がついているような人間ではない。(最後のは人間か…?)

では逆か…?つまり、「普通の世界から異世界に来た」のではなく、「異世界から普通の世界に来た」のだろうか。


結論から言おう。

全ッ然違う。

俺の場合は文字通りの「転生」。つまり

「普通の世界から普通の世界に生まれ変わった」

というだけのことである。

何が違うかと問われれば、前世の記憶があるだけだ。

…まぁ、人によっては俺の前世を

「いや、あれってでも…?」

と微妙になるかもしれないが個人的に言わせてもらえば特殊能力とか魔法とかない前世をどうやって異世界も言えばいいのかわからん。とてつもなく発展した文明もなければ、全く見たことないものがあるわけでもないからな。

 ――ただ、俺の前職が特殊なのは否定しない。――


さて、前置きが長くなったがそんなことは正直さほど重要ではない。

今日は天候に恵まれ、桜舞う4月の重要な日…

そう、すなわち俺の入学式である。

よりにもよって高校の…だ。

中学校と高等学校、何が違うんだ?と首を傾げる者もいるだろう。

しかし、俺的にはかなり大事な問題がある。

それは即ち…今日で人間関係が決まってしまうということだ。

「いや、そんなのみんなそうでしょ?」

確かにそう言われれば否定はできない。

しかし、言った通り俺は転生している。

つまり、こちらの常識が当たり前に染み付いていないせいで、かなりのトラブルに巻き込まれた(起こした)ことがある。

というわけで…個人的に言わせてもらえば、絶対に今回の初めての高校生活では平和で平穏な高校生活を手に入れたい。


…危なかった……。

ここまでの経緯だが、

家を出る→駅に行く→急行の電車に乗る→各停で戻る→バスを探すためにスマホを取り出す→充電ができてなかった(昨日充電ケーブルがゆるくしか刺さってなかった…)→モバイルバッテリーで充電中→そうしている間にバス乗り過ごす→待つ→乗る→学校

…1時間前について本屋に行くはずが、30分前になってしまった…。(それでも充分はやいよ)

気を取り直して、入ってすぐクラス表を貰い、1-A組に行く。

言い忘れていたがここは中高一貫の私立高で、中学組が持ち上がってくるが、特にクラス分けはされず、外部組と混ざるようになる。そのため、ただでさえ知り合いがいないのにもかかわらず、尚作りにくい状況…。まぁ何とかなるだろう。いや、むしろなってくれないと困る…。(自己暗示)


そんなこんなで、ようやく教室にたどり着いた。

…思っていたよりも人が来ていないようだ。

助かった。

――ガラッ――

…は?

なんで一人しかいないんだ…?

お察しの通り、俺は自分から話し気に行くのは向いてない。だから先に待っていて隣の席の人とかが話しかけに来るのを待っていたのに…先に来ているのが一人だけなら俺の方から話しかけなければならな――

………は?(2回目)

クリーム色の髪、クラゲのようにレイヤーの入った髪型、水色と藍色が混ざったような瞳、少し童顔、手首のチェーンブレスレット、前髪とか多少の差異はあるものの、一目見てすぐに分かった。

彼女は――

前世の俺の上司'ボス'だ。

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