表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地球の危機、でも敵は身内にあり

作者: ひろ

※本作はフィクションです。実在の法律・人物・団体とは一切関係ありません。

 「ヤサーイ、ナメクジ、チャーハン。

 今日こそ、俺たちZ世代戦士4人でヒエロンを倒すぞ!」


 「おう。」


 「おう…。」ブルブル


 「あれ?ナメクジ、チャーハンが居ねぇぞ?」


 「チャーハンはものもらいに罹ってな。今日は休みだ。」


 「なんてこった!そいつは辛ぇな。感染ると困るしな。

 戦力的には痛てぇが仕方ねぇ。

 あとで見舞いのLINEしとこうぜ!」


 「おう…。」ブルブル


 「どうしたヤサーイ?震えてるぞ。まさか怖ぇのか?」


 「そんな訳があるかっ!

 …いや、実はな。一昨日から熱が40℃位あってな。」ブルブル


 「おおいっ!

 大丈夫なヤツなのかそれ?病院には行ったのか!?」


 「…新型コロナ陽性だった。」ブルブル


 「家で寝てろよっ!

 あと寄るんじゃねぇ!感染ったらどうすんだ!」


 「このくらい問題ないっ!!

 この怒りをヒエロンにぶつけてやるぜ。ヤツにうつしてやる。」ブルブル。


 「問題しかねぇよ!

 そういう『俺一人くらい大丈夫だろう』って甘え考げぇが感染爆発を引き起こすんだ。

 反省しろ!そして帰って寝ろ!」


 「クソッタレぇ」ブルブル



 「…。」


 「おい。ナメクジ?お前ぇも何か隠してねぇか?

 っ!! まさかお前ぇも感染症か!?」


 「いや、感染はしないから安心しろ。

 ただな、この戦いで俺は命を落とすかも知れん。」


 「そりゃどういうことだ?」


 「実は高血圧と動脈硬化でドクターストップがかかっていてな。

 医者に『このままだと脳疾患か大動脈解離で死にますよ』と言われた。」


 「やべぇじゃねえかっ!!

 帰って寝ろ!というか入院しろ。

 戦ってる場合じゃねぇ!!」


 「いや、この命に替えてもヒエロンを倒す!」


 「命のかけ方が違げぇ!!カッコ悪りぃから。

 帰れもう。ここはオラが一人でやっから。」



 「…そういう貴様はどうなんだ?マサヨシ。」ブルブル


 「えっ?」


 「確かに。貴様も何か動きがぎこち無いな。」


 「お、お前ぇらに比べたら大したことないから気にすんな。

 …ちょっ、ちょっとな…長年の修行が祟って、その、膝の軟骨がすり減ってきてな。」ギギギ


 「クソッタレぇ!!

 だからアレほど日頃からヒアルロン酸とコンドロイチンを飲んでおけと言っただろうがぁ!!」ブルブル


 「だ、だってよぉ…通販番組で見たけど、あんな高価なもの買う余裕、家には無ぇぞ。」


 「ドラッグストアなら同じ成分のものが半値以下で売ってるだろうが!バカ野郎!」ブルブル


 「落ち着けヤサーイ。

 コンドロイチンもヒアルロン酸も膝の痛みには効かん。エビデンスも怪しいしな。

 それよりマサヨシ。貴様、他にももっとヤバい事を俺たちに隠しているだろう。

 お前の嫁に聞いた。長年の暴飲暴食が祟って、肝硬変になりかけていると。」


 「なにぃ!?

 俺様の事をとやかく言えないじゃないか!!

 貴様こそ病院に行けっ!」ブルブル


 「駄目だっ!そうしたら地球の平和はどうなるっ!?」


 「なら貴様の息子はどうなんだマサヨシ?奴が代わりに戦えばいいだろう?」ブルブル


 「あいつは今日、子供の授業参観がある。戦いどころでは無い。」


 「クソッタレ」ブルブル


 「万事休すか…

 仕方ねぇ、やっぱりこの3人で戦うしかねぇ。

 二人とも、これが終わったら病院に直行だ。絶対だぞ!!」


 「最初からそのつもりだ。」


 「貴様の指図は受けん…病院には行くがな。」ブルブル




シュイン


 「待たせたね。ふふふ。」



 「来たなヒエロン

 ………お前も顔色が悪りぃが大丈夫か?

 それに、手下はどうした?」


 「…今朝、県の職員がうちに来てね。

 手下は皆、土に埋められちゃったのさ。鳥インフルでね。

 僕だけが逃げ切れた。ふふふ。」ガクガクガク



 「「「近寄るなぁぁぁあっっ!!!!」」」



 「一番やべぇ奴来た!さっさと県職員に捕まりやがれ!!」ブルブル


 「ふふふ、何故だい?僕はまだ戦えるよ?」ガクガクガク


 「そうじゃねぇ!!ヒト-ヒト感染がやべぇんだよ、ふざけんな!

 それに、『まだ戦える』って言ってる時点で、自分でも限界悟ってるじゃねぇか!!」


 「別の意味で地球の危機だ。」


 「ここからが本当の地獄か」ブルブル



居タゾー!捕マエロー!

穴掘ッテ埋メチャエー!

消石灰カケチャエー!



 「ぐぅっ!もうこんなところまで県職員の皆さんが。

 仕方ない。勝負は一時お預けだよ。またね。ふふふ」ガクガクガク…シュバッ



逃ゲタゾー、追エー!!

コチトラ休日返上デ駆リ出サレトルンジャ、サッサト捕マレヤゴルァ!

 



 「……帰ぇるか。」


 「そうだな。」


 「フン、次は退院後だな。」ブルブル




 こうして地球の平和は守られた。県職員の皆さんの手によって。

 ありがとう県職員の皆さん。



おしまい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ