表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コント

仲の悪い小学生三人で一つの物語を作った結果

作者: 忍者の佐藤



ある小学校の発表会で劇をすることになった。そこで、シナリオを子どもたちに書かせようということになったのだが、シナリオを書きたいという人が3人いた。どうしても三人とも譲らなかったので、三人で書くことになった。

一人はタダシくん。この子は真面目でみんなのまとめ役だった。

一人は鈴木くん。彼はサイコパスとして有名だった。

一人は聖騎士ないとくん。授業中はずっと消しカスを食べて過ごしていた。


これは、先生がその出来上がったシナリオを読んだ時の反応である。




先生

さて、あの三人めちゃくちゃ喧嘩してたけど、ちゃんとしたもの出来たのかな……。



タダシ

二人の少年、カカとポポは見知らぬ世界に迷い込みました。

今、二人は人を求めて村を探しているところでした。



先生

さすがタダシくん。ここまではまともだぞ。



鈴木

二人はどうしても、この世界で財宝を見つけたかったのです。死んだ先生のためにも



先生

早速俺を殺そうとしないで鈴木くん



タダシ

すると、向こうから傷ついた動物が歩いてきます。



ないと

よく見るとそれはきゅうりの漬物でした。



先生

どういうこと!?

え、きゅうりの漬物が歩いてきたの!?



ないと

きゅうりの漬物はこう言いました。

「私は今、悪い人に追われて殺されそうになっています」



先生

いやお前殺されるどころか加工までバッチリ終わっとるぞ



タダシ

その動物は「もし助けてくれたら村の場所を教えます」と言いました

「分かった、約束するよ」とカカは応えます



先生

タダシくん、あくまで「動物」で通すつもりなんだな……



鈴木

きゅうりの漬物を食べ終わった後、カカは村に向かいました



先生

食っとる!! 村の場所吐かすだけ吐かせて食っとる!!

とんでもねえ鬼畜野郎じゃねえか!

絶対PTAから苦情来るだろこの内容!



鈴木

一方ポポは先生のパンツをヤフオクで出品していました



先生

人の遺品でブルセラすな!!



タダシ

二人が村に着くと、異変が起こっていました。

モンスターたちに襲われ、人々が逃げ惑っているのです

けが人も沢山います。



先生

ほう、ここでもアクションを差し込んできたか



ないと

ポポは傷ついた村人たちを助けるため、

薬剤師の資格を取りに行きました



先生

いや悠長か! 六年かかるぞ!



ないと

モンスターは村人に叫びます

『俺達はこの村のメダカの卵を食べに来た!』



先生

メダカの卵!?

じゃあ何で村を襲ったんだよ!!

村襲うバイタリティある割に何でそんな繊細な食事してるんだよ!!



ないと

モンスターたちは一斉に池の周りに集まり、下卑た笑い声を上げながらミジンコを肉眼で観察し始めました



先生

本当に何がしたいんだこいつら!!



ないと

レーシックの成果を見ようとしたのです



先生

知らねえよ!



タダシ

村人たちは二人に、「お願いします、助けてください!」と懇願します



先生

いやモンスターは池の周りで勝手にちゃぷちゃぷしてるだけだぞ!!

あ、でもタダシくんは必死に話を戻そうとしてるんだよな……



鈴木

村人たちが泣いて懇願するので「この村の有り金全部と食料全部と娘全員を渡せば許してやる」と言いました



先生

邪悪過ぎる!!

こいつの方がモンスターよりよっぽどたち悪いじゃねえか!!



鈴木

村人たちが「財宝の在処を教えるので許してください」というので、しょうがないから有り金半分で許してあげました。



先生

もう村襲ったのこいつらだろ!



ないと

一方その頃、ポポは自分の右側の尻と左側の尻の間に挟まっていました。



先生

どうなってんの!?



ないと

そして抜けなくなりました



先生

どうなってんだ本当に!!!



タダシ

カカが洞窟にたどり着くと、そこには衝撃的な光景が待っていました



先生

いやお前の相棒のほうがよっぽど衝撃的な見た目になっとるぞ!



ないと

そこは一面のローソンでした



先生

一面のローソン!?



ないと

その時、巨大なドラゴンが現れました!

そいつは先生のパンツを履いています!



先生

ここにいたよ! 俺の遺品買ったやつ!!



タダシ

そしてドラゴンはポポを人質に取っています



先生

ああ! いつの間にかポポが奪われた!



ないと

「あなた、ごめんなさい……」とポポは言いました



先生

何で寝取られてるんだよ!



鈴木

カカはモンスターもポポも全員火炎放射器で焼き払いました



先生

こいつ本当に血も涙もなさすぎるだろ!!



鈴木

こうして財宝を手に入れ四人の旅は終わりました。めでたしめでたし。



先生

二人増えとる!!



三人の書いてきたシナリオは全面的にボツとなり、結局先生が書き直すことになりました。



おわり


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 聖騎士君もまぁまぁサイコパスですよ!? 笑い過ぎて、息できなくなりましたww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ