フルーツパフェさん!?
――ただぁいま!
って、誰もいないかー。
兄貴と俺は3月に二人で上京した。
俺は高校、兄貴は仕事で。兄貴と暮らすのは普通に楽しい。
なぜなら。兄貴の帰りが遅くそれまで自由だから!
まさに今その自由な瞬間。長かった授業を頑張った甲斐がある!
シャワーを浴び早めに作り置いてあった飯を食べる。
「今日は、本気だすかぁー!」
FPSをオールでやる。これが飽きないし、たまんねぇ!
「お、運営からのメールか...なにぃ!?」
そこには、「相棒と共に生き残れバディ杯」
賞金100万円!!そう書いてあった。
「うぉぉぉぉおお!!!」
俺は目を輝かせて「まってまぁしたぁ!!!」と雄叫びを上げた
我ながらFPSの腕前は、なかなか自信があり。
全国大会にも出るほど。
しかし、ここで致命的な問題が発覚。
「あれ?俺仲良いフレンドさんいなくね??」
この大会は、ペアでチームを組み戦うというもの。
現実世界でも、ゲームでも友達が居ないという悲しい事実。
「しゃーねぇーな、オンライン広場で募集中の人と組むか。それしかねぇーし。」
大会まで2ヶ月、ガチで優勝狙うなら今から準備をしなければ、
「間に合わない!!」
しかし現実はそれほど上手くいかずフレンド申請をしても無反応
「なんか、あれぇ、涙出てんくんだけど俺って友達出来なすぎ」
するとオンライン広場に、「女子高校生、大会のペア募集!!」
というメッセージを見つけた。
「これやろぉ!!」
その人は、あっさりペアを組んでくれた。
しかも、かなりの腕前。それに、声もくそかわいい!
ボイスチャットの声一言一言が甘い声でゲームに集中できない。
「惚れてまうやろ」
やべぇ心の声漏れた。
「あのなんか言いました!?」
「いえ、なにも。」
危ねぇここは、話をそらそう。
「てか、なんで名前がフルーツパフェなんすか?」
彼女のユーザー名はフルーツパフェ。単純に疑問だ。
「えっとー、その時食べたかったから?です!」
やべぇ理由かわいいすぎんだけど、何これ?
学校にも、ゲーム内にも天使いるんだけど。
結局その人とは、深夜まで、一緒にプレイした。
――翌日
キンコーンカーンコンー
やっと昼休みじゃ!
俺は手早くパンとおにぎりを食べた。
「今日は、時間あるしあのゲームでもするかなー」
あのゲームとは、昨日やりこんだFPSだ。
起動した時後ろから
「偶然ですね。ハルもそのゲーム大好きです。」
と、ハルが通りすがりに喋りかけてきた。
「え、ハルもやってんだ。」
「てか、こーゆーのやってるイメージないけどな」
やっぱこのゲームって人気だよなぁ。
そーいやーリトも、やってるって言ってたなー。
でも、まさかハルみたいな人もやるんだー幅広い。
「ハルも一日4時間はプレイします!やめられません!」
「へぇーじゃあフレンドならん??」
ハルは、「ハルも今言おうとしてました。」と嬉しそう。
しかし、目を疑った。
え、嘘?ガチ?
「どうしましたレンくん?」
嘘だろぉぉお?嘘だと言ってくれ!
ハルのスマホ画面には、「ユーザ名 フルーツパフェ」そう書いてあった。
昨日ペアを組んだ人と一緒の名前だった。しかしこのゲームは同じ名前をつけることは出来ず名前が被るなんてことは、
「アリエヘンやろぉ!!」
「どうしましたか?レンくん急に関西弁で?」
ナンデ?!?昨日のあのクソかわいい声、あれハルの声だったわけ?
「本当にどうしたんですか?レンくん気分でも悪いんですか?」
今、声を聞いたがあきらかに違う、別人だ。
じゃあ俺は、昨日ハルに「天使だ〜」とか言ってたわけ?
「惚れてまうやろ」とか、恥ずいこと聞かれてたじゃん!
「いや、気分が悪いわけじゃないだけどなんか今最高に恥ずかしいなーっておもってただけ。」
「そういえば私昨日ゲーム内で変な人にあったんです。なんか、ハルの声聞いて天使だとか、惚れてまうやろーとか聞こえるくらいの声で言ってくるんです。ちょっと気持ち悪かったです。」
えぇー?それあきらかに俺じゃんもぉ確定したよコイツ昨日のフルーツパフェさんだよォ、しかも気持ち悪いって言われたんだけどハルでもクソ傷つくー
「じゃあユーザー番号入力するので、スマホ貸してください!」
そう言ってスマホを取り上げられた。
やめてぇぇえ、オワタこれはオワタ。
次の瞬間あきらかにハルの笑顔が消えた。
「え?昨日の変態さんは、レンくんだったんですか?」
バレたァァァァ。
「はい…」
素直に認めた。
ハルは、昨日のフレンドにかなりドン引きしていたので。
まさか、昨日の変態さんがレンくんだったとは...
しかし、レンくんと仲良くなれると思いましょう。ポジティブポジティブ。そう自分に言い聞かせた。
「まぁ、これも何かの縁?だとおもいますよ?...」
あきらかに引き気味のハルにレンの傷はえぐられた。
「しかし、レンくんと分かれば気軽に接することもできますし!
たくさん練習できますし!いいことばかりですよ!」
「早速今日の放課後、練習しませんか?」
必死に俺を元気付けようとしてくれるハル。
気をとり直して俺も。
「まぁ、俺もやりやすくなったしいいか。練習はたくさんしようぜー!俺ガチで優勝狙ってるから!」
と、ハルの全力フォローに応えた。
「それでは、早速今日から毎日やりましょう!」
それから、俺は毎日ハルとゲームをする仲になった。
よくよく考えてみれば毎日女子と4時間以上電話しているわけではあるが、そんな勘違いはやめておこう。
まさか俺にも女友達が出来る日がくるなんて...