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アニヲタ腐女子のフシギちゃんと、隣の天使

――2日目


ただだめんどくせぇ。

そういながらボカロを聞きながら駅を出て校門を入った。

教室に入ると、明らかに出席番号1番の俺は、端の前の方の席へ。

端というのは、とてもいいが前と言うのが少々嫌ではある。

席へ着いた途端とてつもなくかわいい声が聞こえた。


「おはよう。よろしく!天谷くん!」


目を疑った。この表現は大げさではあるが、クソかわいい。


何この子?天使やん前世天使やん。


昨日の朝の占いじゃんけんは、外れていて期待させんな!!

と、キレたがこ「良い出会い」が遅れてくるとは。


やっぱり占いじゃんけん神だわ。ありがとう、ありがとう我が拳

と、拳への感謝に浸っていた。


「よろしく。天谷レンって言います。君は?」


「私は、エリ。桐田エリ。よろしくね。」


なんだ!?その甘い声は!?その声だけでご飯100杯いけるぞ!


「よろしく!」


なんてこった。今までに無い感情、まさか!?これが一目惚れ?

占いじゃんけんをあなどっていた俺はなんと愚かなんだ。

今からでもテレビ局に土下座して謝りたい。


しかも、幸運にもその桐田さんは隣の席へ座った。


俺の心は我慢できず限界突破しやがった


「高校さいくぉう」


犬派から猫派へと変わったくらいの手のひら返しだ。

つい5分ほど前までは

だるぅ。かえりてぇー。

を、連呼していた奴が一瞬で高校生活エンジョイする気になった



―――非常に難しい。


天谷レンは、人生の分岐点に立っていた。


委員会だ。

今のところ候補は、3つ風紀委員、保健委員、図書委員。

風紀委員は、少し俺の性格とのギャップがある。

しかも、陽キャでもないと、陰キャ感がますかもしれない...


しかし、保健委員?

少し仕事が面倒臭い


と、なると消去法で図書委員かな?中学でもやってたしな。


「図書委員をやりたい男子ー立候補してー」


喋り終わると同時に手を挙げたが。

横の方から威勢のいい返事が聞こえた


「はぁぁっい!!」


マジかよ!?

こうゆうのはめんどくさいことになりそうだし譲っとこう。


「よかったらやってもいいですよー?」


「マジ!?ありがとう!!!!!」


じゃーねー保健委員にしとくか。面倒くさそ


女子の委員会はまだ決まっていないらしい。

俺は、エリさんと一緒の委員会になるという0に等しい望みを

持ち続けた。


「すまないが時間の問題で女子は先生が決めさせてもらう」


保健委員の女子の枠は、空席だ。まだ、望みはある。


休み時間にさっき図書委員を譲った男子に話しかけられた。


「さっきは、譲ってくれてありがとうー!!」


何この子男子なのにめちゃくちゃかわいいんだけど!?

と、思っていたら


「ありがとう!!」


と言われながら抱きしめられた。


え!!でも、なんか、いい匂いだしさいこおぉう。


しかしそれを見ていた近くの女子1人が


「ごちそうさまです♡」


と、満足げに笑っていた。


なにあいつ!?キモイ....

初対面で何?ごちそうさまですって!?

まぁいっか。


あの可愛い男子の名はリトと言うらしい。

高校での、はじめての友達になった。かわいすぎ~


放課後、先生に呼ばれた。

どうやら保健委員最初の仕事らしい。


教室に残っていると、ふと考えた。


「あれっ?てことは、女子の委員も決まったのか?」


「はい!ハルが女子の保健委員です。」


と、なんか、さっき聞いた事あるような声が聞こえた。

振り向くと

さっきの「ごちそうさまです♡」の女だった。


マジかよーエリさんじゃねぇのかよ。辛っ。

と、思っていると先生が入ってきて。


「今度の身体計測の用紙を配っておいてくれ。頼んだぞ」


とのことだった。


「じゃあ、よろしく。」


そう言って先生は出ていった。


「あの、自己紹介しませんか?」


その女は、いった。

それも、そうだと思い。


「天谷レン。よろしく」


と、雑な自己紹介をした。

あの女は、


「美嶋ハルです。アニメと、甘いものと、BLが大好きです」


随分と丁寧な自己紹介だな。

てか、ごちそうさまです!ってのは、腐女子だからか。

勝手に納得した。

身長が150センチ後半ほどでショートカットで紺色の髪色

のハルは、


「レンって恋ってかくんですね?でも、恋したことなさそう!」


そう言って爆笑。

確かにあってはいるが、デリカシーが無いにも程がある。


「あのなー!確かにそうだけどそーゆうことは言わないの。」


「え?ホントにそうなんですか?」


本当に恋をしたことがないという事実にまた爆笑。


「てかさ?笑いまくってるけど?美嶋さんは、恋してんの?」


「はい。2次元に。」


随分と当たり前のように言ってくるが結局俺と同じじゃん。

という事実。


「あと、ハルのことは美嶋じゃなくて、ハルとよんでください」


「なんで?」


俺は不思議に思って聞くと。


「自分の名前が好きだからです。」


こいつフシギちゃんってやつだな。

そう思ったが、


「わかったよハルでいーんだな。」


「それより早く仕事やんぞ!」


するとハルは、


「あのー、私寝てて聞いてないんですけどー。」


は?しか言葉が出なかった。


「え?寝てた?」


この質問に当たり前のように


「はい!ハルは、夜行性ですから!」


何故か得意気の表情。


俺は、説明をして仕事を終わらせた。


今日は、とても疲れる1日だった。






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