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ボクだけ"超ハードモード"な世界の終末  作者: めぇりぃう
デイヤマ戦線
41/47

閑話:木山 龍太 4

私にしては長くなりました...。一応今回で木山さん編は終わりです。割と長かったですねぇ

 あれから数分して、稲井ちゃんが机に突っ伏して寝てしまった。今日は訳の分からないことが色々と起きた。気疲れしたのだろう。


 放置するか悩んだが、それだと変に体を痛めそうだ。仕方なく稲井ちゃんを持ち上げる。


 軽いな。これは〈身体能力上昇〉が影響しているのだろうか。それとも、この子が軽いだけなのだろうか。そう言えば稲井ちゃん、めんどくさくてご飯とかあまり食べない、って言ってたな...こんな時だけど、しっかりと食わせるようにしとかなきゃな。


 そんなことを考えながら、稲井ちゃん用に敷いておいたダンボール製の寝床へと運ぶ。ここでも体を痛めそうだ、と思いつつ、これが現状の最高だ。


 さすがに服の着替えはさせられない。ブレザーのままだとシワとか付きそうだけど、着替えさせ変態扱いされるのは困る。これから暫くは共に寝食を共にする仲間として、関係を悪くすることは愚かだ。


 多少、惹かれた気持ちがあったとは言え、年下の女の子に手を出す程盛ってはいない。理性はしっかりと持ち合わせている。


 稲井ちゃんを横にした後、自分の寝床に腰を下ろし、ゴロンと横になった。


 凄く、硬い。ほぼ床で寝ているの変わらない。明日必ず布団を取りに行こう、と心に決めながら目を瞑った。




 ※ ※ ※



 目を瞑ってから数分後、〈気配察知〉が敵の接近を伝えてきた。小さな気配が4つ。これはゴブリンのものだと思われる。


 俺はまだ浅い眠りから覚醒して、武器であるバールを手に取った。


 稲井ちゃん達は眠っている。起こす訳には行かない。ここは体力が1番ある俺の役目だ。


 ふぅ、と1つため息を吐いたあと、意気込んでデイヤマの外へと出ていった。



 皆の安全を確保するために。




 ※ ※ ※




 夜目が利くという訳じゃないが、真っ暗ということでもない。何軒か灯りを付けている家々があった。そこは生存者が居る、という事なのだろうか。


 俺は俺で、デイヤマにあった懐中電灯を付ける。パッと闇夜を照らしてみれば、辺りには何も見当たらない。


 〈気配察知〉は有能だが、有効範囲が狭い。大体100メートルくらいの敵をぼんやりと察知し、50メートルくらいの敵をはっきりと察知する。目標の4体はおよそ40メートルの地点に居る。


 気配のある方向へ懐中電灯を向けると、小さな声が聞こえてきた。あちらが俺に気付いたようだ。


 デイヤマからなるべく離れない位置で迎撃する予定だ。懐中電灯を左手に、バールを右手に構える。


 一旦灯りを消した。また辺りが暗くなる。


 〈気配察知〉で敵が近づいてきている事は認識できる。ここまで近づいてきてくれれば、気配だけで位置を認識できる。


 30、20、10、と段々と彼我の距離は無くなってきた。


 そして、5メートルになった瞬間に、気配達へ向けて灯りを付けた。



『ゲギャーッ!!?』



 目潰しは効いたようで、掠れた呻き声が発せられた。この声、やはりゴブリンだったようだ。



「卑怯な手とは言ってくれるなよ。お前らは4、俺は1なんだ。これくらいは許してくれって、なぁっ!!」



 よろよろとよろめくゴブリンに対して、バールを力強く振り抜いた。〈棒術〉の効果か、振り方が様になってきた気がする。


 ゴブリン5体を軽く殲滅した事はあるが、油断をするつもりはさらさらない。続いて2体、3体と屠っていく。


 残った4体目は怯えてしまい、躊躇いがあったものの殺す事にした。ここで情けをかけて逃がし、復讐されるのが1番怖い。



 ふぅ、ともう一度ため息を吐く。殺す事に躊躇いは無くなってきたものの、嫌な気持ちにはなる。


 気持ちを変えようと空を見上げれば、美しい星空が拡がっていた。明かりが少なくなった恩恵だ。



 さて、とデイヤマに戻ろうとしたが、周囲の気配が気になってきた。まだ100メートル程の距離だが、ここが安全だとは言い難い。もしかしたら襲撃されてしまうかもしれない。


 1度考えると思考は襲撃されてしまうかも、というものに至り、バリケードが頭の中に浮かんできた。


 が、バリケードを作る為の物があまり無い。入口だけ塞げば良いとはいえ、完全に塞げば外に出にくい。塞がなければ心配が残る。



 これは、不寝番をするしかない。



 デイヤマに一旦戻り、コーヒーと夜食を手に取り外へと戻る。ついでに少し前に座っていた椅子を引っ張り出し、そこに座って監視役として構えることにした。


 浅い眠りなら〈気配察知〉で接近に気づくことが出来る。外で、椅子に座りながらなら、深く眠ることは無いだろう。それに命が掛かった緊迫した中、寝る奴もそう居ないはずだ。


 コーヒーを1口飲み、ちょっとでも眠気を遠ざける。



 そんなこんなで、俺は一夜を明かすことにた。




 ※ ※ ※




「おはよう、木山くん。随分と早いね」


 朝日が昇り明るくなってきた頃、福山さんが起きてきた。



「あぁ、おはようっす。すんませんが、スコップ持ってきてくれませんか。コイツら処分しとくんで」



 眠気のせいでぶっきらぼうな返事をしてしまった。でも、仕方ないと思う。あれから2回も襲撃された。


 襲撃と言っても、ゾンビが2、3体やってきただけだ。たぶん、俺に釣られたんだと思う。仕方がないけど、夜に闘うゾンビってものには怖さがある。神経をすり減らしながら叩きのめした。


 それらの処分は、誰かが起きてくるまでやらない事にした。やる気が出なかったからだ。


 1番初めに起きてきた福山さんが犠牲になってくれた、というわけさ。松田さんは吐いちゃうだろうし、稲井ちゃんにはやらせたくなかったから、結局福山さんに頼む予定だったけど。


 まぁ、掘ったり燃やしたりは俺の仕事だ。福山さんには運んでもらうくらいしかやることは無い。ちょっと臭かったりグロかったりするけど我慢して欲しい。これからは毎日ある事だから。





 ※ ※ ※




 処理が終わった。昨日よりも火の調整が上手くなったのか、早く終わらせることが出来た。


 スコップを片付けに行った福山さんと入れ違うように稲井ちゃんが起きてきた。眠たげたな表情は相変わらずで、元気な所は頭頂部に生えるアホ毛だけ、か。全体的に綺麗な黒髪なのに、アホ毛(あれ)だけは常に元気いっぱいに暴れている。稲井ちゃんの一面を表しているのかな、と失礼ながら考えた。



 それから稲井ちゃんと見張り役を交代して、俺は睡眠を取らせてもらうことになった。眠らせて頂けるというのはありがたい事なのだが、稲井ちゃんに任せることだけは不安だ。戦闘意欲は十分あるが、身体はついて行くのだろうか。見た目運動ができるイメージを持てない。


 まぁ、緊急事態があったら起こしてくるだろ。俺の〈気配察知〉が。



 睡魔に身を委ねて、俺は眠りへと落ちていった。




 ※ ※ ※




 目覚める。まだ少し眠り足りないが、体を休めることは出来た。...うーん、しかしダンボールはキツイな。早く布団に替えたい。


 今日中にやるべき事は何個かできた。バリケードを作らねば、今日も寝ることは出来やしないし、これは最重要項目だ。追加で布団の回収をしに行く、という項目も入れておく。


 立ち上がり、体を伸ばした。スキルの効果で丈夫になった事もあり、戦闘に支障はないだろう。


 ボリボリと頭を掻きながら、バールを右手にデイヤマの外へと出て行く。稲井ちゃんに見張りを任せて、布団や資材の回収に行こうと考えた。



 が、その考えは一瞬で破棄された。



 なんと稲井ちゃんが寝ていたのだ。椅子に座り、見張りをしている最中だと言うのに。


 はぁ、とため息を吐いた。これだから不安なんだよな。この子に見張り役を任せることが。


 稲井ちゃんの元に寄る。後ろから叩いてやろうかと考えたけど、流石に可哀想だ。


 すぴーすぴー、と非常に気持ち良さそうに眠っている。起こすことに躊躇いを覚えてしまうなんて、中々やるな。


 だが、ここは少し厳しくいかないと。大人として、然るべき時に叱らねば。...こほん。


 稲井ちゃんの肩を手で揺り動かす。ついでに声も掛ける。少ししたら起きるかな、とか思っていたのに、全然起きやしない。


 段々と強くしていくと、ようやく起きてくれた。寝起きの慌てようを見て、叱る気持ちが流されそうになった。が、ここは耐えて叱る。


 見るからに落ち込んでしまい、罪悪感が生まれる。が、辞めない。心を鬼にして叱った。つもりだ。



 反省はしてくれたようだけど、1人で任せる為の信用は欠けた。もう少し稲井ちゃんを信用できるまでは側に居とこうと考えた。




 ※ ※ ※




 2人で闘うと実に安定する。1人でもゾンビ達には苦戦しなかったものの、焦って戦っていた事は否めない。


 稲井ちゃんが囮役を務めている点に不安があるけれど、危険に晒す前に屠ればその不安も和らげることが出来た。稲井ちゃんも毎回討伐することができており、危うい場面は見ていない。


 ある程度信用を持てた。これなら暫く1人で見張り役を任せても大丈夫そうだ。その間にやるべきことをやっておきたい。


 新たなスキルを得て面白い事をしている稲井ちゃんをからかいながら、そんな事を考えていた。




 ※ ※ ※





「おー、付きましたね」


「こりゃ調整が難しいな」


「それでもあると無いとでは断然違いますよ」


「うーん、溜め込んでみたりできないかな──」


「考えてみますか──」



 と、俺は今デイヤマの中で電気関連の事を福山さん達と行っている。


 昼飯を取りにデイヤマへと戻った稲井ちゃんだったが、直ぐに出てきたと思えば、福山さんに呼ばれて俺はデイヤマへと戻った。そして話を聞けば、俺が新たに取得した〈雷系〉の相談であった。


 この件は夜にでもやればいいかと思っていたのだが、福山さんのスイッチが入ってしまったらしく、早急にやりたいようだ。俺としてはバリケードの方を優先させたかったのだが...言い出せる雰囲気ではなかった。


 稲井ちゃん曰く魔力を使い過ぎる事で起きる倦怠感がある。これが一定に溜まったら、疲れたと言って切り上げよう。そう考えながら仕方なく〈雷系〉を使う。早く仕上げられるところまでやってしまおう、と。




 そして、俺は後悔する。大切なものを失うという絶望を、味わうのであった。




 ※ ※ ※




 あれから約40分後。未だに作業は難航していた。福山さんが電気工事士の資格を持っているらしいが、その手のプロという訳でもない。やはり素人がどうこうできるものじゃなかった。


 更に、俺の起こせる電気にも問題がある。これは言わばスタンガンのようなもので、電気としての持続力がない。これなら稲井ちゃん考案の付与(エンチャント)の方が実用的だった。


 これだけ長く俺の魔力が持った要因は、魔力の回復が簡単に行えると発覚したせいだ。


 『イージー』の利点か分からないが、少し休息を取るだけである程度の魔力が回復してしまう。倦怠感も和らぎ、中々辞めようと切り出せなかった。



 そして今も、水を飲んで休憩中だ。福山さん達が色々と言い合っている背中を見ながら、疲れを取ろうとしていた。


 そんな時、俺の〈気配察知〉で小さな気配を4つ捉えた。が、何故かぼんやりとしている。しっかりと注意を向けないと気づけない程、霞んだ気配がデイヤマにかなり近づいていた。


 気づけない、ということは隠密系のモンスターかと立ち上がり、稲井ちゃんの加勢に向かおうとした矢先。稲井ちゃんだと思われる気配が小さな4つの気配の内1つを消した。そのまま2つ目も消えて、ほぼ同時に3つ目も消えていった。


 どうやら稲井ちゃんが迎撃に成功したようだ。よくよく気配を探れば小さなもので、恐らくゴブリンだったのだろう。気配が霞んでいた理由は分からないが、たぶん疲労によりスキルが上手く発動しなかったのだろう。一昨日までは無かった異能。はなから十全に使えるとは思っていない。


 こんな事もあるだろうと、特に気にすることもなく、稲井ちゃんなら4体目も倒せるだろうと、安心してバールを置こうとした。




 直後、残っていた4体目の気配が膨れ上がった。




 霞んでいた、あのか細い気配が嘘のように、膨大かつ強力な気配へと膨れ上がっていった。


 じわじわとその気配は大きくなっていき、終いにはこの辺一体の気配を、その1つの気配で覆い尽くす程、巨大なものになっていた。


 冷や汗が止まらない。震えが止まらない。あまりに大きすぎるその気配は、もはや見ることすらままならない。後ろを振り向けば殺される、そんな気さえしてきていた。




 『グオォォォォォッッ!!!』



 雄叫びが響き渡る。その咆哮は窓を震わせ、このデイヤマを揺らし、俺の心臓を握り締めた。息苦しい。呼吸がまともに出来ない。気分が悪い。吐き気が込み上げてくる。


 生存本能が訴えてくる。あれは化け物だ。勝てるものじゃない。戦っていいものじゃない。と。


 心中を占めていた気持ち、それは絶望感であった。デイヤマの直ぐ外、そこにいる化け物に対する畏怖。それだけが今の気持ちであった。


 福山さん達は、気絶してしまっていた。松田さんはともかく、福山さんさえも耐えきれず失神してしまっている。かく言う俺も、気絶こそしないものの、動くことが出来ずに居た。



 逃げたい。今すぐこの場から離れたい。



 そう考えると、後ろにいる存在から離れる方向に足が動いた。


 既にバールは手放してしまっている。戦意なんて欠片も無かった。今は、逃走するしかない。




 待て、よ...!外には、稲井ちゃんが居るんだぞ...!!?




 今、この瞬間、あの圧倒的な存在感を持つ化け物と、面と向かっている、少女が居るんだ。




 と言うのに、俺は、戦おうともせずに逃げる気か...!?




 昨日、守ると、失わないと誓っただろ...!!




 逃げるな...!!




 「ああぁぁぁっっ!!」



 喝を入れるために、声を上げる。気持ちを改める。俺は、逃げない。稲井ちゃんを、失いたくない。


 声を張り上げてから自分の体に纏わり付いていた絶望感が薄らと和らいだ。震えは止まらないが、動くことは出来る。


 バールを握り締める。戦う覚悟を決めた。


 嫌がる体を無理やり奮わせ、絶望へと足を動かした。


 勝てるとは思っていない。けれど、失うくらいなら、共に足掻いて死んでやる。


 荒い呼吸を落ち着かせることも無く、俺はデイヤマの外へと繋がる扉に手を掛けた。



 そして──





《現在第197エリアにて"指定討伐モンスター(ナンバー):Ⅸ"『黒鎧之小鬼騎士ゴブリン・ブラックナイト』と"プレイヤー"が交戦中

 "プレイヤー"の仕様〈不干渉〉により戦闘エリアへの立ち入りが制限されています》





 ──とい文字が目の前に現れた。そこから先へ、見えない壁が存在しており、進むことが出来ない。それどころか、外の景色すら見ることができなかった。



 俺は、意味がわからなかった。



 今や、化け物に対する恐怖は薄れていた。代わりに芽生えた、稲井ちゃんを失うという絶望と恐怖。それだけが頭の中を埋めつくしていた。



「ふざけんなっ!!出せっ!俺を、行かせてくれよ...っ!!」



 見えない壁を何度も叩く。叫びながら、何度も、何度も。しかし、その壁が壊れるようなことはなく。叩く度に現れる、俺を絶望へと落とし込む文字。



 このまま、何も出来ないまま、稲井ちゃんを失うのか...!?



「ちくしょうっ!!頼む...!お願いだ...っ!!俺は...!死んでもいいから...!頼む...!!」



 縋るように、願うように、無駄だと分かっていても、叩くことを辞めなかった。


 目の前が暗くなってくる。あんな化け物に、稲井ちゃんが勝てる見込みなんて、ある訳無かった。人間が勝てる相手じゃない。兵器を用いても尚、不安が残る。それくらいの、桁違いの化け物であった。


 もう、稲井ちゃんを救う手立てが見つからなかった。



 いいよ、もう。地獄は見た。もう十分だろ?お願いだ。誰でもいい。助けてくれ。稲井ちゃんを、救ってくれ。



 嗚咽を零しながら、俺は扉を前に跪く。



 これは、悪夢だ。




 ※ ※ ※




 あれからどれくらい経っただろうか。何時までも俺は泣きながら、見えない壁を叩いていた。諦めることなんて出来なかった。これは現実ではない、夢だと、そう信じたかった。



 叩く、叩く。



 その度に現れる、無情なるメッセージ。



 叩く、叩く。



 俺は、死ぬ気で居た。稲井ちゃんを殺した奴に、一矢報いてから死んでやろうと。



 叩く、叩く。



 どんなに痛かろが、苦しかろうが。俺は死んでも殴り続けよう。



 叩く、叩く。



 誰の為にもならないけれど。それで死ぬのなら、もう満足だろう。



 叩く、叩く。



 もう、恐怖すらなかった。あるのは殺意、それだけだった。



 叩く──





 ──叩こうとした腕が空を切った。


 これが意味することは、稲井ちゃんの戦闘が終了したということ。俺の開戦の合図だ。



 バールを握り、外へと踏み出す、その前。



 頭にアナウンスが流れてきた。



《"プレイヤー"が"指定討伐モンスター(ナンバー):Ⅸ"『黒鎧之小鬼騎士ゴブリン・ブラックナイト』を撃破

 特定エリア内でのボス級モンスターの出現が停止しました》



 その言葉を一瞬理解ができなかった。ただ殺意に満ちていた脳を落ち着けてみれば、その意味を飲み込んでいく。



 そして、駆け出した。



「稲井ちゃん!稲井ちゃーんっ!!」



 扉から出て少し離れた所に、稲井ちゃんは大の字になっていた。


 その直ぐ近くに、自分の身の丈を遥かに越える、黒い鎧を纏う化け物が倒れている。その頭部には大きな鉄製の棍棒がめり込み、地にクレーターを作っていた。


 他の情報は全て要らない。今は稲井ちゃんの生存を知りたかった。


 側に寄る。身体はボロボロであった。両腕は腫れ上がり、右足は明らかに骨折していた。


 表情を見て、少しだけ安心した。満足そうな顔をしていたからだ。


 呼吸はしている。心臓も動いている。



 稲井ちゃんは、生きてくれていた。

すみません。カッコイイ名前を使いたかったがために、あのゴブリンの設定を変更してきました。内容としては、「レベル60、5人以上〜〜」を「レベル60、10人以上〜〜」に変更です。因みにナンバーはⅠから順にⅩまで居て、小さい方が強いです。

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