20.2人で見張り番
20話突破!
投稿遅れていきます
あと、〈魔力操作〉を〈魔法技能〉に変更しました。まぁ、誤差ですね。
「木山さん。質問があります」
2人で見張りをすることに決め、時間が空いたのでボクがそう切り出します。先程までの『稲井ちゃんに見張り番を任せられるか論争』については、この後フクさん達を交えて行われるそうです。正直、怖いです。
「お?どうした」
「言いたくなければ結構なのですが、レベルはお幾つですか?スキルは、何を取得していますか?」
一蓮托生並に戦うわけですから、お互いの能力を知っておくことは重要です。まぁ、ボクはレベル2の《身体能力上昇:甲》しか持っていないので、知っていても知らなくても変わらないとは思いますけどね。
「レベルは今...12だ。スキルは〈棒術:中〉〈魔法技能〉〈火系:Ⅰ〉〈水系:Ⅰ〉〈身体能力上昇:丙〉〈気配察知〉〈飢餓耐性:小〉...と、あと一枠残っている」
木山さんはなんの躊躇いもなく答えてくれました。教えてくれるとは思っていましたけど、ここまですんなりとは想像していませんでした。ありがたいですけどね。
「おぉ、なるほど...思っていたより高かったので、正直驚いています」
そうか、そんなに高かったんですか。木山さんが倒したモンスターは、最低でもゾンビ13体にゴブリン5体。それから追加のゴブリンが来たそうですから、+5体と考えても、たった20数体しか倒していないはず。それなのにこのレベルとは、やはり必要経験値半減が効いているのでしょう。ステータス的な恩恵が少ない分、数多くのスキル所持が見込める、と言った具合ですかね。
「稲井ちゃんは...そうか、全然闘っていない上に、俺より上の難易度選んだんだっけか?」
「はい...まだレベル2です。スキルも〈身体能力上昇:甲〉しか取れていません」
「そっか。やっぱり〈身体能力上昇〉は取るべきだよな。俺もそれを最初に選んだ」
あははは...。ボクの場合は二者択一でしたから、どちらかと言うとこっち、という理由で選びましたとは言いません。
「えぇ。このスキルの身体能力の上がり具合は半端ないですよね」
「そうだなぁ。色々な事に驚かされている。〈飢餓耐性〉も中々のものでな。これが本当に空腹にならないんだ」
〈飢餓耐性〉...文字通りに受け取るならば、腹減りを軽減するもの、ということですかね。しかし、そういう類のものは、ゲームの世界では良くありがちですが、現実世界に持ってこれるものなんですかね?
「それって...大丈夫なんですか?お腹すかないだけで、栄養とかに関しては...」
「あぁ。俺もそこは気になっていてな。取り敢えず、腹が空くまで何も口にしないでおこうと思っている。倒れたらすまんな」
やはり木山さんも気になっていましたか。そりゃそうですよね。お腹が空かないだけで、エネルギーなどは消費しているわけですから。そのエネルギーを補う手段が食事な訳ですから。空かないからと、食事を省けるかどうかは分かりません。
「怖いこと言わないでくださいよ。倒れる前に何か摂ってくださいね」
「あー、まぁ、気を付けておこう」
今までの木山さんの行動から推測するに、倒れるまで食べませんね、これ。あとでフクさんに密告して食事させましょう。そうしましょう。
「あー、そういや俺も一つ聞きたいことが」
と、今度は木山さんからの質問ですかね。ボクに答えられるものであったら良いのですが。
「なんですか?」
「スキルが一枠残っているって言ったろ?それをどうするか、悩んでいてな」
確かに、そう言っていましたね。この悩みは同じ"プレイヤー"であるボクぐらいにしか出来ませんもんね。唐突にフクさんや松田さんに、どのスキルを選ぼうか、とか訊ねても、頭大丈夫?と返されるのがオチです。
「なるほど!何を取れるか、是非教えてください!」
食い付き気味でボクは答えます。だって他人のスキル選択とか、とても楽しいじゃないですか。アレですよ?別にのほほんとしている訳でなく、生存に必要なスキルを2人で模索しようとしているだけですから。
「おう。えーっと...〈棒術:上〉〈火系:Ⅱ〉〈水系:Ⅱ〉〈風系:Ⅰ〉〈雷系:Ⅰ〉〈飢餓耐性:中〉〈自然治癒:小〉...だな」
「魔法の〈雷系〉がいいと思います」
木山さんが提示したスキルを想像した後、もはや聞かれるまでもない、そんな気概でボクは答えます。
「おう、即答だな。一応理由は?」
「カッコイイから...です」
ボクは拳を握って力強く答えます。たぶん今、凄く真面目な顔をしていると思います。ふざけ0%が伝わっていることでしょう。
えぇ、カッコイイです。雷系の魔法って、見た目良し、性能良しの、当たり属性じゃないですか。某忍者マンガのライバル君の雷遁も、中々ぶっ飛んだ性能ですもんね。最後の"インドラの矢"はもう、もう!相殺されてましたけど、ボクは大好きです。あ、主人公君も好きですよ?
「......そうか」
ボクのズレた理由の為か、木山さんは呆れたような声を漏らします。ですが、結構重要な事だと思いますけどねぇ。
「ボクも早く魔法使いたいです...」
「やっぱり魔法少女に...」
「.........蹴りますよ」




