16.2日目
2章開始です。めちゃ短めです
目覚めました。朝日が登り始めた直後、くらいですね。早起きです。電池式で動く時計を見れば、まだ7時じゃないです。うん、早起きです。
ボク達の世界は昨日、終末を迎えました。丁度週末でしたので、週末に終末迎えた、って訳ですね。
どのような終末かと言いますと、ファンタジーな世界在住のゾンビやゴブリン。未確認ですが、オークにドラゴン達がボク達の世界に訪問してきたんです。
ただの訪問客なら良かったのですが、彼ら素行が悪くてですね。あらま、街がケイオスを迎えております。
それからボクの脳内に謎のアナウンスが聞こえ、難易度を選びました。この週末...いえ、終末を乗り越える上での難易度ですね。ボクは、番外の選択肢、『超ハードモード』を選択させられました。無理矢理にですよ。酷いですよね。...いえ、自主的に選びました。
それから、馬鹿でかい|G《コードネーム AKUMU》を目撃、即時退散しました。敗者に相応しい敗走をしました。
ケイオスからの避難場所として、ボクが通っている北高という公立高校に向かったのですが、文字通りの門前払いを受けまして。仕方なく、ボクらの愛すべきコンビニエンスストア、"デイリーヤマウチ"に避難してきました。
そこをゴブリンが占拠していたのですが、ボクのパーティリーダーたる木山さんが殲滅。デイヤマを奪い返しました。
しかし、店主である山内さんはゴブリン共に撲殺されておりました。彼を救えなかった、後悔が残ります。
その夜、最後のプリン、そしてヨーグルトを木山さんと食し、この終末を乗り越える決意を改めました。生き残るために、ボクは闘うことを決意したのです。
それから、疲れが大分溜まっていたらしく、寝間着として持ってきたジャージに着替えることなく、ブレザー着用のままおやすみしてしまいました。少しシワがついています。因みにオフトゥンなんてありませんから、空きのダンボールを広げてゴロンしましたよ。硬かったです。ホームレスな気分です。
さて──お腹空いた。
昨日は結局、プリン1個しか食べていませんもん。喉を通らなかった、という理由もありますけど、色々あって空腹を忘れていました。しかし、今はお腹がすいています。かなり、ギュルギュルと来ています。
リュックを引っ張り、そこから持ってきた菓子パンを取り出し開封。これはホイップクリームが詰まったスティック状のパンです。甘い甘いが最高なのです。ボクは甘味さえ摂っていれば生きていける人ですから。
「うまうま」
と、甘〜い菓子パンにむしゃついていると、フクさんが外から戻ってきました。スコップを手に持っているようですが、何をしていたのでしょうか。
「ごくん...おはようございます、フクさん」
「あぁ、おはよう、稲井ちゃん。昨日は良く眠れたかい?」
ボクが声を掛けると、フクさんは少し驚いたあと、返事をしてくれました。...絶対に、ボクがこの時間に起きていることに驚いたんですよ。まったく、失礼極まりないですね。
「はい。ダンボール布団というのも、アリよりのナシなのだと分かりました」
「ははは、私も腰を痛めてしまったよ」
「お布団取りに行きますか?」
「ははは、それがいいかもね」
結局フクさんが外に出ていた理由は聞けませんでしたが、お布団を取りに行くことは決定しました。木山さんにも話してみましょう。是が非でも説得して見せます。
「甘味は無敵ですっ」




