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ボクだけ"超ハードモード"な世界の終末  作者: めぇりぃう
寝ている間に世界は終末してました
10/47

10.スキル取得

明日入試の試験日です。うへぇ

 現在、我ら『ボロアパート2F組』はデイヤマ目指して進んでおります。モンスターとの戦闘に、ボクは参加させてもらえるのでしょうか。レベルアップしたこともあり、ボクとしては積極的に参加したい所なのですが。過保護な皆さんのせいで道中の戦闘は木山さんだけになりそうですね。


 まぁ、いいです。今はそれより、レベルアップボーナスの方が気になります。


 獲得可能スキル、という名を出しているあたり、レベルアップ時に自然と獲得するか、自分で選択して取得するかの二択ですよね。自分で選択するタイプに良くあるものはスキルツリーですね。あれは、下の方に行くほど強力なスキルとなっていくので、レベルを上げたい欲求が高まりますよね。


 さてさて、この世界ではどーっなているでしょうか。ボクのスキルかもーん!



《現在貴女は以下のスキルを獲得可能です》


〈剣術:起〉

〈身体能力上昇:甲〉



 ......はい。予想はしていましたが、予想外に少ないですねぇ。なんと言いますか、必要最低限という言葉がありありと見えます。


 さて、この2つのスキルですが、まぁ何となくは分かります。しかし、一応説明くださいな。



〈剣術:起〉

 武器種"剣"に属する得物を扱い方を理解出来る。

 武器種"剣"に属する得物の切れ味が増す。


〈身体能力上昇:甲〉

 自身の身体能力を上昇させる。



 ...なるほどです。〈身体能力上昇〉を取ろうと考えていましたが、この説明の短さを見て躊躇いました。


 どうしましょうか。〈剣術〉を取ったとしても、〈身体能力上昇〉を取ったとしても、正直変わらなそうな気がするのですが。説明文に説得力がないんですよ。これ取れば強くなれるぜ?という説得力が。流石は『超ハードモード』、と言ったものですか。


 それでも、頼りにしちゃうんですけどね。


 むむむ...〈剣術〉も良いですよね...。木刀しかありませんが、華麗に振り回したいものです。まぁ、次のレベルアップは〈剣術〉にするとして、今はとにかく身の安全を優先させていきましょう。


「〈身体能力上昇〉で」


 と、小さく呟き


《〈身体能力上昇:甲〉を取得しました》


 スキルを取得しました。


 すると、どうでしょう。あれほど重いと感じていたリュックサックが、羽毛のように軽くなったではないですか。たった数百メートルしか歩いていないと言うのに、疲れ始めていた足にも力が宿ります。腕を見てみますが、外見に変化は見受けられません。しかしその実、力を込めると何時もより入っているような気がします。


 なるほどなるほど、これがスキルの恩寵ですか...。想像以上に素晴らしいですね。この〈普通級(コモン)〉スキルでさえこれ程のものですから、〈伝説級(レジェンド)〉なんて取った暁には、自分が何か選ばれし者みたいに錯覚するかもしれませんね。


「またゾンビだ!数は3体...ちと多いな」


 おっ!ということは、ボクも戦闘に参加させて頂けるのでは!?この〈身体能力上昇〉にて少し高まったボクの身体能力を、あの腐ったゾンビにぶつけてやりましょう!


「迂回しましょう」


「そうだな、それがいい」


 ......もう、皆さん慎重なんですから。少しは冒険心を持とうぜ。


 結局ゾンビ3体とは接触することはせず、道を選びながらデイヤマを目指していくようです。まぁ、ボクも調子に乗って死にたくありませんし、デイヤマに着くまでは安全思考でいいですよ。常に『いのちだいじに』を心掛けるべきですからね。



 それからボク達は何時もより閑散とした道を歩いていきました。基本的に接触するモンスターはゾンビです。2体までなら戦闘。3体以上は迂回か撤退。極力危険を避けるように進んでいきます。


 北高を出てからおよそ30分。ようやく我らの避難場所、デイヤマが見えてきましたよ。慎重に、気を張りながら進んでいましたから、普通に歩くより遅いでしょう。それに、ゾンビ達との戦闘も結局5回もありましたからね。木山さんはかなり疲れているように見えます。...レベルがどれくらい上がったのか気になります。


 因みにボクには戦闘する機会が与えられませんでした。だって、あの一件以降の木山さんの徹底ぶりったら。死んでも後ろには通さない、という気概でして。


 まぁ、デイヤマに着いたこれからは、ボクのターンですよ。へへん。レベルアップしまくってやりましょう。

「...《身体能力上昇》か...《剣術》も捨て難い...」ボソボソ


(この娘大丈夫かな...?)

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