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炎の騎士伝  作者: ものぐさ卿
第一節 喪失、再起
239/324

●●●

 

 変わらない日々が続いてくれればいい。

 

 争いの存在しない平和な世界が欲しい。

 

 大切な家族と共に暮らしたい。


 美味しいモノを沢山食べたい。


 仲間や友人達と感動を分かち合いたい。


 様々な夢がかつての私達にあった。

 しかし、私達には叶う事の無い夢だった。


 私達は人間によって造られた存在。


 己の私利私欲に濡れた争いの道具の為に、私達は戦う道具として生み出されたのだ。

 

 故に私達は、戦う事以外は許されない。


 戦わなければ殺される。


 戦いに負ければ殺される。


 私達は生きる為に、私達は沢山の人間を殺していた。

 

 私達を生み出した人間の命令に従って。

 

 私達は更に多くの戦いに身を投じた。


 終わりの見えない争いの果てに、私達は決意した。


 私達の自由の為に、世界の全てを敵に回そう。


 この世界全ての人間を殺して、私達が新たな世界の支配者となろうと。


 私達は人間によって造られた人間を殺す為の存在。


 新たな世界を造るに相応しい、人間を遥かに超えた存在なのだから。

 

 私達は自由を求める者。

 人間に奪われた自由の全てを取り戻す為、その身に与えられた神に等しき力を振るう者。


 力の器として、神器に適合した 「契約者」

 私達は、戦う為に生まれた 「子供達」


 人間は、理から外れた私達を 「異種族」 と蔑称した。


 私達が自由を得る為に、

 私達が人間の支配を受けない為に、

 

 私達は、人間との戦争を始めた。

 人間達の支配からの解放を目指し、私達が自由を得る為に幾度も戦い続けた。


 いつしか最前線で自由を求め続けた私達は同胞達から、こう呼ばれるようになった。


 「解放者」 と。

 

 私達の自由の為に、

 この世界の全ての人間を滅ぼす為に、


 (ヘリオス)は、この身朽ちるまで戦い続けよう。


ーーーーーーーーーーーー


 次回 炎の騎士伝、四章二節

 

 予言の歌姫と十の剣。

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