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監査さんのタメに!  作者: ふ~ん
13/17

女神様

こんばんは

 幾年と月日が流れようと、スキルで耐性が付いたとしても根本的に過去の好きな女性が、姿変わらずソコに立っているのなら舐め回すように見るもの。

 それは下心とかでは無い!あの時と何処か違う何処かを探しているのかもしれない。

 彼女の言う通り『アナタは変わってませんね』という言葉は、裏を返せば何かしら彼女が変わったと言っている様なもの。


(ウーン。別にあいも変わらず綺麗だな。)

「なんか用か?」


「用?……ここは、私の星です。

 クロさんこそ、正規のルートで入って下さいと言っても知らないだろうし、教えてもやりませんでしょうね。

 ココで話すのも何ですし、私の部屋に来ませんか?」


「俺はオババに用があって、お前には興味すら無い!お前が帰れよ。」


 普通なら少しイラッとする場面だろう!しかし、彼女は落ち着いていた。


「そうですか。では、オオババ様此方へ来てください……話したいことが有ります。」


 『お?おい』というオババに声を掛けるも『そういう事じゃから』と言って去って行くのだ。


「……あら?なぜ私の後を付いてくるのですか?」


 彼女シエルは歩き出すと同時に気付いていた。それは、オオババの後方をゆっくりと付いて来るクロの気配を。

 だから、面白くて仕方がないと言った感じで振り向いた。


 そんな彼女シエルの事をよく知っているからこそ、この後ろに振り返っての言葉はなんかムカつく。

 ただ、ソコには怒りとかの感情は無かった。


「別にイイだろ!」


 彼女シエルはクスッと笑い、前へ向くと『イイ事にしときましょう』と言って、足がゆっくりととしたスキップへと変化した。


(くそ!俺をイジリやがって。)

 

 そうは思っているものの、心の中では『でも、やっぱり変わらないなぁ……』とルンルンと先頭を歩いている姿はなんとも微笑ましいと思ってしまう俺がいた。


 落ちて来たときに大体は理解していたけど、なんとも彼女の家はとてつもなく大きい。

 自然と未来型の建物が融合した建造物の中に誘われ歩いていると、人とすれ違うのは必須と言っていいだろう。


「おい、オババ……シエルなんか偉そうだな。」


 彼女シエルとすれ違う度に、どっかの誰かが敬礼や深い礼をし続ける。

 

 歩き続けていると、内装がどんどんと豪華よりも幻想的になって行った。

 ソレにつれて、会う人もまた偉そうな服を着ていたり凄い武装をしていたりの二種類しか見てない。


「おお!女神めがみ真白しんぱく様。

 ……そちらは、噂になっている第一世代の方ですかな?」


「女神ぃぃぃ??!

 ハハハ……コイツが女神だってぇ?」


 ちゃんちゃら可笑しい!この爺、面白い事を言う。バカな事を言うから、即返事してやった。


「コイツが女神だったら俺は何だよ!?

 というか真白しんぱく様って誰よ?ギャハハハ……」


 『コイツが』と言って彼女シエルの肩を何度もバシバシ叩く。

 彼女シエルも、こんな事にツッコミを入れられるとは思いもしなかったみたいで、恥ずかしいのか少し顔が赤い。


 数秒間、これでもかってな位に彼女シエルをイジってやった!ちょっとした仕返しだ。

 こんなところで完璧でスキすら見せなかった彼女を罵るとは!?俺の心はリフレッシュしたのは言うまでもない。


 なんだけど……『女神様に失礼な!』というのを切っ掛けに、気付いた時には囲まれていた。


「いくら第一世代とて、この人数を倒せると思うなよ!?」


「第一世代?

 なんか知らんが、命をかけるのなら来な…瞬殺してやるからよぉ。」


 もう、四,五十人の黒のプロテクターに身にまとい、手には前の賊が持っていたヤツよりかは重火器と言える

 『ほら、早く来い。ん?来いって』と火に油を注いだ時と同じく一人がピクッと動き出したのを感じ取ったかゾワワァ!と動き……


「パァン!!」


 空を裂き、他者の心の臓を一瞬止めてしまったかのような波動は人々を硬直さた……ただ、二人を除いて。


「クロは私の幼なじみです!」


「幼なじみなんだぁ。知らなかった。」


「クロ!私が収めているの……邪魔しないで!」


 『ホラ!どいて!』と集まった人達を退かせ、突然?!俺の手を取って、引っ張って行く。

 奥へ奥へと突き進み、行き止まりのドアに着いて振り返った。


「ココ!ここが私の部屋!!」


「……嬉しそうだな。」


 しまった!という感じで顔をドアの方向へ向き直してダークの顔を見ない様にする。

 オババはというと?


「さ。入って」


「オババは?」


「オババ様は別部屋に案内しました。

 アナタに現状の事を話しておきたくて……真面目に聞いてね。」


 『何か飲む?』と言われたので頷いた。


「御飲み物と軽い食べ物の要望があれば御作りしますが?」


 『なんでも言って』と鵜呑みにして『じゃあ』と切り出した。


「生肉を焼いた料理・生肉では無い料理!血が滴って無い料理を食べたい!」


「……はい。かしこまりました。」


 唖然としている彼女シエルの視線を察して理由を述べる。

 帝国ガンナーで食した料理の事を!情熱的に伝えていると。


「私が作ってあげようか?」


「じゃあ作って。」


 『じゃあ作るね』と言って、エプロンを着た彼女はキッチンに入ると、終始笑顔で料理をし始めた。


「あのさ、さっきから聞きたかったんだけど……第一世代って何?

 第一世代って、長男とかそう言う意味だったと思うんだけど……シエルの長男じゃねぇし。」


 そこから、長い長い話しが待ち受けていようとは思ってもいなかった。

 更に言えば、料理の方が早く出来上がり、且つ食べながら聞くことが出来ず【話しが終わるまで御預けです!】とか言われちゃったりするんだもん。

 何故!俺は聞いてしまったんだ!?

明日もよろしく

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