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「この物語は衝撃のどんでん返しがあるからね。警告したからね!」
シュッ!
ナレーション:
ダンテが転生した場所は、巨大な木々が立ち並ぶ森だった。一本一本の木は空高くそびえ立ち、太くて広がる枝が辺りを覆っていた。木漏れ日が葉の間からきらきらと差し込み、鳥のさえずりがあちこちに響き渡る。まるで時間が止まったかのような静けさが、そこにはあった。
だが、その静けさはすぐに打ち破られる。
大木を伐採しようとする人々の慌ただしい声が森を満たしていた。
木材を積んだ荷車、山のように積まれた丸太、斧を振るう者、魔法を使って木を切る者、まるで何かに追われているかのような緊迫感。
「急げ急げ!」
「奴らが来る前に終わらせろ!」
伐採者たちの叫び声が緊張感を増していく。
場面転換――主人公ダンテ
「うおおおっ!ここがファンタジーの世界か!?すっげぇぇぇ!!」
ダンテは目を輝かせながら周囲を見回し、歓声をあげる。
その姿を見た周囲の人々は、怪訝そうな視線を向けながら、ひそひそと話し合う。
「アイツ、何者だ?」
「寝言でも言ってるのか?」
ダンテはその視線に気づき、ちょっと固まった後、自分が目立ちすぎていたことを悟る。
そそくさとその場を離れ、人のいない静かな場所を探して歩き出した。
やがて開けた場所にたどり着き、ダンテは立ち止まり、辺りを見回す。
「ここなら良さそうだな。にしても、この木……デカすぎだろ。」
そうつぶやいた後、彼は思い出した――まだ願いが残っていることを。
「あのルーラー……俺を騙したわけじゃないよな……でも、あの態度からして信用してよさそうだ……きっと本当だ。」
そう確信したダンテは、決意を固める。
「よしっ!第一の願いは……最強の魔力を持つ剣をくれ!」
その言葉が終わると同時に、彼の手元に光が集まり――
剣が現れた。
その剣は、まさに神々しいほどに美しかった。長くて優雅な形、金色の鍔は輝きを放ち、刃の片側は虹色の魔力が炎のように渦巻いている。反対側は黒灰色の鉱石でできており、頑丈そうだ。
ダンテはその剣を興奮気味に見つめ、キラキラと目を輝かせながら、軽々と手に取った。
「うおっ!これが……最強の魔剣か!?こんなにでかいのに、全然重く感じないなんて!マジでヤベぇ!」
そして彼は、すぐさまその力を試すことに。
ダンテは剣を頭上に掲げ、巨大な木に向かって振りかぶる。
「くらえっ!月牙!天衝!!」
(ゲッツガ!テンショウ!!)
その瞬間、剣から虹色の魔力の波動が放たれた。
刃から放たれたエネルギーが一直線に木に向かい、地響きを立てて炸裂!
巨木は真っ二つに裂け、地面までもが割れて大地が亀裂を起こした。
その光景を見たダンテは、しばし呆然とした後、思わず笑みを漏らす。
「うわぁ……ちょっとこれ、ヤバすぎないか?ハハッ!」
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます!
最初は軽い気持ちで書き始めたこの物語ですが、こんなにも長く続けられるとは思っていませんでした。
読者の皆さんの応援が、私の原動力です!
次回作も頑張りますので、また読んでもらえたら嬉しいです。