表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンドロールには早すぎる~一万回挑める迷宮に棲まう主(まおう)は、マンネリ防止、味変したいと人様のダンジョンに突貫す~  作者: 大野はやと
メイン:エンドロール前

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

102/191

第102話、魔王、同じ穴のテンジクネズミだと思っていたのに




何だか癖になっている気がしなくもない、気絶しちゃうムーブに耐えつつも。

俺はこっそり受付の男性(そう言えば名前を聞き忘れていた)を観察する。

お役所仕事を絵に書いたような冷たくて平坦な印象は受けたけれど、フェアリたちが不快になるような態度だったかなぁ、なんて思っていると。

どうやらその事に気づいていないのは俺だけだったようで。




「何て言えばいいのか、嫌な感じなんだよなぁ。逃げ出したくなるっていうかさ、うん。ジエンだとそんなことないのに」

「いつものわたくしは、みなさんのお目汚しと言えばお尻なので、ああして面と向かうのって何だか緊張するものなのですねぇ」

「うう、本来ならば我が身をもって皆をお守りすべきであるのに、まったく自分がふがいないっ」

「ふうむ。確かにこちらを頭からしっぽまでねめつけるように見ておきながら全くもって興味なしといった感じじゃったな。……いや、もしやあの硝子の眼鏡、魔道具の類かの?」



ああ、成る程。

そう言うことか。

周りの人は気にしていないか、あえて不躾には見ていないようにも思えたけれど。


おそらくこの『アリオアリ』の街は、常に日差しにさらされているから、特に女性は普段から厚着をして基本的に顔を隠しているのだろう。

そこに、真白な肌を惜しげもなくさらした見目麗しい美少女たち一行が現れたのだ。

世の男性ならば、みんなの言うように不躾な視線を向けてしまっても仕方のないことなのだろう。



俺は大丈夫だと思われているのは、単純にみんなを認識できるようになっても早々直視できるものでもないからで。

そうは思いつつも、チューさんの言う可能性もあるかもしれないので、意外と失敗することも多い『ポッジズ(錬金融合)』のバッグにて偶然にもできた、『ルシドレオ(透過透明)』のカードと『ディセメ(識別解析)』のカードを掛け合わせることによって生まれた『シースルーグラス』……識別、鑑定をしようとしているのがバレなくなるスグレモノを使ってみることにする。



片眼鏡タイプのそれを、かしまし女子トークを続けているみんなから意識逸らす意味も含めつつ。

受付の男性へと向けて……。


あ、間違えた。

彼じゃなくてかけている眼鏡を見てみるつもりだったのに。

なんて気づかされたのも、時既に遅し。


木造りフレームの眼鏡(魔法効果なし)といった、欲しかった情報を皮切りに。

次々と詳らかになっていく受付の男性の情報。



NAME::ネクア・グルス


JOB:受付男子レベル11、魔法使いレベル6


          ・

          ・

          ・

  

受付の人、ネクアさんって言うのか。

魔法使いのレベルもそこそこあるんだなあ、とか。

受付男子などという職業、あったんだな、なんて思っている間にもどんどん更新、スクロールされるネクアさんの個人情報。


所謂ところのHPやMP、ステータスから装備品の情報まではまだ予想の範囲内ではあったのだけど。

身体情報や健康状態など、あまり見てはいけない、見たくない情報まで流れてきてしまう。


健康状態の表示が、興奮となっていて。

非常に嫌な予感がして。

それに応えるように今度は取得スキル、魔法欄が表示される。



SKILL:開錠アンロック魔法

   点火イグニッション魔法

   透視・原種パースペク・オリジンレベル8……





レベル表記が付いている時点で当然というか何と言うか、取得済魔法の中でも一際目立っている、透視の魔法。

その一つだけ随分と鍛え上げられており、原種などとも表示されている。


しかし、チューさんの予想とは少し外れたけれどやはり透視能力を持っていたのかと。

こちらの正体に感づかれている可能性……すぐにこの場を離脱する準備をしつつも、

原種の透視魔法の詳細が示されたので見てみることにする。




SKILL詳細:透視・原種パースペク・オリジン……

      視認したものの装備品を透過する。

      レベルが10になると物の中身や、体内状況の把握も可能となるが、

      それでは色々と困ってしまうので意図的にレベルをこれ以上は上げないようにしている。

      



……なんだってぇ!?

くっ、思っていたのとは違うけどまずいでしょう!


ただでさえ外套と薄布一枚で刺激的にすぎるチューさんたちのその向こうまで見通せてしまうだとお!?

裏山……じゃなかった、これは成敗案件だな。

なんて憤懣やるかたなく、余計にいろいろな意味合いをもってチューさんたちの方を見られなくなってしまって。

(同じ穴の狢、テンジクネズミになっちゃうので)


そのまま成敗……抗議に行こうと立ち上がらんとすると。

シースルーグラスは未だ仕事中だったらしい。



朝に食べたものとか、何時間寝たとか。

もう勘弁してもらっていいですかねって思えるくらいに個人情報垂れ流し状態から。

そんな空気を呼んで表示される情報がすうっと消えていくように見えなくなる中。

最後に現れ見えたのは『LOG』、だった。



ログ? ログってなんだっけ。

なんて思っていると。


俺の腰が浮いたことで。

何とはなしにネクアさんとばっちり目が合ってしまって……。



   (第103話につづく)









次回は、3月22日更新予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ