5、力の一端
俺達は今森の中を歩いている。
フィッシュバーグまでの道のりの最短距離を歩いているのだが、わざわざモンスターが多い所を歩いていた。
モンスターの気配がビンビン感じるが襲ってくる気配がない。
「全然襲ってこないな...。」
「....あっ?私の圧が強すぎてモンスターが近寄り辛い見たいですね。」
「そういうあるんだな...。」
「モンスターは気配に敏感ですからね。
とりあえず私は気配を消しますね。
クロム様がもしピンチになったら助けに入りますが、それまではお一人で戦ってください。」
「中々スパルタだな...。」
「このぐらい出来ないとSランクなんて夢物語ですからね。クロム様の為です。」
そうだ!俺はシロとノエルを迎えに行くために必ずSランクにならなきゃ行けない...
強くならなきゃ....
俺は戦う決意を決めた。
「では、気配消しますね。」
そう言うとセバスの気配が消えた。
そこに居るのに居ないような気になる。
こうなるとモンスターは俺に標的を絞ってきた。
その数30体位。
ガサッと姿を見せてきたのはレッドウルフだ。
レッドウルフは一匹居ると群れで居ると言われていて30体となるとそこそこの群れだ。
俺は剣を構えてレッドウルフ達と対峙する。
すると、「一ツ星」の職をもらう前にモンスターと戦って来た時とは違う事が起きた。
レッドウルフの身体に光が見える。
首元、胸元に光が見えた。
なんだこれ...。
レベル上げと「一ツ星」の検証を進める為に俺は光っている所を斬ろうと決めた。
それにしてもこの数大丈夫か...?
弱気になっちゃダメだ!
俺はやるんだ!!
心を落ち着かせてレッドウルフに向かっていく。
レッドウルフも俺に向かって走ってくる。
そして、俺を噛み殺そうと飛んできた。
俺はそこをサイドステップで避けて光ってる所に一太刀。
レッドウルフは一撃で絶命した。
やっぱり...
この光っている所はモンスターの急所だ。
俺は襲ってくるレッドウルフを次々と急所を攻撃して倒していった。
気付いたら全て倒していた。
呆気なかったな...。
これも「一ツ星」のお陰か...
「素晴らしいですね。
たったレベル10であの数を簡単に全滅させるなんて...」
レベルが上がりました...
レベルが上がりました...
レベルが上がりました...
「今の戦闘でレベルが3つ上がったみたいだ。」
そして、ステータスを見ると
HPMPは300上がり、他のステータスは30上がっていた。
やっぱり「一ツ星」は特別な職らしい。
「それにしてもこの数の魔物の死体どうするかな..?」
「クロム様は全部の生活魔法が使えるんですよね?」
「そうだけど...それがどうしたんだ?」
「生活魔法に収納って魔法があるので使ってもらっていいですか?」
「あぁ...。収納!」
俺はセバスの言う通りに手をレッドウルフにかざして収納と言葉にしてみた。
すると、かざした手のひらにレッドウルフの死体がどんどん入っていく。
1分ほどで30体全て入って行った。
どこに入って行ったんだろう....?
「ステータスを見てみてください。」
セバスに言われるがままステータスを開けるとレッドウルフの死体×30と表示されてた。
「セバス。
レッドウルフが入ったのは分かったんだけど、その下に最適化に解体しますか?って出てるんだけどどうすればいい?」
「 なんと!?
あぁ、クロム様のスキルに料理術がありましたね。そのスキルのお陰でしょう。
解体して持っていくとギルドで解体しなくていいので報酬が上乗せされます。
是非解体しましょう!!」
「わかった!」
俺は最適化に解体した。
すると、骨、牙、爪、魔石、肉、皮と次々に解体されていった。
実際はステータスに表示されてるだけだが...
何とも便利である。
全ての解体が終わり歩き出していると、視界にはキラキラ光る物があちらこちらに見える。
「セバス、なんか俺の視界にあちこちでキラキラ光っているんだけど...。」
「私には何も光ったりしていないんですけど...。とりあえずクロム様、光っているものを持っていてくれませんか?」
「分かった...。」
俺は光っている所に行くと光っているのは野草だった。手に持つと勝手に鑑定される。
・薬草
少しだけ傷が回復する。料理に入れると肉などの生臭い臭みが取れる。
「光っている野草を取ったら薬草だったぞ。」
「おぉ~。クロム様は鑑定もお持ちなんですね。」
これも生活魔法なのか...?
俺は確認の為に光っている野草やキノコを次々と取っていく。
そして、辺りの光っている場所を大まかに採取して、手にとって見てみる。
・ガーリックリーフ
滋養強壮の効果が期待できる野草。
いろんな料理に使える。
・スパイシーリーフ
刺激的な野草。
お肉料理には特に合う。料理によって味が変わる。
・マジックマッシュルーム
MPの回復、上昇が期待ができる。
焼いて良し、煮て良し、炒めて良し。万能キノコ。
・パワーマッシュルーム
HPの回復、上昇が期待できる。
ガーリックリーフと一緒に炒めると相乗効果でさらに、美味しく効果も倍増する。
「セバス...。俺の鑑定ってちょっと変わってないか?料理の説明が多いんだが...。」
「そうですね...。フィッシュバーグに着いたら検証してみましょう。調理器具とか今は無いですし。」
「そうだな...じゃぁ引き続きモンスターと光る食材を収穫して行くか!」
俺達は討伐と採集を繰り返してフィッシュバーグを目指して進んだ。
読んで頂きましてありがとうございます。
下にある☆☆☆☆☆から、
作品への評価をお願いします。
『おもしろかった』『続きが気になる』と
思った方は星5をお願いします。
評価して頂くと制作意欲に火がつきます( `Д´)/
このページの上下にある『ブックマークを追加』から行えます。
これからもよろしくお願いします!