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日曜日 13:49 晴れ

作者: しゃん

自粛しているとネタが思い浮かびませんね。もうありのままから歪曲させるしかと思ってしまった。

勉強しよ。

カーテンからこぼれる日光で、今日は良い天気なんだなと想像する。

外へ出ればきっとそれだけで気持ちが良くなるだろう。


でもそれをせずに寝てばかりいる自分に罪悪感が芽生える。


仮に今日が土砂降りだったとすれば、折角の休日が、っと悪態をついていただろう。


どっちにしろ怠惰なのだ。


朝起きたのは多分、9時くらい。

LINEにはユミコから昨晩の続きの世間話が送られていた。


大学からの同期のユミコはいつだって元気だ。


大学卒業してもう2年。


なんだかんだタイミングが取れずお互いLINEばかりで会う約束すらしていない。


それでも毎日LINEをしている。


LINEを開くと条件反射でYouTube、Twitter、Facebook、Instagramも見ている。


YouTuberの夢のある世界、右か左かわからないがいつも喧嘩している人々、未だに元気にしているゼミの先生、誘われていない飲み会の風景、平和ボケしている頭へさらに平和を塗りたくる。


ほんとは平和じゃない。


未曾有のウィルスで外出自粛が続いてる。


だけど、それももう半年。


感覚が麻痺している。

最低限度の支給品と、許されるた週3回半径3キロ圏内での買い物。


仕事じゃない仕事をただこなす在宅勤務。

休みと平日の区別が薄れている。


それでもユミコが、明日は推しのラジオが流れる日曜日だよ!と宣伝してくれたおかげでなんとか曜日感覚を保っている。


やることがない。

やりたいことがない。



人と会って何かしてれば、

その既成事実が私に休日に何かしたという実績を与えていた。


それを奪われた今、

枕の感触だけが気持ちいい。


気づけばもう何度目かの10分が経っていた。


きっとあとこれを何度繰り返したら、私の視界は高くなるのだろうか。


インテリアと化したダンベルが目の端に写ったが何も見ないことにした。




腹が鳴る。


飯を食わねど何とやら。

と言っているくらい頭が溶けている。


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