【漫才】女心
ボケ・女
ツッコミ・男
ツッコミ「どーもこんちは!」
ボケ「どうも、いい女です」
ツッコミ「あ、すみません。いきなり絡みにくい感じの登場で。あとで注意しておきますのでね」
ボケ「本当のことを言ったまでだけど」
ツッコミ「本当にすみません。あとできつくシバイておきますのでお許しください。いや、それにしてもですね、僕最近悩んでいることがあるんですよ」
ボケ「へぇ、何に悩んでいるの? お姉さんに話してごらん?」
ツッコミ「お前の方が歳下だろ! 何がお姉さんだよ!」
ボケ「あなたより色々なこと、知ってるつもりだけど」
ツッコミ「まあ、いいんですけどね。実は、男女でコンビを組んでおきながら何なんですけど、女心というものがわからないわけですよ」
ボケ「もう、私に聞けばいいじゃない?」
ツッコミ「混乱を招く大半の原因はお前だけどな。例えばですよ、合コンなんかですごく楽しそうにしていて、雰囲気もよくてスムーズにLINEの交換をした女の子とかに、後日LINEをしたとするじゃないですか?」
ボケ「へぇ、あんたみたいなブサメンとLINE交換してくれるような女の子がいるの?」
ツッコミ「例え話をしているんだよ、実際にあるかないかはいいんだよ」
ボケ「だと思った」
ツッコミ「うるさいよ、本当に。それでですね、LINEを送っても返事が返ってこなかったりするわけですよ。合コンの時はあんなに意気投合していたと思ったのに」
ボケ「脈がなかったのね。それに気づけないなんてダメな男ね」
ツッコミ「もっとオブラートに包んでディスれないのかね?」
ボケ「オブラートに包めばディスっていいの?」
ツッコミ「ディスらないのが一番いいんだよ。でね、返信がないな~、ダメだったのかなぁ、なんて思っていると」
ボケ「ダメに決まってるじゃない」
ツッコミ「いきなり返信が着たりするわけですよ」
ボケ「駆け引きね」
ツッコミ「まあ、そうなんでしょうね。すぐには返信をしないで僕のことを不安にさせて、自分のことを考えようとさせているのかもしれません。でもね、会っていきなりそんな風にされても、こちらも対応に困るわけじゃないですか? やっぱり最初はテンポよく返信のやり取りがあってですよ」
ボケ「妄想が激しいと痛いわよ」
ツッコミ「妄想じゃなくて一般論なんですけどね。それで、ある程度交流があって駆け引きってあるもんじゃないですかね? いきなり駆け引きされてもね」
ボケ「これだからチェリーボーイは困るわ」
ツッコミ「いえ、別にチェリーではないんですけどね」
ボケ「女は常にスリルと刺激を求めているの、恋の駆け引きだって時を選ばずしたいものよ」
ツッコミ「まあ、いい女ぶっているわけなんですけど。みなさんはどうなんですかね? やっぱり最初から駆け引きとかしたりするものですかね?」
ボケ「当然じゃない」
ツッコミ「いえ、あなたには聞いてないんですけどね。こういう時の女性の心情ってどんなものなんでしょうかね? 気があるんですかね? ないんですかね?」
ボケ「気があるに決まっているわ。気になっているか、気にいっているか、気が気じゃないか?」
ツッコミ「気が多くてややこしいんですけど。とにかく気に入れられているってことですね」
ボケ「奇跡的にね」
ツッコミ「それは余計ですけどね。こんな時、男性側はどんな風に対応するのが正解なんだと思いますか?」
ボケ「センスのない男ね。そんなこともわからないの?」
ツッコミ「僕としてはですね、返信が来るまでは一先ず待つのが正解だと思うんですよね。だってですよ、合コンの時はいい感じだったけど、それは僕がそう思っていただけかもしれない。相手は僕に合わせていてくれただけかもしれないわけじゃないですか? もしかしたらもう相手をしたくないと考えている可能性もありますよね?」
ボケ「全然ダメ。はっきり言って0点ね」
ツッコミ「いくらなんでも0点はないと思うんですけどね。じゃあ、どうすれば正解なんですかね?」
ボケ「まず、返信が来ないことに対してさらにLINEを送る」
ツッコミ「さらに?」
ボケ「そこでのセリフが重要ね」
ツッコミ「どんな感じで送ればいいんですか?」
ボケ「僕は一目見た時からあなたのことが好きになってしまいました。どうして返信をくれないのですか、あなたが返信をしてくれないと僕は寂しくて夜も眠れません。僕のスイートハニー、君の言葉を聞かせてほしい」
ツッコミ「ただのやべぇヤツじゃねぇか!」
ボケ「これで彼女のハートはゲット間違いなしね」
ツッコミ「その感性もやべぇよ!」
ボケ「あたしのことが信用できないわけ?」
ツッコミ「誰よりも信用しているよ」
ボケ「だったら、今すぐ送信するべきだわ」
ツッコミ「しねぇよ! っていうか、このエピソード、こいつと出会った時のことなんですけどね」
ボケ「まだハニーって呼んでくれないことが不満」
ツッコミ「もういいよ!」
二人「ありがとうございました」