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俺に告白してきたのは元カノの娘でした  作者: 三折 佐天
最終章 嘘であって……
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第71話 明かされる真実……?



ピンポーンーー



京は栁内家のインターホンを押した



引っ越しを済ませた次の日。芹とのご飯の約束を果たすために、京は芹を家まで迎えに来ていた。休日で休みということもあり、お昼ご飯に連れて行くことにした



「はーい……あ、京ちゃん」

「香織か……芹は?」

「あ、もしかして出かける予定立ててた?」

「ああ。昨日ちょっとな」

「ごめん……知らなかったから少し買い出し頼んじゃった……でももうすぐ戻ると思うから!」



芹は外出中のようだ



「そうか……ならここで待ってるよ」

「ごめんね」

「いいよ。知らなかったんだし」

「……待ってる間だけ、少し話さない?」

「ああ。いいぞ」



ドアを閉め、外で話始める二人



「引っ越し先はどう?」

「広くて住みやすいかな。景色も良いし。ただ……会社から少し遠くなったのと、隣に白瀬が住んでるのはなぁ……」

「えっ⁉︎白瀬ちゃん、隣に引っ越してきたの⁉︎」

「そうなんだよ……いやって訳じゃないけど……色々何かされそうで怖くてな」



京が認知してないだけで、白瀬は京の情報を色々な方法で得ようとしてくる。京はそれを少し怖く感じていた



「いい子だし、問題ないんじゃない?」

「……まああんまり考えないことにするよ」



それからもたわいもない話で時間を潰す二人ーー



だが……



「でね、そこで芹がーー」

「ーーあー……()()()()()()()()



香織の話を遮る野太い声ーー



ーー嫌な声だ……香織にとっては()()で、そして……京にとっては()()()()()()()()声……



「辰馬……っ‼︎」

「よぉ……久しぶり」



垣本 辰馬。香織の元夫で……京と香織の仲を引き裂いた張本人だ



「あぁ……なんだ……もう新しい男でも作ったのか?」

「そ、そういうわけじゃないけど……」

「あん?お前……もしかして赤坂 京か?」



辰馬は香織と一緒にいる男が京であると気がついた



「……そうだが」

「ぶっ‼︎マジかよ‼︎それは笑える‼︎お前昔こっぴどく振られたってのに香織とヨリを戻すなんてなぁ‼︎」



肩に手を回し、肩をバンバンと叩きながら笑う辰馬



「……戻してねぇよ。戻す気もない」

「あ?あ、そう。戻してないんだ。まあどうでもいいけどな」



肩から手を回すのをやめ、辰馬はまた二人の前に立ちはだかるように立った



「……そんなことより何の用なの?あと、なんで私達の居場所を知ってるの?」

「場所はお前のクソ親父が教えてくれたよ。金払うつったらペラペラ喋ってな」



絶縁してからも未だに迷惑をかける親に、香織も京も怒りがこみ上げたが、ここは我慢した



「要件は、芹をもらいにきた」



京は辰馬の要件に対しての怒りが最高潮に達し、胸ぐらを掴んだ



「おーおー、怖い怖い」

「……今すぐ帰りやがれ。今すぐにだ」



京は辰馬に冷淡に告げた。だが、辰馬はそんな京にも物怖じしない



「芹ももう18歳だろ?働ける歳だし、女としても今が最高潮だ。だから俺が引きとってーー」

「ーーもう一度言う。今すぐ帰りやがれ。これは警告だ」



殺意に満ちた京の目に先程まで物怖じしなかった辰馬が少し怯んだ



「はぁ…….ったく……今さら()()()()()()()()()()!」



辰馬は京を睨み返した



「てかよ……むしろお前は俺に感謝すべきなんじゃねーの?」

「はあ?俺がお前に何を感謝すればいい?」

「そんなの……俺が()()()()()()()()()()()()()()()()ことだよ」



ーーどういうことだ……?こいつの言ってる意味が分からない……



「あ?何だその顔?……ってもしかして知らなかったのか……?……ふっ……ふっははははっ‼︎そうかそうか知らないのか‼︎そりゃ俺が悪かったよ‼︎」



腹を抱えながら高笑いをする辰馬。涙を流しながら笑うほどに……



「はぁーぁ……おもしろっ……仕方ねえから教えてやるよ」



……やめろーー



「芹はなぁーー」



……やめてくれーー



「正真正銘ーー」



……頼むからやめてくれ!ーー



「お前の()だよ」



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