第46話 姉妹揃って……?
「瑠奈さーん‼︎出てきて下さい‼︎瑠奈さーん‼︎」
他の人達の迷惑も考えずに瑠奈の家の扉をドンドンとノックしながらインターホンを連打し、大声で名前を呼ぶ白瀬
「ちょ、香奈宮先輩‼︎恥ずかしいからやめてくださいよ‼︎」
「やめない‼︎瑠奈さんが出てくるまでやめない‼︎」
芹が必死に止めるが、白瀬の行動は止まらない
「瑠奈さーん‼︎出てこないと家燃やしますよー‼︎」
「いや……犯罪だし、俺の家まで巻き添えになるからやめろ……」
中々出てこない……これだけ家の前で騒がれれば堪忍袋の緒がきれて怒鳴ってもおかしくないはずだが……
「……これだけ騒いでも出てこないですし、出かけているんじゃないですか?」
「んー……いや、いると思うんだよね……」
「何を根拠にそんなことを……」
「んー……じゃあこれで出てこなかったらいないってことで」
喉を抑えながら咳き込み、喉の調子を整える白瀬。そして……
「瑠奈ちゃん!私……あなたに会いたくて来ました‼︎」
と、普段聞いたことのないような猫なで声を出す白瀬
「……何してるんだよ……」
「やめて……そんな白い目で私を見ないで下さい……」
白瀬が珍しく恥ずかしがっていた。実は、白瀬は瑠奈が女の子好きであること。そして好みのタイプが可愛らしい声の女の子であることを知っていた。それを利用して誘惑作戦を遂行したようだ
「失敗か……ちょっと芹ちゃんが私の代わりにさっきの私みたいな声で話しかけてくれない?」
「はい⁉︎なんで私がっ⁉︎」
「香織さんの為だから。ね?」
「くっ……!本当にこんなことがお母さんの為になるの……」
ぐちぐちと不満をあげるが、意を決したようで、喉の調整に入った。そして……
「る、瑠奈ちゃーん……わ、私、あなたに会いたい‼︎」
……………………ガチャ
「あっ!開いーーーー」
ガバッ
「えっあっちょっーーーー」ガチャン
一瞬だけ扉が開いたと思ったら、一瞬で芹だけ攫い、扉が閉まった
「せ、芹ちゃーん‼︎」
「速すぎて見えなかった……」
扉を引くが、既に鍵は閉められ、開かない
「えっ⁉︎しょ、小学生⁉︎あっ!ちょっと待って‼︎た、助けてぇぇ‼︎」
扉の奥から芹の救助を求める声が聞こえる
「大丈夫……痛くしないから……悪いようにはしないから!」
「いや……やめてぇ……こないでぇぇぇ‼︎」
中で既に芹と瑠奈の攻防が始まっていた
「やばい‼︎今絶対ヤバいことされてます‼︎」
「ヤバいことってなんだよ⁉︎」
「姉は母親誘拐して、妹は娘を誘拐するなんてっ……なんて姉妹なの‼︎」
白瀬の慌てようを見ると、相当なことをされているようだ
「瑠奈さんは可愛い女の子に目がないんです……芹ちゃんが相手となると……それはもうもの凄いことが行われてますよ!」
「女の子が好きっていうことは知ってたけど、ま、まさかそこまでとは……」
印象としては、大人しくて優しい子というイメージだったのだが、まさかの肉食系だったとは……
「わ、私!管理人さんから鍵もらってきます!」
「……いや、その必要はなさそうだぞ」
鍵を取りに行こうとした白瀬を引き止めた京。すると……
ゆっくりと扉が開いた……
「もう入っていいよ」
すごく満足げな顔をした瑠奈が出てきた
「も、もう満足したんですか?」
「うん。これ以上愛でちゃうと尊すぎて心臓が持たなくなっちゃうから」
芹が入ってから約一分。たった一分で瑠奈は満足したらしい
「ほら入りなよ」
「そ、それじゃあお邪魔するよ」
中に入ると、芹は机の前に座っており、瑠奈から出されたであろう暖かいココアを飲んでいた
「芹ちゃん大丈夫⁉︎何もされてない?」
「……されました」
「……!瑠奈さん‼︎芹ちゃんに手を出すなんて……!」
白瀬は怒りで拳を強く握った
「肩もみしてもらいました」
「……へっ?肩もみ?」
「肩が張ってるようだったからほぐしたんだ。まあ私的には触ることが出来て役得だったけどね」
「すごい……気持ちよかったです///……」
顔を赤らめる芹
「本当に肩揉んだだけですか⁉︎顔赤いですけど⁉︎」
「気持ちよかったからじゃない?」
「そうなんです……この人すごく肩揉みが上手くて……」
顔を俯けながら語る芹
「絶対他のことしたでしょぉぉ‼︎許しませんよ瑠奈さぁぁん‼︎」
「あ、暴れないでって‼︎何もしてないって‼︎赤坂さん!白瀬を止めて下さい‼︎」
「無茶言わないでくださいよ……」
その後、白瀬は10分ほど瑠奈の家で暴れたのだった……




