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悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第2章
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クリスティーヌ(小話)

クリスティーヌ視点


あぁもう腹が立つ!

どうして上手くいかないのよ!?


学園に入学する前、私は当然上のクラスに入れると思っていた。

でも、振り分け表には名前がなく、代わりに庶民上がりの男爵家の娘の名前があり、私は下のクラスへと落ちていた。


どうして私が!

いくら成績上位とはいえ、男爵家の娘を、それも元庶民が私の代わりに上のクラスだなんて!

家柄だって少しは考慮されるはずよ!

それなのに私が落ちるなんて!

お父様やお母様にも怒られるし最悪だわ!


お父様なんてすごく冷たい目をしていて怖かったわ。

最近王妃教育の方も上手く行かなくてお父様には情けないとまで言われてしまったわ

これも、全てはストレスのせいね!

こんなとこがあったんですもの、ストレスが掛かってもしょうがないわよ!


まぁ、下のクラスには私より爵位の高いものなんて居ないから私がクラスを納めているし、クラスの令嬢は私と親しくしようと必死なんだもの。居心地は悪くないわ。

それに、アルベルト様と親しくすれば問題ないはずよ!



入学してしばらくたったけど、アルベルト様が私に会いに来ないわ。

仕方ないので私から会いに行くことにしたわ。

もう、昔から私にそっけない方だけど、いい加減私と親交を深めても良いと思うわ。


アルベルト様のクラスへ行こうと渡り廊下を歩く。


「マリア、エメリアこっちだ」

中庭からアルベルト様の声が聞こえた。


あら、会いに行こうとしてすぐに会えるなんて運命だわ!


ん? 今アルベルト様が敬称なしでマリアとあの庶民上がりの娘の名前を呼んでいたような。


「マリアは………だな。エメリアも……」

「「アル様こそ………」」


なっ!?

愛称呼び!?

なんなのよ!?

会話は聞こえないけど、あんなに親しそうに!

ハッ! あんな2人が愛称呼びを許されるなら私だって許されるはずよ!

今度からアル様とお呼びしましょう!

ふふ、これでもっとアル様と親しくなれるわ!


ハッ! アル様に話し掛けなくては!

そうして私はアル様に近づく。


「ふふ、本当にセティーと居るのは楽しいな」

アル様が甘い顔をしてセレスティーヌを見ている

っ!?

なんなのよ、あの雰囲気は!!

まるで恋人のよう……。


なっなんでセレスティーヌだけ!?

ズルいわ!

元々、セレスティーヌの兄であるジェラルド様がアル様と親しいから、接する機会だって私より多いし、この学園でだって、ジェラルド様が特別に臨時教師だから、セレスティーヌばかりを褒めて!

いえ、褒められてるのはセレスティーヌだけではないわ!

あの庶民上がりが、こともあろうに銀の乙女と称されているなんて!

誰にでも優しいだなんて、そんなの元庶民何だから階級なんて気にしないだけよ!

あぁ腹がたつわ。

セレスティーヌのことはもちろん憎い。

そして、あの庶民上がりも腹だたしい。


セレスティーヌには痛い目にあってもらうとして、庶民上がりはどうしようかしら。


うーん、良く考えたら私が、わざわざ格下を相手にしなくて良いわよね。

庶民上がりなんて、周りの人に任せて私はセレスティーヌに集中しましょう。


ふふふ。

笑っていられるのは今だけよ!


私が考えている間にアル様が行ってしまったわ!

セレスティーヌのせいよ!

これまでの恨み、晴らしてやるわ!




それから数日


私の計画は失敗に終わった。

なんなのよ!

全くこれだから庶民は当てにならないわ!

1人で居るところ狙えって言ったのに!

あっさり捕まるなんて!


私は暴漢を雇ってセレスティーヌを痛めつけようとしたが失敗した。

誘拐して少し怖い思いさせて、しばらくは大人しくさせたかったのに。

まぁ私が雇ったとバレることはないし、少しは怖い思いをさせれた筈だわ!

ふふ、怯えてしばらくは目立とうなんて考えないはずよ!



そう思っていたら食堂でアル様に会えたわ!

ふふ私今日はいい日ね!




気分は最悪だわ!

たかが、庶民に席を譲らせるくらい、なんだと言うのよ!?

しかも私だけ愛称呼びを許されないなんて不公平よ!

それに候補者失格だなんて!

あんなに大勢の前で恥をかかされるなんてあんまりだわ!



居たたまれなくなり、食堂をでると近くにいた令嬢達の会話が耳に入る。


----------

「見て、アルベルト様達、お揃いのシャツを着てらっしゃるわ!」

「本当だわ!親しい人達とお揃いなんて素敵ね!」

「あぁ、あの方達の輪に入ってみたいわぁ」

「私達じゃ無理よー」

「そうよね、王太子お2人と一緒にいらっしゃる

のは、侯爵跡取りで将来はアルベルト様の近衛騎士になるヴィクトル様だもの。ジェラルド先生だって本来は公爵家跡取りで、将来は宰相だって夢ではない方よ」

「そう思うと、あの方達と一緒にいる令嬢はすごいですね」

「実力が違いますよね。マリア様は語学や文学に長けていて、なんでも外交の通訳を行えるとか」

「エメリアさんは身分こそ男爵ですけど、優秀な成績、節度ある生活に、マナーも身につけてますし。それに慈善活動も盛んとか」

「あら、それならセレスティーヌ様なんて前から慈善活動に精を出してますわ。セレスティーヌ様は次期王太子妃として日々努力され、アルベルト様とも親しい関係ですわ」

「セレスティーヌ様とエメリアさんって市井では白銀の乙女、銀の乙女と称されてるらしいわよ!」

「まぁ!マリア様は完璧な淑女と言われてますし、正に完璧な3人ですわ!」

「そんな方々だから、男性陣とお揃いのシャツでも嫌な気分にはなりませんわよね」

「えぇ、正に選ばれた方々です!」


----------


なっなんのよ!

お揃いのシャツですって!?

なんなのよ!

しばらくは大人しくしてると思ったのに、目立ってるじゃない!

だいたい何が白銀の乙女に銀の乙女よ!

そんなの暗い所で見ればただのくすんだ白に灰色じゃないのよ!

そんなのが称されるなら私は金の乙女よ!


イライラするわ!

こうなったらジワジワと追い詰めてやるわ!


私がイライラしていると、周りの令嬢が口を開く。

「あのクリスティーヌ様、私達はお食事を取るためにテラスか自室へ行きます。クリスティーヌ様もお食事に行かれてはいかがですか?」


「それもそうね。私はテラスで頂くわ。どなたか付いてきなさい」


私についてきたのはアルベール侯爵家の分家のミレーだけだった。


ふん、感じ悪い人達ね!

普段は私の後ろで身を隠していると言うのに。

今まで面倒見てあげたと言うのに全く。


庶民上がりへの対応も上手く行かなかったし、やはり、他人なんて使わずに、自分で動かなければならないわね。

だんだん話しが考えれなくなってきました (汗

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