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悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第2章
44/235

誘拐

嫌な表現あったらすいません

「ん〜〜!!」

私は手を縛られ、口に布を被せられて小屋に連れ込まれる。


どうしよう!

どうしたらいいんだろう?

そもそもなんで私なの!?

ゲーム補正で暴漢が出たとして、なんで私が誘拐されてるの!?

エメリアと間違えたとか!?


「おい、この女で間違いないよな」

「ああ、この白銀の髪、間違いない。」

「上玉じゃねぇか」

複数の男が私を見て話をしている


どうやらエメリアと間違えたわけではなく、狙いは私らしい。


なぜ!?

悪役令嬢だから!?

でもアル様の婚約候補者だし、妬まれる理由はあるよね。

それに、こないだの令嬢達の仕返しとか、思い当たることが多過ぎるよ!

人に恨まれるって辛いよー!


私助かるのかな!?

ヒロインの時は助けが来るけど、私は?

いや!仮にもみんなとは仲の良いお友達だし、きっと助けに来てくれるはず!

でも助かるの!?

痛めつけられたり、最悪、殺されるかも!

ヒロインのように助かるかな?


いやいや、落ち着いて!

こういうのは犯人の目的が大事なはず!

身代金目的なら、身の安全は保証されるかも!



すると複数の男が私の目の前に来る

「へへ、悪いな。お前に恨みはないがこれも仕事なんだ」

「サクッと殺して終いにするか」

「まぁ待てよ。こんなに上玉なんだ、楽しんでからでもいいだろう」

「それもそうだな。殺すのは楽しんでからにすっか」

「へへ、それじゃあ順番な」

明らかに悪党という会話が聞こえてくる。


まさかの殺人目的!?

私どんだけ恨まれてるの!?

処刑エンド前の前に殺されるの!?


数人の男が部屋を出て行く。


「へへへこんな上玉滅多に見ないぜ」

1人の男が近づいてくる。

私のことを舐め回すように見てくる


きっ気持ち悪い!

怖い、怖い、怖い!!!


体の震えが止まらない。


「へへ震えちゃって、可愛いじゃねぇか」

私は男に押し倒される

「!?んー!んんー!!」

私は体を動かして抵抗する。


嫌っ!!

こんなことなら、アル様に処刑される未来の方がマシよ!


頭にアル様の顔が浮かぶ。


嫌!!アル様以外に触れられたくない!


「んー!」

男が私に触れようとすると、扉の向こうが騒がしくなる


ガッ!ドン!

ガシャーン!!


「なっなんだ?」


バン!!

「「セティー!!」」

勢いよく扉が開き、アル様とシャル様の姿が見える


「んー!」

来てくれた!

良かった。


すると私を押し倒していた男が私の首筋に刃物を突きつける。

「動くな!この女がどうなってもいいのか!?」

「なっ!?」

「なんて卑怯な」


「へへ、そうだ動くなよ。せっかくのお楽しみだったのによー。」

そう言った男は私の首筋を舐める。


ひぃー!

気持ち悪い!!

また体の震えが!!


「「貴様っ!」」

アル様とシャル様の瞳が激昂しているのがわかる。


「動くな!動いたら刺すぞ!そのまま、俺らがこの部屋を出るで動くなよ!」

男は私を立たせ、歩かせようとする。





「セティー!しゃがんで!!」

言われた通り、しゃがむと上からヴィクトルが降って来た。

その勢いのまま、男を蹴り、私から男を離す。


男が離れるとすぐにアル様に腕を引かれ抱きしめられ、口の布が外される。


「セティー!!無事だったか!?もう大丈夫だ!」

「ほら、腕も外れたぞ」

シャル様が腕の拘束を解いてくれた。


「てめぇ、どこから入って来やがった!」

「普通に天窓からだけど」

「ふっふざけやがって!」

男がヴィクトルに襲いかかる。

「遅い!」

ヴィクトルが一瞬で男を斬りつける。

良かった!

「ちなみにお前の仲間も同じように斬りつけて、縛ってあるから助けはこないぞ」

「クソォ!」


そうして、私を誘拐した犯人達は捕まった。


良かった、本当に良かった。

安心したら涙が出てきた。


「「「セティー!?」」」

「ごめんなさい、安心したら急に」

「怖かったよな、よく頑張った。もう大丈夫だから」

アル様に再びギューっと抱きしめられる。

「アル様、私…」

またアル様に会えて良かった。


「セティー……

ドン!

「セティー!無事だったのね!」

「セティーさん!よかったぁ!」

アル様が何か言いそうになっていた所にマリアとエメリアが来て、アル様にぶつかりアル様を弾き飛ばす。


「あぁ!良かった!!怖かったわよね!」

「もう、大丈夫ですからね!!」

そして2人にギューっと抱きしめられる。


「2人とも心配かけてごめんなさい。来てくれてありがとう」


その後は犯人を王宮の警備に引き渡し、私達は私の身支度を整えるため、私の実家へ向かう。


実家に到着し、お風呂に入り、いつもより念入りに洗う。

ドレスに着替えてみんなの所に行くと、お父様とお兄様が居た。


「「セティー!!」」

2人に抱きしめられる。

「良かった!!アル様から話を聞いて生きた心地がしなかったよ!」

「あぁ私の可愛いセティーがこんな目に合うなんて!安心してね。犯人には生まれて来たことを、後悔させる罰を与えて、生涯罪を償わせるから。あぁやっぱりセティーを家から出さなければ良かった!もう一生お父様とこの家で暮らそう!いっそ領地に引っ込んでゆっくりしよう!」


お兄様はいいとして、お父様!

みんなの前で恥ずかしい!


「お父様、お兄様私なら大丈夫ですから。お父様もお仕事があるんですから、簡単に領地に引っ込むなんて言わないで下さい。それに私はみんなと学園に通いたいです」

「嫌だよー。セティーとゆっくり領地経営しながら暮らすぅー。あっそれか、ジルに爵位を譲って、ジルに領地を任せて、エレオノーラとセティーと私の3人で世界一周旅行に行こう!」

「お父様!お兄様を置いていくなんて、いけません!」

「セティーは優しいね。兄様は嬉しいよ」


「「「「「いや、問題なのはそこじゃない」」」」」


「ハハ、セティーの家族は面白いな」

「ふふ、仲が良いんですね」

とシャル様とエメリアに笑われる。


「はぁ、エドガルド公爵、そろそろ真面目な話をしたいのだが」

「はいはい、ここからは仕事ですね」

アル様の言葉にお父様の顔が仕事へと切り替わる。


「ああ、捕らえた者達は自分達は雇われたと証言している。そのことから、黒幕がいると考えている」

「同感ですね。貴族街で令嬢を誘拐しといて、身代金ではなく、命を狙うとは考えられません。」

「ああ。この件については秘密裏に動こうと思う」

「私も公爵家の影を使って調べます。セティーにも護衛をつけますので」


えっ?護衛がつくの?


「大丈夫だよ。護衛と言っても見えない所で見張らせるから」

「わかりました」

護衛なんて嫌だと思うけど、今回はしょうがないよね


「では学園に戻るとしよう」


「あら?もうみんな帰るのね。」

「お母様、もう戻らないと。日も暮れてますし」

私達が帰ろうとするとお母様が来た。

「そうなの。残念だわぁ。あっそうだ。ジル、セティーちゃん、今度のセティーちゃんの誕生日パーティーには良い報告が出来そうよ」

「「良い報告とは?」」

「ふふ、それはお楽しみよー」

お母様が楽しそうに笑っている。





学園に戻り、各自寮へと帰る。

途中でアル様に呼び止められるた。

「セティー」

「アル様、どうしたの?」

「いや、今日街でこれを見かけて、セティーの髪に合うと思って。前に贈った髪飾りは普段用ではないから良ければ貰ってくれ」

そう言いわれ、出された箱を受け取り開けてみる。


中にはブルーグレーのレースリボンの髪飾りが入って居た。


可愛い!

あっでも貰ってばっかりじゃあ悪いよね。


「可愛い!でも、嬉しいけど、貰ってばっかりで悪いわ」

「気にしないでくれ、私が贈りたかっただけだ」

「それなら遠慮なく頂くわ。アル様、ありがとう!」

「ああ」


今度からこれを付けよう!

アル様には今度何か贈ろう。


そうして、私は自室へと戻った。

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いつもありがとうございます。


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