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悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第1章
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デート(アルベルト視点)

だんだん更新が遅くなって申し訳ありません。

気づいたらブックマークして下さっている方も増えありがたいです。

セティーと出会ってから7年、お互い12歳歳になり、王妃教育が始まった。


ジルが学園に行き、ジルに会うという建前でマルヴィン家を訪問することが出来なくなり、以前よりセティーに会えていなかったので、セティーが王宮に来るのは嬉しい。


そろそろ、お友達を卒業したい。


父上に王太子の自分から告白しては、相手が本当の気持ちを答えられないと言われてしまい、困っている。

自分から告白せずにどうやって振り向かせれば良いんだ!?


そこで、今度セティーをデートに誘おうと思う。

マリア嬢の話では、セティーは王都でのお忍びデートに憧れているらしい。


私はセティーと王都に出掛ける想像をする。


セティーと2人でラフな格好をして、王都を見て回るのは絶対に楽しいはずだ。

普段見られない物を見るのもいいし、屋台で食事を買うのもいい。

はぐれないようにと手を繋ぐことも出来る。

お互い立場を忘れて一緒に過ごせば、もっと親密になれるかもしれない。


あぁなんて素敵なんだ!

想像しただけで楽しい!


だか1つ問題がある。

クリスティーヌ嬢のことだ。

今回セティーをデートに誘うには、流石に宰相殿の許可もいるし、事前に調整が必要で、何より護衛達に伝達する。

複数の人間が関われば、アルベール侯爵に内容はともかく、私がセティーをデートに誘ったことはバレるだろう。


財務大臣を務めるアルベール侯爵。

野心家で娘を私の妃にと推している。


父上に言われた通り、平等になるよう定期的にアルベール家を訪問していたが、やはり、クリスティーヌ嬢は好きになれない。

しかも、王妃教育の最初の授業で、クリスティーヌ嬢がセティーを貶める発言をしたと報告されている。

父親であるアルベール侯爵も厄介だが、クリスティーヌ嬢がセティーに腹いせで何かするかもしれない。

なのでクリスティーヌ嬢にも、一応平等に対応してるという風にしなければならない。



ああー面倒だ。

なんで好きでもない、むしろ関わりたくない令嬢と貴重な休みを過ごさなければならないんだ。

出来るだけクリスティーヌ嬢と話をしなくていいプランを考えなければ。

公園はダメだな!

話しをするしかないし、人の目に付きやすいし、変な噂を立てられる。

美術館はどうか。

イヤ、ダメだ。

美術品の感想をいちいち言われ、挙句に話しこまれる。

はっ!

オペラやミュージカルなら、話しかけられても舞台の音に集中したいと言えばいい!

席も特別席なら誰の目にも付かずに入退場が出来る!

我慢するのは馬車の中だけ!

連れて行けるだけ護衛を連れて行こう!

そして、絶対に2人きりにならない!

よし、決まりだ!




その後、宰相殿にセティーを王都へ誘う許可をもらう。

宰相殿に許可を貰うのは苦労した。

かなり反対された。

結局、父上の力を借りてしまった。

後が怖いな。


何はともあれ、セティーを誘うことが出来た。

出来たがセティーを目の前にして恥ずかしくてデートと言えなかった

肝心な所で情けないな。



当日のセティーは想像以上に可愛かった!

飾り気のないワンピースはむしろセティーの可愛さを引き立たせていた。


王都について、護衛達に着いて来るなと言ったが見えない所で着いてきているのがわかる。

どさくさに紛れてセティーの手を握ることが出来た。

恥ずかしがっている表情も可愛い!

露店や小物屋を見るセティーの目は輝いていて、連れてきて良かったと思う。


不意にセティーがガラス細工の店を見ていることに気づき、せっかくなので2人でガラス細工に色をつける。


私は無難に自分の瞳の色にした。

私の色は一般の青よりグレーかかった寒色だからこの色はないと思っていたが、王家特有の色だからか、置かれていたので選んだ。


セティーの方を見るとセティーも自分の瞳の色にしたらしい。

アメジスト色の綺麗な色だ。


あっ!

これを交換したら、お互いが、お互いの色を持つことになるな!

それはいい!

お互いの色の物を持つなんて特別な関係じゃないか!


無事にセティーと交換し私はガラス細工を袋に入れ、ポケットにしまう


これは思い出の品だ、常に持ち歩いていよう。


それからまた王都を見て回り、屋台で食事を買い、広場で食べる。

普段なら絶対に口しない料理、ナイフもフォークもないで、私はかぶりついた。

美味い!

味がしっかりと付いていて美味い!

あぁ楽しい!

なんのしがらみもなく、振る舞うことがこんなに楽しいとは!


私は今、心から笑っているのがわかる。


その後護衛達に声を掛けられ、時間が来てしまったことを知る。


あまり遅くなっては宰相殿に怒られてしまう。

次も誘うとこを考えると帰った方が良いな。





次の日私は起きて最初にセティーと交換したガラス細工を見る。

昨日は楽しかった、これを見ると1日頑張れそうだ。


さて、今日はクリスティーヌ嬢をオペラに誘わなければならない。

昨日の楽しい思い出が薄れていきそうで嫌だな。

だか、これも仕事だ。


もう一度ガラス細を見て、クリスティーヌ嬢に話し掛ける決心をする。



クリスティーヌ嬢をオペラに誘うと案の定、クリスティーヌ嬢は上機嫌だ。

こんな顔も出来るのだな、いつもは媚びて来るような顔しかしないのに。

と思ったが、そこからクリスティーヌ嬢の話は止まらない。

いつものように、自分の自慢話しを始める。


さっさと公務に行こう。


そうしてオペラに行ったが、思惑通り上演中は話すことなく、行き帰りの馬車も護衛で固めて特に話さず終えた。


早く、セティーだけを誘えるようになりたい。

アルベルト視点です。

何かとすれ違っている2人です


そろそろ新キャラ登場させていきたいです。

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