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悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第1章
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慈善活動

アル様とお友達になってから時が経ち、私は10歳になった。

お兄様は15歳になったので今日から学園に行くことになった。



「お兄様、制服とってもお似合いです!」

「ありがとう、嬉しいよ。でも、セティーに会えないのは寂しいよ。長期休暇には必ず帰ってくるし、手紙も出すからね!」


お兄様ともしばらくお別れかぁ。

流石に寂しいなぁ。

でもそろそろ兄離れしないと、いつまでもお兄様に甘えてしまう。


「はい、私も手紙出します!寂しですが、私もそろそろ兄離れしなければいけませんね」

「セティー!あぁもう、なんて可愛いんだ!良いかい、兄様がいない分気をつけるんだよ!特にアル様に!」


うん?

アル様限定?

なんで?


「ジェラルド様そろそろお時間でございます」

「ああ、わかってる」


そう言ってお兄様は私を抱きしめて、学園に行かれた。



さぁ、今日から私も自立に向けて頑張らなければ!

今日はこの後孤児院に行き子供達と織物をする。

最近は子供達でお金を稼げるように働きかけている。

織物だったり、針仕事だったり、後は敷地に野菜を植えて、育てて売ったりしている。

と言っても頑張っているのは子供達だ。

私はそれをバザーや市で売れるようにしただけ。


まぁ材料は寄付してるけど、私は特に何もしてないんだよね。


寄付には、以前のセレスティーヌが買い漁ったドレスを売ったお金を使っている。

昔のドレスはもう着れないし、孤児院に寄付しようにも子供達が着るような服ではないので、売ることにした。

最初はお父様にお返ししようと思ったが、好きにするように言われたので、有り難く使わせてもらっている。


孤児院以外にも炊き出しも行なっているので、食材とかお金かかるので有難い。



さてと、そろそろ出ないとね。

私は簡易なワンピースに着替えて孤児院に向かう。


「セレスティーヌ様、ようこそ、おいでくださいました。子供達も楽しみにしてます」

「シスター、まずはお祈りをさせて下さい」

ここは教会付きの孤児院なので、まずは教会で祈りを捧げる。


前世では宗教に興味はなかったが、この世界では宗教は大切なのだ。

そう思うと日本って宗教に寛容な国だったなぁ。


神頼みってわけじゃないけど、将来の破滅エンドの回避を祈ろう。


しばらく祈り、孤児院の方へ向かう。


「あっお姉ちゃんだ!」

わぁっと子供達が集まる。

「お姉ちゃん!本を読んで!」

「一緒に向こうで遊ぼうよ!」


ふふ、子供達は可愛いなぁ。

自分もまだ10歳だけど、小さい子達は可愛い。


「遊ぶのは後にして、今日は一緒に織物をしましょう?」


「「「「「はーい」」」」」


しばらく子供達と織物をしていく。

生活がかかってるだけあって子供達は真剣だ。

それに上達が早い。


教えることがなくなったので畑を見にいく。


うん、育ってる!

これならちゃんと収獲できそう!


私は土を触ったり畑の状態を確かめて雑草を抜いていく。


すると近くにいたシスターが慌てだす。

「セレスティーヌ様!汚れてしまいます!そういうことは私達か子供達がやりますから」


「構いませんよ。汚れたら洗えば良いですし、子供達には織物を作ってもらってるので、その間ぐらいお手伝いします」


することないし、高見の見物じゃあ来た意味ないしね。


「あっありがとうこざいます。なんてお優しいでしょう」

「いいえ、私に出来ることが少なくて、申し訳ないくらいです」


成人したら慈善活動の団体とか作れるんだけど、今はこうして手伝うことしか出来ない。


「そんなことはありません。セレスティーヌ様が子供達に勉強を教えてくれたおかげで商人の元へ働きに出れそうですし、バザー等の売り上げも助かってます。」

「それなら良かったです」

「ええ、きっとセレスティーヌ様の行いを神は見ています。神の祝福があるでしょう」


祝福かぁ。

あるなら本当に破滅エンドを回避させてほしいな。

今の私はヒロインをいじめる気はないけど、何が起こるかわからないもの。

私がしてないいじめも私のせいにされるかもしれない。

学園に入ったら気をつけないと。



それから私は子供達と遊び、屋敷に帰った。

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