表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第3章
209/236

写真撮影①

「セレスティーヌ様、マリア様。よろしければ、クラスの皆様と写真を撮りませんか?」

「他のクラスで集合写真を撮るようなんです」

「私達が高貴な方々と同じ教室で学んでいたという、記念になると思いまして」


クラスの令嬢達にクラス皆で集合写真を撮りたいと言われたわ。


「それは令嬢達だけ?それとも男性達もかしら?」

「出来ましたら男性達にもお願いしたいのです。アルベルト王太子様にシャルエラント王子、ヴィクトル様の御三方にはセレスティーヌ様とマリア様からお願いして頂けませんか?」


私とマリアは顔を見合わせて、頷くわ。


「お願いするのは別に良いわ。ただアル様は忙しいから難しい可能性がある事は知っておいて下さい」

「ありがとうございます」


大丈夫かしらと少し心配したけど、アルに確認したら、すんなり了承が得れたわ。

クラスメイト達はアルにとって、将来の側近や大臣になる可能性のある人達だから、友好を深める為に良いと。


令嬢達も喜んでいたし、良かったわ。

あとは当日までに私のドレスが間に合うかね。

マダムに無理を言って特急で仕上げてもらっているけど、出来上がりの予定が前日なのよ。


「セティーの用意は大丈夫なの?」

「ドレスはもちろんですが、その他の物も間に合いそうですか?」

「必要な物はリュカが揃えてくれたわ。ドレスはギリギリに出来上がる予定なのよ」

「それは、ちょっと心配ね。でも見本のドレスから変更してないのでしょう?」

「うん。ただでさえ忙しいマダムに無理を言ってるから。でもあの時着たドレスは十分綺麗だったわ」

「あの時私は見れなかったから、こうして見れることになって嬉しいわ」

「私もです!準備でお手伝いできる事があったら、なんでも言ってくださいね!」

「ありがとう」


見本の時のドレスでもビスチェの刺繍のレースが綺麗だったし。

一応リュカのデザイナーにスカート部分と同じ素材で飾りを付けたスカートを後で足せる様にお願いしてるし、レースのガウンも用意してくれたから大丈夫。

その他にも蝋燭や花びらに花冠。

たくさん小物も用意してもらったもの。

本当に周りに恵まれているわ。


-------------------------


「お嬢様どうでしょうか?直したい箇所はありますでしょうか?」

「大丈夫よ完璧だわ。ありがとうマダム。無理を言ってしまったわね」

「いえいえ。セレスティーヌお嬢様でしたら、いつでも御注文を承ります」

「ありがとう。これからもお願いするわ」


「お嬢様。こちらの品は…」


マダムがリュカのデザイナーが作ってくれたチュールスカートやガウンを見ていたわ。


「それはサリュート商会のデザイナーに作ってもらった物なの。息子さんとは友人で、彼の所のデザイナーが小物を作ってくれたのよ。今回の撮影に使うカメラを開発したのも彼なの。ごめんなさい。本来ならマダムにオーダーするべきなのだけど、ドレスだけでも無理を言っていたから、彼が気を回してくれたの」


自分の所のドレスに足す物を他所で作ったなんて、マダムが気を悪くするかもしれないわ。


「そうでしたか。こちらこそ、お嬢様に気を遣って頂いてしまったようですね。中々良いデザインですわ。これは私の良き商売敵になります」


良かった怒ってないみたい。

マダムにドレスを気軽にオーダー出来るなんて、貴族でも一部だけだし、リュカの所は下位貴族や裕福な家が客層になるわ。


「彼の所とマダムではオーダーする人が違うわ。でもマダムに褒めれるなんて、デザイナーの才能を見抜いた彼の心眼はたしかね」

「そうですね。残念ですわ。これ程の才なら、私の弟子にしたかったです」

「それを聞いたら彼もデザイナーも喜ぶわ」


その後、ドレスに後付け用のスカートやガウンを合わせてみたわ。


「これは雰囲気が変わりますね」

「えぇ。色付きのレースのガウンを羽織るだけでカラードレスを着ているみたいになるわ。スカートも飾りが足されて可愛いから綺麗に印象に変わるわ」

「どちらも楽しめますね」

「そうね。マダムと彼のデザイナーには感謝してもし足りないわ」

「撮影楽しんでくださいませ。もし、よろしければ、後日写真を拝見させて頂けますと私は嬉しいです」

「えぇ。マダムには協力してもらったもの。後日見せにマダムのお店に伺うわ」


その時はマダムのお店で色々と買い物して、売上に貢献しよう。


ドレス完成の翌日の放課後

いよいよ写真撮影だわ。


撮影会場は大盛況でリュカとお店のスタッフの方々は忙しく撮影して回っているわ。

エメリアも受け付け作業を手伝って忙しいそうだわ。


「凄い盛況ね」

「ほんとね。ほぼ全校生徒が来てるんじゃないかしら」


貴族棟の1クラス15人から20人程度。

人数が少ない学年もあるけど、それでも凄い人だわ。


「セレスティーヌ様、マリア様こちらですわ」

「次でクラス写真を撮って頂けます」


声を掛けてもらった方を見ると、クラスメイト達が固まっていたわ。


「アルベルト王太子様とシャルエラント王子も間も無く来られるそうです」

「そうなの。じゃあエメリアにも声を掛けてくるわ」


受け付けをしていたエメリアを連れて来るとアルとシャル様も来て、クラスメイトは揃っていたわ。


「私まで真ん中の位置で良いんでしょうか?」

「皆んなが良いと言ってるんだから良いのよ」


クラスの集合写真は当然アルとシャル様が中央。

アルの隣に私、エメリアの順で座り、シャル様の隣にマリア、ヴィクトルの順で座る。


「良い思い出になります」

「写真が出来たら家族や兄弟に自慢してやりますよ」

「俺はこの後婚約者と撮る」


令嬢達からの提案だったけど、男性達も喜んで楽しんでるみたいね。


「それでは撮りますよ。皆様動かないで下さいね」


何枚か写真を撮り、後日現像してくれる事になっている。


写真の焼き増しも出来るなんて凄いわ。

てっきりクラスの人数分シャッターを切ると思っていたわ。


それから1時間半程して写真撮絵のイベントが終わり、いよいよ私の写真撮影になったわ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ