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悪役令嬢だけど両思いになりたい  作者: 月乃
第1章
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理想と尊敬-後日談(ヴィクトル視点)-

俺はセティーと話した日の夜、父様と話をするため、父様の私室に来た。


「父様!今お話し良いですか!?」

「ああ、ヴィクトルか、いいぞ。どうした?最近は私を嫌っていると思っていたが」

「っ!?ち、違います!嫌ってないです!今日友達に言われて気づいたんです。俺は、父様が簡単に騎士を辞めたのが悔しかったんだって。友達に父様が国の為に外交についたって言われて。俺父様に言ったこと謝りたくて」


俺は剣術の稽古中に言われたこと、そしてセティーと話した俺の思いと謝罪を父様に伝えた。


「ははっそうか。いやすまん。お前ならわかってくれると思って、何も言わなかったな。怪我のことは、部下を庇ったと美談の様に言われてるが、結局の所はただの失敗だ。それに、私は団長だったからな。部下に対して責任を負うのが私の仕事だ。そう言う意味では怪我をしたのが私で良かったと思っている。

そして、このまま表舞台を退き、騎士団を影で支えるというのは、私でなければいけない仕事ではない。既に何名も指南役はいるし、作戦室だって同じだ。私の場合、外交の仕事は他の文官とは違う仕事も含められてる。私だからこそ出来ることがある。今の私でも王家の、この国に役に立てる。そう思ってこの道を選んだ。だがすまない。お前には肩身の狭い思いをさせたな。」


やっぱり!

セティーの言う通りだった!

父様は臆病なんかじゃない!

国への忠誠は騎士のままだ!


「俺、父様に認めてもらえるような騎士を目指します! みんなに何か言われたってもう気にしません!誰にも負けない、父様にだって負けないくらい強くなります!」


「ああ。お前ならなれるさ」


「はい、なのでこれからも俺に稽古をつけてください!」

「もちろんだ、厳しく仕込んでやる」


やった!


父様との仲が元に戻り、俺は自分の目標を決めることが出来た。


「で、その友達とはアルベルト様か?昨日の今日でお前が来たから変だと思ったが、アルベルト様のアドバイスか?」

ふと父様が俺に聞いてきた。


「違います! セティーです。セティーに、モヤモヤした気持ちが何なのか教えてもらって、父様と話すように言われました」


「セティーとは宰相殿の所の令嬢か?お前がマリア以外の女の子と仲良くなるなんて珍しい。」

「セティーは特別です!マリアとだって友達だし、セティーはいい奴なんです!」

「ほぅーいい奴ねぇ。アルベルト様のお相手に特別とは、ね。まぁマリアもお世話になっているし、仲良くさせていただきなさい。」


「はい、もちろん仲良くします!」


セティーには感謝しきれないほど、感謝している。


俺は何があってもセティーの味方でいられるように努力しよう!

そう誓った。

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