第4話
お久しぶりです。
「まあお前らも勘付いてるとは思うが、プレイヤー種の方で色々起きててな……」
それは今日の午後6時頃に発覚した。
プレイヤーの1人が終了時に、ログアウトしようとしてボタンが無いことに気がつき、
冗談だと笑った友人達だったがその子の慌て振りと自分のメニューを確認して声を上げた事で益々パニックに陥る事になる…
俺?
勿論はしゃぎましたが、何か?
まあ混乱中の奴らは置いとくとして、俺は直ぐに何が出来て何が出来なくなったかを調べた。
と言っても、簡単な事だけだ。検証は今後も手探りで続けなければなるまい。
「質問は申し訳ねぇーとは思うが受付無い」
「…………」
多少文句が出ると思っていたが大人しく聞いてくれるらしい。
「”D”の本業は一時休止する。代わりに色々雑用だ。ダン」
「はい」
「お前は部下と新人引き連れてダンジョンに篭って貰う」
「了解」
「目的は戦力底上げ及び、素材確保だ。狩って狩って狩りまくって来い」
アイテムボックス簡易版を数枚ダンに渡す。
「これから最低でも1週間位はプレイヤー種はダンジョンには近づかねーだろうし、行ってもかなり大規模集団だ。派手に暴れても問題ねーよ」
「了解」
「レイラはゴブ達と新人使って生産だ。カナリアはこのまま酒場経営。主に情報収集だな。逐一知らせろ」
「「はいっ」」
うん、やっぱり同じ返答でも女の子の方が断然良いな。
ダンはウルフカットで後ろは少し伸ばした緑色の髪に金の瞳の超イケメンさんだが、生憎俺は興味無い。
だって俺、男だもんよ。
……話逸れたか。
「カナリア、今出しているポーション類は全て倉庫に回収。んで、代わりにレイラ達が出した粗悪品を普通価格で販売だ。何か言われたら買い占められたとか、商品を求められた時にコレしかないと言って提供しとけ」
「了解」
「お得意にだけならC+品質まで出して良いし、多少情報をリークしてやっても良いぞ」
「はい、程々にやりますわ」
「そこは任せる。で、ミラードは買い出しな」
急遽書き出したリスト集をミラードに手渡す。
「多分今日中にその殆んどの店が閉まるか撤去される……と言うか、店の方はもう閉まりつつあるだろうが、無人露店までは気が回って無い筈だ。なるべく多く正規の値段で買い占めて来い」
「了解です」
「これから一時忙しくなるだろうし、お前らにとっては訳が分からないことだらけになるだろうが、損はさせねーから俺に着いて来い」
「「「「はい」」」」
何もわかんねーだろうが、ニヤリと笑えば4人からは高揚とした笑みが返ってくる。
そう、それで良いんだ。
不安になるなんて勿体無い。
色々試して楽しむのが人生ってもんだ。
「それじゃあ、初めよう。お前らも楽しむと良い…これから面白くなるぞ」
さて、新しい人生を始めよう。
本当に進みませんが、ブクマ登録ありがとうございました!