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道聴塗説  作者: 静梓
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運動と筋肉

 ダイエットというのは元々「食事」という意味であるが、現在の日本では減量や体重調節を指す場合がほとんどである。


 体重を減らすための運動として「運動強度」と「運動時間」という概念は重要である。


 運動強度というのは最大酸素摂取量または最大心拍数を基準に表現される。運動時の酸素摂取量または心拍数が50%以上で運動として効果があるとされ、70~80%以上が無酸素運動として筋力増強に効果があると言われる。


 無酸素運動というが、呼吸をせずに行う運動ではなく、運動強度が高いことによってエネルギー生成に酸素を用いることができない運動のことを指す。こうした運動時には脂肪を燃焼させることができず、また、運動時間を延ばすことも難しい。一方で筋肉量の増加による体脂肪率の低下や基礎代謝の向上を狙うことができるため、減量に効果がないわけではない。


 無酸素運動に対し運動強度の低い運動を有酸素運動という。エアロビクスとも呼ばれるが、エアロビクスダンスエクササイズとの混同を避けるために日本ではあまり用いられない。酸素とともに脂肪や糖質が消費され、また、運動強度次第では長時間の運動も可能であるため、減量を行うにあたって効果的であるとされる。一方で、筋力や筋持久力などの向上はそれほど見込めない。


 運動時間については、三十分以上の連続した有酸素運動が望ましいが、個々の運動習慣に合わせて断続的な運動であっても総合した運動時間が確保できるのであれば効果はあると言われる。


 有酸素運動が良い、無酸素運動が悪いという訳ではなく、目的や運動習慣に応じて組み合わせていくようにすべきである。大抵のスポーツでは有酸素運動と無酸素運動が自然と組み合される形になる。また、一回の運動で消費できるエネルギー量はそれほど多くない。無難な言い方にはなるが、継続的に行える範囲で運動習慣をつけていくことが重要である。


 さて、遅筋と速筋というものがある。


 主に有酸素運動時に活性化し持久力に優れるものが遅筋、無酸素運動時に活性化し瞬発力に優れるものが速筋であると言われる。ただし、二種類にきっちり分けられるわけではない。


 筋線維というのは体組織のように分裂して数を増やすことはない。つまり、生まれた時から筋線維量は決まったままほぼ変わることはない。筋肉量が増えるというのは、筋組織が再生する際に元よりも太くなって再生するということを指す。


 日常的に用いる遅筋は柔軟性が高く、短期的に鍛えることは難しい。そのため、筋力や身体機能の向上のために鍛えるのは主に速筋である。


 筋線維量が先天的に定まっている以上、遅筋と速筋の割合も生涯基本的に変わることはない。肉体的に生まれ持った才能と言うことができるだろう。ただし、一部の速筋の性質が変化し遅筋に近づけることはできるため持久力の増強は可能であるとされる。


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