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元暗殺者現執事  作者: 夕霧
休日
23/31

待ち合わせ

なんだかここでまで待たせてこの短さ。

本当にリアルが忙しい・・・というのは言い訳で

今後のこの物語をどう進めるか分からなくなってたので改めて整理して、思考放棄して、いつの間にかここまでグダグダになってしまいした。

本当に申し訳ありません。

しかしやっとこ道筋が定まってきたので、一応自分の復活も含めての序章になりました。

ここから一気に黒い勢力が出て、リュミエールが少し変化するかも、主にヤンデレ方面で・・・。

それでは新章、お楽しみください。

7/5

0955hrs

シルフィーランドシティ中央噴水前

「間もなくか・・・」

腕時計を見てチェーニはつぶやく。

今日はお嬢様の約束通り、シルフィーランドシティに出かける日。しかしここまで一緒に来ていない。

お嬢様は10時にここに行くから、先に行くように命じたからだ。いや、安全の為に屋敷から一緒の方が望ましかったが、ルノーさんも「先にいけ」と命じてきたのでおとなしく来ました。

いや、もうあの人の命令はお嬢様の命令とはまた違う威圧感マックスですよ。



しかし、今回はその行動が吉と出たみたいだ。

この休日の中、数多の人間が往来するこの場所で私に向けてくるこの気配。

まだ確認できないが3人以上は確か・・・いつもならお嬢様と思われるが、今回は私だけなのに警戒をする視線を感じるということは、反魔術過激派の人間でないだろう。

ならば誰か・・・恐らくは、私に賭けられた報奨金狙いのギルドの人間、あるいは色々恨みを買ってしまっている国家権力・・・。

前者は呼び出して瞬殺だが、後者の場合は面倒だ。

今はギルドという後ろ盾がない上私闘の場合はもみ消しも難しい、そいつらを殺せば即刻重罪で今までの生活も破壊される。それだけは阻止せねばならない。

いや、もうギルドとは縁もないわけだし、司法取引で情報を渡しておかえり願う手もあるが、そしたら多分ギルドが死ぬ気で報復仕掛けてくるよな~・・・その前に話聞いてくれるかな?

というか自分確かに政府要人殺したけど王国上層部の後始末の依頼結構やってるから見逃してくれないかな・・・考えれば考えるほど頭痛くなる・・・ならば・・うん、考えるのをやめよう。


「お待たせしました」

わけのわからない自問自答をしているその時、澄んだ声が耳に入る。そして周りの人間がわずかにざわめくのが分かる。

顔を声の方に向ければそこには

「お待ちしておりました、お嬢・・・・なんですか?それは・・・」

「今日は堅苦しいのは禁止です、チェーニさん」

学院以外でお忍びで遊ぶために用意されているシンプルな洋服・・・ではない。今頃の女性が着るようなファッションと言えばいいのか、とにかく今までの遊びの服と全く違ってお嬢様の可憐さと凛とした強さが現れてる。

さらにお嬢様は綺麗な髪を少しだけ巻いてふわふわにしている。

あ・・・あれ、前日までこんな髪型してたか?

正統派主義のお嬢様がまさかのイメチェン?!でも似合ってる素晴らしい、やはりお嬢様は神の子ですね分かります!

私が驚愕と同時にイメチェンお嬢様の賛美を器用に心の中でしていると、お嬢様は少し困った顔をして

「やっぱり・・・似合いませんか?」

「そんなことありません、少し驚きましたが・・・とてもお似合いです」

「よかった」

お嬢様の表情がさっきと一転よくなる。

やめてくださいお嬢様、たたでさえ今視線が集まっているのに、これ以上は危険です。

お嬢様は私のハラハラも気にせず、私の服を見て

「チェーニさんの私服もかっこいいですね」

「ありがとうございます」

そう、自分も今日は私服なのだ、これもお嬢様の命令。

しかしこれが今までかなり高難易度な命令だった。何せ自分はスーツとトレーニングウェア、迷彩服以外の服は皆無だったのだ。本当に笑うほどない。

昔だって潜入は大抵そこの所属を示す制服があったし、他の場合はスーツがほとんど、稀な私服任務時はギルド支給で済ませていた。なので本当に私服を自分で組み合わせるという概念を知らなかった。

なので必死になって探してきたのが、半袖シャツに重ねでシンプルな黒ベスト、そして少しポケットの多いズボンを着てきました。

本当は護身用の武器を持ちたかったですが、そこまでこだわれるほどファッションを知れてないので今回はあきらめました。

しかし良かった!お嬢様に不評を買わず。お嬢様が良いと言えばそこで私はほかに何言われようと関係ありません。

他の人の意見もちゃんと聞きなさい?

心外な、ちゃんと意見は聞きますよ、ただお嬢様の方が一万倍重みがあるので私に響かないだけです。

さてこんな下らない身の上話はやめて・・・

「それではまずどこに行きましょうか、お嬢様」

「それではまず・・・遊びましょう!」

いつになく張り切るお嬢様、学院のしがらみもないので小さく握り拳を挙げて気合を入れてる。

衛生兵!!ここに瀕死の自分が!蜂の巣です!


すぐに再起動して

「了解しました、それでは向かいましょう」

「ええ、ああそれと・・・」

「?」

先に行こうとしたお嬢様は振り向いて

「今日一日お嬢様禁止です。リュミルと呼んでください」

「?!」

お嬢様の言葉にフリーズ、その名前はリュミエールの略称で、本当に親しい対等の者でないと呼べない名前。

自分が呼ぶ・・・無理無理無理無理です!!!自分みたいな最下層の人間が最も恩人の方の名前をまだしもあだ名を?!

「お嬢様、それは・・・」

「・・・・」

反応がない。えっ・・・これって・・・。

「リ・・リュミル・・・さん?」

「はい、なんですか?」

本気ですか・・・お嬢様だと反応しないのですか。お嬢様は少し悪戯っぽく笑っている。

ちくしょう、こんな可愛い悪魔が居てたまるか!!

「さて行きましょう、チェーニさん」

「はい・・・」

自分、どうなるんでしょう。


チェーニとリュミエールの二人は歩きだす。


一方・・・

「追跡1より本部、目標が動いた指示を請う」

「了解した本部より、公爵令嬢は同伴か」

「同伴を確認している」

「そうか・・・本部より追跡班、観測着手1~3班全員に告ぐ、公爵令嬢が居るとなれば、目標はそう簡単に隠れられない、同時に我々も簡単に手出し不可能だ、よって今は観測のみとする。我々の着手時刻、それは令嬢と別れたその瞬間だ、各員、それまで気を引き締めろ」

「「「了解」」」

今、水面下の攻防も始まる。


同時に

「公安と目標が動き始めた」

「よろしい、予想通りに公安は動いたか」

「全くもっていやらしい計画ですな」

「お前そういうの好きじゃないか」

「まあね」

数人のメンバーが笑いあう。

第三の勢力も動き始める。

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