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No.54 エルフ少年によるアンテラリエ闇市案内


「悪いけど。私、アンタの急速な進化の影響で数日間は動けそうにないから、矯正ナヘマの部屋で休ませてもらうから」


〈なんだね。いきなり? 昨日の夜は散々休んでいたんではないかね? それに何故、髪の毛が白に染まっているんだね〉


「全部アンタのせいでしょうが。ふぁ~、眠い。アホ草、アンタ。そんなに早く進化しまくるなら、そろそろじん化系統の変化も視野に入れといた方が良いわよ」


〈人化系統の変化? なんだねそれは〉


「……詳しく話してあげたいけど。私も多分、進化するはこれ……しかも光方面進化だわ。はぁー、最悪……この都市に滞在してる間に資金位調達しとかないと不味いのに……アーレ……コイツの面倒少しの間見てあげてくれない? せめて素材換金と最低限の本くらいはコイツに買ってあげて」


「う、うん……分かった。任せてよ。ナヘマちゃんは」


「ありがとう。じゃあ、私、寝るから後、よろしく~」ズズズ……



《水路迷宮 メイズ・ラビリス 隠し通路》


〈全く。あの怠惰娘め。昨日の夜は私に進化を強制させたくせに、自分は寝るなど言うとはな〉


「それはね、仕方ない事なんだよ。ギエナさんが急激に進化したから。半眷属であるナヘマちゃんもその進化に引っ張られる形で、進化しなくちゃいけなくなったからね」


〈そうなのかね? それにしては、ナヘマの見た目はあまり変わっていなかった様にみえるがね〉


「それは多分、寝ている間に変わっていくと思うよ。進化っていうのは、本来、莫大な時間と魔力を使って行う事だからね」


 アレゼル少年のその言葉を聞いて、私はこの世界に転生したばかりの頃を思い出した。確かに最初の頃の進化には、数日間程の進化期間があった。


 昨日の連続的かつ一瞬で終わった進化は、世界観測の干渉があったからこそ。早急に進化が終わったのかもしれない。


〈……しかし、アレゼル少年よ。私達はいったいどこに向かっているのかね? 随分と要り組んだ通路を歩いている様に思うのだが。というよりも行き止まりか〉


「うん……やっと着いたね。目的地の真上。アンテラリエ闇市やみいちに」


〈アンテラリエ闇市?〉


「うん……この王都の裏の世界だよ。えっと杖、杖っと。こことここを叩くとね」


コンッコンッ……ガコン……ゴゴゴゴ!!!


〈お、おお! これは隠し扉か?〉


 アレゼル少年が魔法の杖の用なもので、行き止まりの壁の数ヶ所を軽く叩くと、壁のブロックが次々と凹んで行き。どこかへと通じる通路が出現した。外の光が射し込んできた。


「よし……ギエナさん。上には、癖が強い冒険者とか商人がいっぱい居るから精霊体になって、ボクのフードの中に隠れていてね。それとボクと喋る時は念話で話してね。スキル発動【共鳴】……(これで外に居てもボクとギエナさんは念話で会話出来る様になったよ)」


〈ほう。アレゼル少年は【共鳴】が使えるのかね。優秀なのだな〉


「エヘヘ……そんないきなり褒められても照れちゃうよ。それじゃあ、王都の地上に戻ろうか。闇市だけどね」


 アレゼル少年は私を自身の方へと乗せると地上へと通じる隠し通路を進み始めた。



《王都の謎の場所 アンテラリエ闇市》


ゴゴゴゴ……ガコン!


「北の雪国から取り寄せた。雪猪スノーボアの干し肉だよー! どうだい旅の人」


「贋作の魔法書はいかがかね? 完全には取得出来ないが、取得する切っ掛けは得られるよ」


「現在、暗殺者ギルドの討伐の以来を冒険者ギルドでは行っております。Cランク相当の冒険者パーティーの方々は是非……」


「何だと? やんのか? このやろう?! その酒と姉ちゃんは、先に俺が予約したんだぞ」

「あん? ちげえだろうが。割り込んで来たのはそっちの方だろう! 仕方ねえ。殴り合いで決着を付けてやる」

「上等だゴラァ!!」


 この世界トネリコに来て、これだけの数の人々を見るのは始めての事ではないだろうか?


 暗いどこかの開けた路地裏なのだが、そこらかしこがにぎわい活気がある。


(……アレゼル少年。ここは)


(うん。ここは王都 ラビリンスの裏の顔……アンテラリエ闇市。あらゆる物が裏取引される荒くれ者の集まる無法スラムだよ)


(無法スラム? 聖なる王都にこんな場所があるなどソフィア嬢達は何も言っていなかったが?)


(あの人達は上級者貴族だから……こんな場所があるのも知らないよ。それにここに集まる人達は皆、口が固いから絶対にここの情報を外部に漏らさないんだ)


(ほう。それは素晴らしいな。これ程の人数が集まれば、直ぐに見つかり。闇市を解散させられ。闇市の場所に使われて居た場所は封鎖しれるだろうに。ここの建物や露店の殆どが、建てた後、数百年は経っている様に思える。数百年もの間、この場所は国に見つかっていないのだな)


(うん。そうそう……建物を少し見ただけでそんな事まで推測出来るんだね。凄いね)


(まあ、一度目の人生ではそこら中の都市を旅歩き、破壊したり建て直したりしてきたのでな。建物の構造や古さに少しばかり詳しくなったのだよ)


(うん……何言ってるかちょっと分からないけど。先ずはお金。資金だったよね?)


(何言ってるのか分からないと言われるとはな……少し悲しい気分になってしまった。ああ、素材は大量にあるのだがね。それを売る場所がどこが分からないのだよ)


(うーん。それならカンデラ雑貨屋に行くのが一番良いかもね……行ってみようか)


(カンデラ雑貨屋?……質屋ではなくてかね?)


 アレゼル少年はそう告げると、とある古びた建物への扉を開け中へと入って行った。

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