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No.48【迷宮水路の上層主 猫魚】Act1 巨大肴


 私の一度目の人生を過ごした世界フラマは、地球という世界からの来訪者達が訪れ、地球の知識、技術、物が運び込まれた。


 そして、《フラマ》独自の文化として育まれ発展していき、歴史が構築された世界だった。


 私が普段良く使うメートルや秒、分、時等の単語もそんな地球文化を受けているせいだろう。


 普段。他の異世界ではその世界で発展した記号で、何かの重さや長さを決めるものだが、《フラマ》では地球の知識が何故か定着していたのだ。


 そんな世界フラマの書物の中に魚類図鑑なる物が存在し。良く暇な時間に読んでいたものだ。


 私の一度目の人生時の友人の一人に、魚釣りが趣味の友人がいたのでその影響を多少受けたせいか、私もたしなむ程度には魚や釣りについての知識がある……などとこんな状況で私のフラマでの世界での過去を走馬灯の様に思い出している場合ではないか。


 今は目の前に現れた存在に驚愕しながらも対象しなければならない。フラマの過去については別の物語としてそのうち日記としてつづるとしてだ。この怪物はいったい何だ?


 アルゼル少年から聞いた《水路迷宮 メイズ・ラビリス》の主という存在の名前は猫魚キャットフィーシュという名前だった為、猫型の魔獣かと勝手に想像していたが……その姿は想像していたモノとあまりにもかけ離れていた。


『ブオオオオ!!』


 見た目は巨大魚だ。顔は触手のような髭が枝分かれし、精霊体化しているこちらの存在を感知している。大きさは……とにかく巨大。


 全長はフラマの世界にいた大きさ20メートル位の大人の飛竜種を、軽く越える程に大きい。この世界に来てこれ程に大きい魔獣を見たのは初めてだった。


 そして、叫ぶだけで圧倒的な存在感と威圧感を放ち、私を値踏みする様に眺め邪悪な笑みを浮かべている───そして、この魚型の魔獣の姿は魚類図鑑に描かれていたとある魚と非常にそっくりだ。そう【ナマズ】と言う魚にそっくりなのだ。


〖……報告します。先程までの敵対対象【極悪人狼】の完全なる消滅を確認しました。猫魚キャットフィーシュの体内で瞬時に消化され、消滅しました。そして、再び警告致します。速やかに逃走し身を隠して下さい。現在、対峙しようとしている敵対対象は危険種の分類になります。ですので速やかに逃走し、身を隠して下さい。そして、彼方あちら側にも世界観測が付いています……〗


 慌てながら私に警告する世界観測。それは私も同意するが時既に遅しではないだろうか?


 先程まで存在していた囚人狼男に水路の主の相手をさせ、そのまま身を何処どこかに隠せば逃げられたかもしれないが。


 あの囚人狼男はみずからを水路の主のえさとして利用し、呼び寄せた。


 全ては私を倒す為に……彼《囚人狼男》は自身が生き残る事よりも、私への抱腹を選び死んだのだ。


〈全く。その執念と行動に畏怖いふの念と尊敬をしよう。囚人狼男君……これで私は絶体絶命におちいってしまったのだからな〉


 連戦になってしまうが、幸運な事に先程、進化した事により。魔力や身体の損傷などは全回復している様だ。だが───


〈明らかに相手とのレベルの差が有りすぎるのが問題か……どう対象するべきか〉


『ブオオオオ!!』

【了解。スキルを発動する。【長舌】【粘液】の発動を確認。謎生命草の捕食行動を開始する】


 水路の主が叫ぶと共に男性の声が、広範囲に広がる水路に響き渡る。


〈男の世界観測の声か?……成る程。こちらの世界では、特殊個体ユニークモンスターや上位存在《主》等には世界観測が付くのだな。世界観測〉


〖……現在のアナタの進化状態、レベルでは開示する事は不可能です。それよりも今は速やかに逃走をして下さい。現状のアナタの強さでは討伐不可能な対象です〗


〈分かっているさ。分かってはいるのだがね…………世界観測よ。この絶望的な戦闘時の中で私は珍しく高揚しているのだよ。目の前の勝てもしない絶対強者とのこの戦いにな。〈権能【緑の初典】──廻覧〉〉


 EXスキル【幻草】【草神】発動……【蟷螂】【傀儡】【鱗粉】【蠱毒】

称号【蠱の征服者】


 猫魚キャットフィーシュの巨体な舌が私を捕えようと、近付いてくる。私はそれに対応しようと肥大化させた【蟷螂スラッシュインセクト】を出現させた。


「ギギギ!!」


スパンッ!


『ブロオオ?』

【捕食対象の反撃を確認。主・猫魚キャットフィーシュの舌に損傷と汚染を確認……】


〈この絶対絶望の戦いを必ず生き残ってみせる……そして、私は猫魚キャットフィーシュを倒し、地上へと帰還する。必ず〉


 私はそう言い放ち、猫魚キャットフィーシュへと更なる攻撃を開始した。

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