第九十話 恩人と謝罪
唐揚大好班 (ミキ、エリザ、オリビア、マキ)
「案内役を務めさせて頂きます、カイカ・ネオ・クパラ・イオスと他二名です。宜しくお願い申し上げますミキ様」
最長老様自らご出陣ですか!?他の長老様方が右往左往してますが本当に良いのでしょうか?
「さ・最長老自ら案内役にとは、些か軽率では・・・。しかもこんな蛮族と共に行動とはな────」
「昔、修行時代に彼女とパーティーを組んで、とある遺跡探索をしたのですが、私の不注意でパーティーメンバーが崩落に巻き込まれて、私を含め重症になりました。魔力も回復ポーションもない・・救助も頼めなかったのですが、彼女は最後の魔力ポーションを使って地上まで大穴を開けて助けて頂いたのです。あの時助からなかったら今の私はここに居ませんし、鼹鼠人族の統一も出来なかったでしょう。命の恩人に対して・・鼹鼠人族の救世主である恩人に『蛮族』とは・・・。まだ考えが古いようですね」
「・・・うっ・・」
最長老とミキ姉さんの昔話で思い出しましたが、未だ指名手配されてるのはミキ姉さん!?捕まえたら国家予算くらいのお金が・・・いえいえ!私は何も聞いておりませんわ!
「話し終わった?早く食べ・・助けに行くわよ!」
今『食べに』と言いかけましたわね!
「では皆様方にはこちらの羽をお渡しします。羽を持っていれば大気中の魔素を取り込んで飛行魔法が使える魔導具です」
現在私達は、百五十km上空らしいのですが、立方体大樹海の枡が回転して一番上に・・・。元々は一番底だったのが天使の悪戯でこんな事になってますわね。次の枡は浮遊島がある空の枡で・・その奥も空・・空を飛べない私達には羽の魔導具が必要ですわね。
「私は大丈夫だよカイカちゃん!」
そういえばミキ姉さんは風魔法で飛べるのでしたわね。・・ですが何故エリザさんの左腕にしがみついてるのでしょうか?ユイさんがいる時もずっとしがみついてましたわね?
「相変わらずねミキちゃん。その大猩猩人族の方が今の宿主?」
「いや?飛ぶのがめんどくさいからね!その宿主って言うの止めてよね!それにユイちゃんは私の師匠だから、後で紹介してあげるね!」
「あ・・あのぉ・・ミキ姉さん、魔力を吸うの止めてもらって良いですかな?ち・力が抜けて・・・」
コタゴリラ冒険者組合長室
「りょ・料理長・・私・・何か問題でも・・・」
この雌がユイさんと何かしらの関係があると・・。
「やだよーヒロちゃん大人しいじゃないか。ほら雄達に言ってる台詞を組合長にも言っておあげよ!・・『金払って帰るか、私と勝負するか選べ』って言った後の冒険者は顔を真っ赤にして、挑んだ挙句今度は真っ青な顔になって逃げ帰るのがスカッとするやぁねぇ!って今はアスカちゃん肉鎧を脱いじゃってるわね!んじゃあたしゃ厨房に戻るわね!」
さてと・・先ずは自己紹介からですね。
「よぉ姉ちゃん強いらしいな!ワシと勝負するか?」
黙れ呑兵衛師匠!
「師匠は黙ってて下さい!・・コホン・・失礼しました。私はコタゴリラ冒険者組合長のアスカと申します。今回お呼びしたのは、紙の紋章・・家紋の事で情報交換させて頂きたいと思いますが如何ですか?ヒ
ロ・ベルアン・ガイラーさん」
組合長室に入った時はオドオドしてましたが、今は真剣な眼差しで家紋を見られてますね。
「先ず私からの情報ですが、【ソウマ】と【マキバ】の家紋が背中にある・・人物を知ってます」
「ユエ!?・・まっ!まさかユイ!?」
「まさかの方ですね。お名前がユイ・モニエ・ブルガイヤーで──────」
「・・・あっちゃー・・」
凄く嫌そうな顔して・・・どんな関係なんでしょうか!?
「従弟なんです・・前世の・・冒険者組合で問題は起こしてませんよね?」
いいえ・・猿人族なので問題を引き起こす的ですね。更にあの極風のミキちゃんと妹のユキちゃんを従えているだけでも大問題です。
「問題だらけで──────」
「すみませんすみませんすみませんすみません!」




