第七十八話 象毛と斧槍
魂凍山頂上城内客室
「美少女は誰なの?ユイ兄さん」
悪党首領の奴隷少女だな。まぁ従属の首輪と両手足の枷は外したし、毒だか呪いだか分からないけど水薬の極チンで回復させたし、洗浄で綺麗にして今は気絶してるんだが・・・服装が麻袋というのが気になるんだな・・・。
「悩んでるのは美少女の服装ですよね?でもユイ兄さんを殺そうとしたのに・・・良いのですか?」
良いも悪いも・・麻袋に首と腕が出せる穴が空いただけのを被って、荒縄で腰を縛ってるだけなんだぞ?下着も履物も無いのは放ってはおけないんだが・・どんな服装にすれば良いかが分からん!ミキちゃんがいないと何も出来ないのか?
「ユイ兄さん聞いてるんですか?」
あぁミヨか・・・服装が決まらないんだが。
『美少女にはどんな服装が似合うのか分からない』
「ミキちゃんはお風呂入って温まって・・・いや氷を溶かしてますし、付き添いでユキちゃんが見守ってます。後、班血塗のアリスちゃんと大猩猩人族守護騎士ちゃんも同じくお風呂入って温まってますし、他の皆さんは各お部屋でゆっくり過ごされてますね。・・・ところで私の愚弟は何処へ行きましたか?」
筋肉は・・・あれ?何処だったか・・。確か女湯を覗きに行こうとするのを止めて針山象の様子を見に行って・・その針山象の抜け毛を取ろうとして盗人がぶっ飛ばされたんだったな。城壁は大丈夫だったか?
『ちょっと見て来る』
「よろしくお願いします」
魂凍山頂上城外
壁は・・特に問題ないな。針山象も敵がいないから抜け毛が凄い事になってるな。全部の象が安全に過ごしてるんだな。一番大きい・・あの子、俺を捕まえて振り回して投げた象も綺麗に脱毛だな。
問題なさそうなんだが・・浴場に不安を感じるのは何故だ?
「おい!ユイ殿!来てくギャーー!」
不安的中・・・ミキちゃんの氷が溶けて暴れてるんだと思ったら、まさかの姉妹喧嘩。ユキちゃん浴場で電撃を使うな!大猩猩人族守護騎士ちゃんが痺れてるじゃないか!まぁ・・・いちいち俺が行く必要はない。めんどくさいし。
さてと、針山象達の抜け毛って特殊素材って言ってなかったか?とりあえずこの一本・・・簡単に曲がるけど直ぐに戻る。意外に柔らかいのか?切って・・あぁ手刀で切れるのか・・握って・・粘土みたいだが、これが本当に特殊素材なのか?軽くてしなやかなのは分かるけど、硬いのかが分からないから・・・アリスちゃんの槍斧を作ってみるか!
針山象の抜け毛で槍斧の柄と穂先と石突まで作って・・・と、斧刃はそうだな・・三日月形よりも円弧形の方が良いか・・と、後は鉤爪・・も円弧形にしておこう。これで斬る・突く・引っ掛けるのと鋸のように切る事も可能。長さは同じくらいにしておくかなぁ。装飾は・・・【マキバ】と【ソウマ】の家紋を斧刃に刻んでおけば情報が集まってくるかもしれない。とりあえず出来たけど・・・直ぐに壊れるか?後で板状端末魔導具と槍斧を渡しておくかな。




