第六十六話 試合と力量
「ユキ・・何故猿に土下座させられてるのんだ?昔なら相手を土下座させてギロチン送りにしてたわよね!ってかそこの猿!何をしたんだ!?」
何をしたって言われてもな・・・二人の喧嘩前兆を止めただけだが?
「主様に御用であれば、私を通して頂けますかアリスお姉様」
ユキちゃん、土下座でお姉様に物申す!は良いとして、姉妹仲が悪いのか?
「はぁ?猿が主様だぁ?」
アリスちゃん、半笑いで俺を指さしするなよ。
「猿がユキを屈伏させられる実力があるのか?確かにあの速さは異常だわ・・・速さだけではどうにもならない事を教えてあげるわ!親父!やっぱ闘技場使うからな!」
「いーよー!」
・・・ノリ軽っ!
城内闘技場
「関係者以外立入禁止にしたからのぉ。存分にや・・・ユイ殿の圧勝劇か・・・」
おいおい自分の娘を煽るんじゃない!
「ざっけんなクソ親父!五段(Aランク)の俺達が負けるわけがねぇ!丁度五人だしチーム戦で殺ろうぜ!」
「「えー!めんどくさい!」」
ミキちゃんは分かるが・・ユキちゃんまで・・・ってか南門では殺る気満々だったのに。
「ごめんなさい」
ミヨ潔いな。
「ここで名誉返上、汚名挽回しなければ漢が廃る!ユイ兄さんここはふたたたたって姉ちゃん!首襟を掴んで引っ張らないで!」
「はいはい、馬鹿は大人しくユイ兄さんの戦いを観てようねぇー?」
筋肉脳は勉強頑張れ・・・ちなみに名誉挽回と汚名返上だからな?
「猿は何処へ行っても嫌われ者だな!ハッハッハ〜!」
「お嬢、全員で殺るんで?」
「俺一人でも・・・いや、異常な程に敏捷速度上げてるみたいだ。いつもの形態で殺っちまおうぜ!」
「「「「御意」」」」
鯵を揚げる・・・鯵揚物良いな。まだ海はこの世界で見た事も行った事もないからな。お爺を尋ねた後で海へ行こう・・・海の幸を満喫しないとな。
んで今回も張扇で試合かな。そういえば狩り以外であの矛を使ってないような気が・・・しかしユキちゃんのお姉様だからな。流石に斬れない矛でも女の子に使うのはな・・・やっぱり張扇だな。
「勝者には何でも一つ願いを叶えてやろう。それでは始め!」
「ヒャッハー!」
アリスちゃん、良い笑顔で俺に殺意を向けるんじゃない!試合だぞ試合。
虚弱体質が大きな銅鑼を鳴らして試合が開始されたんだが・・・問題発生か?
「・・うっ・・・硬い・・弦」
「貸してみなさい。大猩猩人族に引けないこ・・ってかったっ!全く動かん!」
あぁ俺が作った弓の弦が硬いのか・・・普通に作ったんだがな。
「ユイちゃん!見てあげたら?」
ミキちゃん、もう試合始まってるんだぞ?それにユキちゃんも頷くんじゃない!まぁ君達が壊した弓だから・・責任はこちら側だな・・めんどくさい。
風の御加護があるように飛竜の素材で作ったんだが、弦が引けないのか?ちょっと大猩猩人族の美人さん貸してみな?
「え?・・弓が・・」
「全部み・見えなかった・・」
ん・・特に問題ないし・・弦が硬いって事はないんじゃないか?ほら?普通に引けるぞ?
「ユイちゃん!アリスちゃんがすこーし見えてるみたいだけど、ゆーっくり動かないと他の子が見えないでしょ?駄目ですよ?」
ん?通常通りだったからな。んじゃゆーっくり動くから特に羊駱駝人族のお嬢さん、俺が弓を引くのを見ておいてくれ。この弓は凄く弦が緩くしてあるんだが・・ってこのように弓を引く事が出来ます。
「「「「「・・え?」」」」」
アリスちゃんの班が声を揃えて不思議そうな顔をしてるんだが?
「ユイ兄さんが引けても羊駱駝人族は無理なんですよ!いい加減自覚して下さい!天災なんですから!」




