第六十四話 第七と第?
「第七皇女はそんな分厚い唇・・幼虫唇じゃねぇよ!この大罪人を処刑しろぉー!」
「「「「「うぉー!」」」」」
ん?『らるばびび』だと・・・なんじゃそりゃ?ってかユキちゃんは分厚い唇はしてないぞ?何言ってるんだ兵士さん達は?とりあえず半人半獣が向かってくる兵士達を蹴散らしてるから良いとして・・・。
「ねぇーねぇーユキちゃん?こっち向いてみ?」
先程の捕獲では普通に問題なかったはずだが・・何があったんだ?
「え?私の唇は変ですか?」
「アハハハハ──────ってユキちゃん鱈子唇はヤバいって!お腹痛いー!」
原因は・・・俺か!
「・・・笑いませんが・・・次は我が身ですね・・・」
次は我が身っておい・・・物騒な言い方はよせ・・ミヨ。
「ユキお嬢様!なんと変わり果てたお姿ぁー!」
マキ・・泣くなよ!ってか大袈裟だわ!
「え?・・・何っ!この唇はありえませんわ!」
「ご主人様!そろそろ限界ですので・・お力添えをお願いしやす!」
おー悪いな半人半獣物理と魔法障壁があるんだし、無理しなくて良いんだぞ?それよりもユキちゃんが激辛の棒付渦状腸詰で鱈子唇になるとは思わなかったからな。んでも辛くて食べれないなら言えば良かったのにな?
「ユイちゃん?辛くても美味しいから食べちゃうんだって!仕方ない、面倒くさいけどこの『極風のミキ』様にまっかせなさい!ユイちゃんおろしてぇー」
そういえば未だ抱えてたな。
「いいえ・・その必要はありませんわ!全ては私が招いた結果ですから・・・兵士達を処刑・・・いいえ、灰も残らぬ塵にしてみせますわ!」
おいおい、兵士達は第七皇女の事を思って行動してたに過ぎないんだぞ?偽者疑惑で何も自国民を殺さなくても・・・ねぇ?
「ユキお嬢様!流石に王都を護る兵士達を殺めては国王様のお叱り所では済まされません!ここは穏便に対応されるのが最善かと・・・痛って!」
触らぬ神に祟りなしって言うだろう?マキは兎に角・・俺にも電撃しないでね・・痛くないけど。
「全員死刑!死にたい兵士から前に出てきなさい!」
あーあ・・ユキちゃんが更に電撃してるな。本当に全員が塵になってしまう・・・張扇使って落ち着かせるか・・・。
「おーおー!第七皇女が偉くなったもんだな!とうとう雷兎に目覚めやがって・・面倒くせーが久しぶりに遊んでやるよぉユキ!兵士達下がれ!邪魔!」
「お久しぶりですお姉様・・お姉様が塵になって頂けるのなら・・行きますっ!」
兎人族ってユキちゃんのお姉ちゃん?確かアスカちゃん以外は冒険者って言ってたよなぁ?何番目のお姉ちゃんだ?
「ピンポンパンポーン・・・あーあー・・プツッ・・国王様繋がりましたどうぞ・・いやいや音声だけですからパンイチでも大丈夫ですって!」
国王?・・。放送・・・事故なんだな。
「プツッ・・全員撤収!娘達とそのパーティーメンバーは地下十階に集合ぞ!・・・プツッ・・・宰相あれで大丈夫か?ちょっと怒り口調なのが良かったじゃろ?」
「国王様お見事です!ってかまた銭湯に入ろうとしないで下さい!・・・あ・・・プツッ!」
「・・・興が冷めちまったな・・ユキィ後でな!」
王城地下十階
「親父!何だぁ?あの放送は!興が冷めちまったじゃねぇか!それに宰相のおっさんは?ってかその虚弱体質は誰よ!それに・・その服装何とかならんのか?他にもツッコミどころ満載・・・まぁそれは良いとして・・・ユキィ、猿が背負ってる箱の上から俺を見下ろしてんだぁ?ってか猿じゃん!猿は殺す!」
ユキちゃんのお姉様ってのは喧嘩早いな。まぁ槍斧が俺に当たるまでに時間があるな・・・。
兵隊さんに案内され王城地下十階へ来た俺達とユキちゃんのお姉様班なんだが、自己紹介も未だなのに俺を殺そうとしてる最中・・・なんだが二メートル近い槍斧が遅いな!
銭湯は小鬼退治より改装されて居心地良くなってるんだな。んで、国王と虚弱体質とお姉様班は五名・・・兎人族のお姉様は真っ赤な瞳に綺麗な白髪を三つ編みにして首に巻き、動きやすそうな部分鎧と革鎧、身長はユキちゃんと変わらないか・・百二十センチくらい。後は同じ兎人族の女性魔法使いに大猩猩人族の女性守護騎士に猫人族の女性斥候、最後に羊駱駝人族の弓使い・・・やっと槍斧が来たか、と思ったらユキちゃんの電撃で槍斧を寸止めさせたか。
「お姉様、私の主に手を出さないでほしいですわ!」
「猿の話術に狂ったんだな?根性注入してやる!表へ出ろ!」




