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妹をたずねて三極里  作者: OTLはにぃ
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第七話 完了と横穴


東南東の小鬼ゴブリンが討伐出来た。ミキが全て倒したが、途中三回のオヤツを所望された事ぐらいかな。

今は東南東から東へ通じる穴を進んで、広い空間へ出た所で討伐をしている。

「おいエロ猿、ミキお嬢様に何をした?」

作った料理を出しただけだけど?ミキは料理が下手だからな。一番驚いたのが煮込み料理を頼んだら、鍋に穴が開いて中身が飛び出しドロドロに溶けて火災炎上した事かな。鍋が爆発ってのは聞いた事があるけど、溶けて炎上は前世を含め初めての経験だったな。

『俺の料理を食べただけ?』

喋れないから紙に書いて見せた。

「は〜?そんな事で・・・ってか喋れよ!ってか何で分かんねぇんだよクソ猿が!」

確かにミキと出会ってから簡単な質問に答えたり、間違えてた所を指導しただけだな。ミキは何でも吸収するから、一度見せた技は直ぐに出来たな。流石に奥伝の一部や口伝は俺も教わってないから伝授出来ないんだが。

「あれだけのMPを使って枯渇しないとか、Msv(筋力値)とAGI(敏捷性)のバランスとか全部とは言わんが色々おかしいだろ!」

ん?は?・・・何だ?横文字並べて意味がわからん。何が言いたいんだ?

「ミキお嬢様のレベルは分からないが、何かのチートスキルがあるのか?昔のステータス・・うろおぼえだわワシ」

全く分からん!横文字は分からん!

「【鑑定】・・・何!鑑定不可能だと!」

【かんてい】?魔法か?何がしたいんだこの子は?

「おに・・ユイちゃ〜ん!お肉食べたい!の前にあそこの穴を塞いで、ちょっと厚めでね?」

んじゃー土魔法︰【城壁】で穴を塞いで、次は小鬼ゴブリンの死骸を【消去】し、ミキと服が汚れてるから【浄化】し、髪を結って髪留め付けて、ミキ用の机と椅子を空間魔法︰【次元収納】から出してミキを座らせて、お皿と箸・・じゃないなフォークだな、後はほうじ茶っぽいので良いかな?お肉って言ったな・・まだ牛っぽいのがあるからハンバーグでも作るか?・・・。

「(ジュー!)いたーだきます!」

「まてーっい!今何をしたっ!」

ん?見て分からないのか?

「『え?何言ってるのこの人』って顔をするんじゃねぇ!だっておかしいだろ!ミキお嬢様が『あそこの穴を塞いで、ちょっと厚めでね?』って言った瞬間に城壁が出てきたのを見て、振り返ったらゴブリンの死骸が無いって思ったら、ミキお嬢様は浴場に行った後の様に汚れがなくなって髪もツヤツヤで整って、椅子に座り机の上のアツアツハンバーグを食べようとしるって何なの?」

何なのって言われてもね?

「そこの二人!顔を合わせて『何なのって言われてもね?』って素っ頓狂な顔してんじゃねぇ!ハァハァ・・・」

この子、人の心が読めるんだな!ちょっと凄い。そう言えば捕まってた冒険者も似た様な顔してたな。鳩が豆テッポウ喰らったような?

「それふぁね〜ゆ%@*□だ&#!、おかわり〜!(ジュー)」

食べながら喋るんじゃねぇよ!淑女なんだからもう少しお淑やかにしなさいなーこの子は!ほらほら口の周りがベトベトじゃないか!次回は野菜たっぷりのあんかけをハンバーグに掛けてあげよう。っんとに野菜食わねんだから。


【城壁】を取り除いたら小鬼ゴブリンがこれでもか!ってくらいなだれ込んで来て、ミキは流れ作業のように討伐している。小鬼ゴブリンの戦法が三つしかなく、ミキも慣れて予め魔法を発動したり空間と魔力の流れを把握し、最小限の動きが出来てきたな。さぁ進もうか。

次の大きな空間は・・おー壁には魔法使いと弓遣いがビッシリで、一番奥に今まで見ていないデッカイのが百匹くらいいるのか?先程ミキが『親玉登場だね』って言ってたから、そろそろ俺の出番かな?

「風魔法【エアーシールド】【嵐珠らんじゅ】」

俺達三人を中心に風の壁が半球体状に展開され、手のひらの大きさって言ってもミキの手だから卓球のピンポン球ぐらいかな?が空中に百個は浮いてる。

「弾けろーっ!」

球は全方向に弾けて小鬼ゴブリンを貫通し、壁に当たって跳ね返り勢いが止まらず次の獲物を貫通してる。血しぶきが舞い断末魔の嵐、上から死骸が落ち生きてる小鬼ゴブリンが数を減らす。閉鎖空間では対処不可能だろうな。俺達が入って来た穴と反対側の穴はミキの【エアーシールド】で通れず、触れたら細切れだな。

静かになったな。結局俺の出番はなかったな。まぁいいや。んじゃ東の穴から出て、地上の何処に繋がってるのか確認しておこうか。

「ブィガー!ガー!ゴァー!」

「【鑑定】・・あれはゴブリンキング二匹とその最上位種のゴブリンエンペラーか!お嬢様!逃げて下さい!」

東の穴付近の壁から三匹の小鬼ゴブリン。デカい剣と盾を持ってミキに襲いかかる。マキが背中の二刀を抜いて助けに行こうとするのを俺は止めた。

「何故助けに行かない!キングとエンペラーだぞ?殺されるぞ!」

今助けに行かれると巻き添えをくらうんだわ。俺はマキに小鬼ゴブリンの上にある浮遊してる見え難い【嵐珠】を指差した。

ミキは三匹の攻撃を軽々躱し、宙に逃げて

「いっけー!」

三匹は逃げる事も躱す事も出来ず穴だらけになった。これで討伐完了だな。ミキも成長して、魔石を壊さないようにしっかりと魔法と魔力を調整したんだな。


やっと東の穴から外に出られるな。あー死骸は【消去】しとこ。

「お宝とったど〜!」

とりあえず次元収納に入れておきな。生残こりは居ないな。

東の穴から出るんだが・・・こっちの穴は何だ?

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