第六十一話 封印と選択
「久しぶりの現世だのぉ。今は天使歴何年だ?」
「今かぁ?今は天使歴千三年やで?旦那剣に封印されてからずーっと寝てたもんな!まぁしゃーないわな・・・やる事なかったさかいにな!」
「本気か!ワシめっちゃ寝てたやん!ぜーんぶ天使達がイカンねん。ぜってぇーいてこましたんねん!とりあえずは未だ封印が完全に解けたわけちゃうからなぁ、何とかせんとなぁ」
「旦那喋り過ぎやわ!だいたい猿天使は何なん?偽者天使くっさいわぁ。めっちゃくっさい臭い垂れ流ししとるで?何天使が偽者天使にしたんやろなぁ?」
「ほんなもん偽者天使に聞きゃぁええねんて!おい偽者天使!誰にしてもろたんや?・・・なんや偽者天使虫の息やわぁ!」
「旦那がやり過ぎたんちゃうんか?」
「阿呆言うなやぁ!たった一発で?」
先程俺の脳内で喋ってた何者がユキちゃんを乗っ取った感じで会話してるが、意味が分からない。偽者天使の脇を持って俺達向いて何か言いたそうだな。
「ところで・・そこの『混沌者』・・・水薬あるか?」
俺達の方に言ってるみたいだが・・・俺達の後ろに誰か居たか?
「猿や!お前!何後ろ向いてんねん!誰もおらへんやろが!」
あぁ俺か・・・で?何で俺が『まざりもん』って呼ばれたのかが分からないんだが、水薬だったな・・ん!良し。偽者天使とユキちゃんに極チンをぶっかけておいた。
「なんじゃ?ワシにもぶっかけたんかいな。まぁ嬢ちゃんの身体やさかいになぁ」
やっぱり俺の行動が見えているな?
「おい偽者天使!?何天使に贈物もろたんや?」
「言わんと生地獄で?」
「兎人族のクズが偉そうに!貴様ぁ鎧に触ってるな?【消去】!」
・・・何も起こらない?
「阿呆かお前!そんなもん効くか!はよ言え!何天使にしてもろたんや?」
「何故【消去】が発動しないんだよ!」
「そんなん簡単やわぁ、天使族より上位の存在に効くわけあらへんわ・・・ってか偽者天使知らんのか?天使達なーんも教えてへんのか?」
ん・・・封印・・上位存在・・その答えとは!方言が強い幽霊がユキちゃんに取り憑いてる?しかも二体!
「「阿呆か!『混沌者』は!」」
「おに・・ユイちゃん・・」
「上位存在・・だと?まっ!まさかっ!」
何も言ってないのに突っ込まれた・・・。
「その神様やでぇ?旦那そろそろユキはん起きるさかいに・・あっ!・・あかん時間やわ・・・」
「おい『混沌者』!偽者天使投獄といてや!ほなっ!」
「おいおい!あー!!」
俺達に偽者天使を投げるなよ。偽者天使は牢獄へか?仕方ない入れておくか・・・。でユキちゃんは?
「はっ!」
意識が戻ったな。・・・未だに身体中から電撃感満載中だな。
「て・天使様が殺られただと?お・おい兵士達!あいつらを生かして帰すな!」
「・・・で?胸触られたからと?」
「ちょっ!ちょっと落雷させて・・と思ったら・・やっちゃったテヘペロ!」
何処かの軍・・・壊滅。壊滅っていっても全員麻痺で動かないだけなんだが。大将は腰抜かせて地面で大洪水で、無事なのが従車の半人半獣だけ。で?どうする兵士達。
「面倒くさい・・おに・ユイちゃん!?ちょっと投獄しておいて?」
面倒くさいのは俺だぞ?まぁ良いや。
「次!何処の軍隊か知らない阿呆を縛って!」
また俺かよ・・・ミヨとマキは気絶中、ユキちゃんは正座させられミキちゃんから説教中・・・結局俺か・・・。
「貴様達!ワシに仕えんか!?金も地位も名誉もやる!今から王都プティ・クリンチを取りに行くからな!なぁーに簡単だぁ。今頃天使様の使い魔であるスライム様が、ゴブリンの軍勢を使って城を制圧されているからな。それまでの護衛ってだけで手に入るんだぞ?」
とりあえず・・・阿呆が喋ってる間に洗浄と拘束・・完了・・・、洗浄したのは大洪水と脂汗だったからな。ってか縛ったのを気付いてないのか?首から下を縄でぐるぐる巻きにしたんだがな。
「王都プティ・クリンチを制圧ですって?!」
「ユキちゃんは黙ろうねぇ!?・・・さておに・ユイちゃん?選択のお時間です!」
え?ここで洗濯か?
「お洗濯はしなくて良いから!聞いて!?」
洗濯じゃなくて選択か・・はいはい聞きましょうか。
「この下手人を・・・」
ミキちゃん・・・悪い顔するなよ。
「一、この下手人を埋める?」
「貴様ぁ!小人族の分際でぇっ!」
おー空気槌で顎に直撃か・・こりゃ暫く起きないな。チビって言われて怒るなよ。
「やっぱ埋めるか!?」




